第15話 客人
今回はいつもよりほんの少し長く書いてみました。
「ふぉふぉふぉ。まあ良いではないか、ここに来たのもないにかの縁じゃ。真琴とやら、もう宿はお決まりかね?」
さっきまで俺を適ししていた観衆のし~んとしていた空気が長老の高笑いにより、静まり返った観衆が息を吹き返したかのように活気が戻った。
俺は、長老の問いに。
「い、いえ...まだ宿は決まってません。」
すると俺を適ししていた村の者たちが我よ我よと俺に宿先を進める。
「宿決まってないんだったら、うちに泊まっていけよ」
「いんや、うちにしとけ。アイツんちはろくなものでないぞ」
「言ってくれるじゃねぇか?」
「あぁ?やろうてのか!」
宿先を決めるだで軽い取っ組み合いみたいになってしまった。
「まあ落ち着け。今日のところは、わしの家に泊まってもらう。聞きたいこともあるしのお」
長老の言葉に村人たちは、満場一致のようだ。そして村人たちは、各々の家に戻ったり中断していた作業に戻っていく。広場には俺と長老、アイリスだけが残った。
「わしらも行くとするかのお」
長老とアイリスについていく。するととても大きな木の前で二人は立ち止まり後ろにいた俺のほうを振り向く。
「ここがわしの家じゃ」
そういわれよーく木を見ると下のほうにポツンと家がある。これが長老の家なのだろう。
そして、家の中に入り案内された部屋に入った。その部屋は、4~5畳くらいの至って普通の部屋だ。部屋の中央に机と椅子がある。部屋の端には、ベットが置かれている。
長老は俺にここで待つようにと告げドアを閉めた、客人用にお茶菓子でも取りに行ったのだろうそう考えた。
とわ言うものの、俺は状況をうまく整理できていない。椅子に腰かけ天井を見上げぼーっとしている。
そういえば!俺は、腰に手を当てる。あった!
何があったのかそれは...剣だ。森で見つけ手に入れようとして折ってしまった剣。結果的に手に入ったがしかしこれでよかったのだろうか?そして捨てるにも捨てれず、結局ここまで持ってきてしまった。
俺は、剣を眺めため息をこぼす。
するとドアノブが"ガチャリ"と開き、二人が入ってきた。
「すまないのお 待たせてしまって」
「いえ、お気になさらず」
そして二人は俺の前の椅子に腰かけ話し出す。
「して客人よおぬし何ものじゃ?」
突然の質問に少し戸惑いいながらも、
「俺はこことは違う別の世界から来ました」
信じてくれる気もしないが変に誤解を招くよりかわ、本当のことを言ったほうが後々楽だろうしな。
「アイリスよこのことは真か?」
長老は彼女に問いかける。緊迫したムードの中でも彼女の答えは即答だった。
「彼の言っていることは本当のことです。証拠もあります」
そういいながら彼女は俺に服の袖を左腕の肩までまくるよういい。こちらに見せるよう要求した。
信じてもらうためにもと、袖をまくって彼女たちの方へ向ける。すると、長老は驚いた。その表情のまま俺のことを見てこう告げる。
「なんと...生痕がないじゃと!これは...いったい?」
驚きと不可思議その二つが長老の顔からうかがえた。今度はアイリスが俺に尋ねる。
「もう一度聞くわ あなた本当に混血種じゃないのよね?」
「さっきも言ったが 俺は混血種なんて知らないし なった覚えもない」
俺は、少しきつめに答える。その反応に二人は黙り込んだ。あまり好きな空気とは言えない、くぐもった感じで息が詰まりそうになる。俺は、黙ったままのシンとした空気が嫌で二人に2,3尋ねる。
「なあ?ずっと聞きたかったんだけどさ その生痕?ていうのと、魔王軍だとか、一体全体何なんだよ?」
すると黙り込むだけだった長老が言う。
「その言いぶり 本当に何も知らないようじゃな...... それなら生痕がないのも納得がいくしのお」
その言葉に俺は_____
「信じてくれるんですね!」
おれはうれしかったのだろうつい感情が先走ってしまった。
「す...すいません取り乱しちゃって.......」
二人はクスクスと笑い出した。息が詰まりそうだった空気はなんとか解消された。これならなんとか話せそうだ。すると今度は逆にあちらが尋ねる。
「そう言えば真琴殿、お主さっきから腰に携えている剣 どこで手に入れたものじゃ?」
長老の素朴な疑問に答えたいが、答えように困る。まさかこの剣を俺が折ったなんて口が裂けても言えない。
(…どうにかごまかさなくては、)
するとアイリスからも指摘される。
「あなた、森であった時からその剣、持ってましたはね? 一体どこで手に入れたのか気になりますね」
もう隠しようがないか、これは正直に言うべきか?? それとも嘘で隠し通すか?どちらにしろ悲痛な結果しか訪れない気がする………
やはりここは正直に言うべきだな、ここで嘘を付いて変に信用を無くしても困るし。
(よし!)
心の中で気合を入れ経緯を話す。
「…実は この剣は、森にあった台座に刺さっていたものなんです……
その剣を抜こうとしたんですが………お、折ってしまって今はこの有様なんです…
ほ、本当にすいません!!」
二人の反応は、ぽかんとしている。まるで森に剣なんて刺さってたっけ?みたいなそんな感じが顔に出ている。
これからは、できるだけ内容を濃く書いていけるよう努力します。




