従姉妹の結婚
りなが1歳になる頃、従姉妹が再婚した。
相手はしょうたである。
なぜ従姉妹が再婚になるのか、それは従姉妹が10代の頃に遡る。10代の従姉妹は半年程結婚していた。相手の男は稼いでくるといい東京に旅立ちその後追いかけて東京に行ったがいつかはわからないが離婚していたらしい。
しょうたは結婚するにはなかなかにリスキーな相手だ。だが結婚した。なぜか。それは勿論子供が出来たからだ。
前述でしょうたの条件は書いた。子供が出来るまでの半年の間に発覚した事である。
せっかく出来た子供だから産みたい。従姉妹はそう言った。
この時点でだいぶ嫌な予感はしていた。
だが私はただの従姉妹だ。止める事など出来ない。
伯母さんはこの結婚に反対していた。親から見たら当然だ。いかにもチャラい見た目、借金あり、反対したくなるだろう。
結婚式は行わなかった。お金が双方共にないから当然といえば当然な気もする。
従姉妹は挙げたかった様で見学に何度か行ってはいたみたいだった。
だがしょうたはコミュ力が高かった。さすがチャラい奴らを率いていただけある。挨拶も欠かさない。
挨拶するしょうたを私の父親は割りかし気に入っていた。
従姉妹と結婚するにあたり、しょうたは別店舗に移動となり、副店長の地位が与えられた。
家族経営の完全な悪いところである。
果たしてこの会社は大丈夫なんだろうか?私は何度となく思った。
因みに給料はもらった感があるだろうという父の強い要望で現金渡しである。なんとも時代錯誤だ。
だからしょうたが使い切るのである。
余談だが我が社の従業員達はしょうたの様な人間が多い。現金手渡しのせいなのか職種のせいか…
この会社は大丈夫なんだろうか…
だが余談である。従姉妹との話にはあまり関係ないだろう。