第8話 閃光
人ってやればできるんですね
なんとなくだが、理解はできた。奴の説明はまどろっこしいが要は探し物を見つけ生きて帰ればいい事そういう事だろう。いや待てよ何故俺なんだ?別に俺でなくてもこの役は務まるはずだなのに何故?俺は奴に最後の疑問を投げかける。
「最後に一つ聞きたい、何故俺なんかが選ばれたんだ?俺よりも役に立つやつはいくらでもいるはずだ」
「それはいずれ分かる」
なんだか誤魔化された気がしたしかしそれから何度聞こうと帰ってくる答えは同じだった。今は知らなくていい、ということなのだろう。すると奴は告げる。
「神宮寺 真琴よ、あそこに何が見える?」
俺は奴の言う方向をみた。
「ひ…光?」
「そうだ、あれがお前が旅立つ異界の地に繋がる次元門だ」
やつの言葉から察するに、光に迎えという事だ、だがいきなりいけと言われても、はいそうですかとすんなり行けるわけがない。
「逝くのだ神宮寺 真琴よ!」
俺はそれに反発する。
「いきなりそんなこと言われても行けるかっての」
子供が駄々をこねる様な言いぐさで奴に反発するも…
「四の五の言わず逝けぇ!」
と、物凄い力で背中を押され抗う暇もなく、
次元門の方向に飛ばせれた、もはや言葉も出なかった。とつもない速さでその場を駆け抜け次元門の光の中に入っていった。
次元門の中は、目を見開くことのできないほど眩い光を放っていた。そして俺の想像していた事とは真逆に、次元門は直進ではなく、直下だったのだ。俺は真っ逆さまに落ちていった。
途轍もない風圧が俺の体を覆う、こんなにも強い風は今まで当たったことのないほどのものだった。残念ながら俺にスカイダイビングの経験などあるはずも無く唯々落ちていく。
すると更に光力を増した光が視界を、更に遮る。俺は意を決して目を開く、眩しすぎてよく見えなかったが、それが異世界へと直結した次元門だと分かった。とても短い落下だった。俺は高速で次元門を突っ切る。すると視界が急に暗黒に染まったそれと同時に顔にヒリヒリとした痛みが走り出した。




