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真相


 シェルフィアとサリは、メイヴェス基地へ向けて走る馬車に揺られていた。

馬車は直行馬車だ。御者の定めた経路と目的地に向けて、他の乗客と相乗りしながら格安の金額で向かう乗合馬車ではなく、御者に行き先と行く道を指定して、他の乗客も乗せずにまっすぐ目的地へと直行してもらう馬車だ。乗合馬車よりも代金は高くなるが、そのぶんだけ早く到着する。一刻も早く目的地に着きたい時は、直行馬車のほうがいい。

 しかしサリは、シェルフィアがわざわざ高額の直行馬車を頼んでまでも急いでメイヴェス基地へ向かうことを不思議がっていた。

「どうしてそんなに急がないといけないの?乗り合い馬車のほうが安いよ。メイヴェスならそんなに遠くないし、そんなに時間に差は出ないと思うけど」

 シェルフィアは首を振った。その僅かな時間も、今のシェルフィアには惜しかったのだ。

「シェルフィアがそんなに焦るなんて。どうしたの?ねえ、シェルフィアはあの人にいったいどんな用事があるの?」

 シェルフィアは答えなかった。うまく答えられる自信がなかったのだ。いったいどう言えば、サリに誤解を招くことなく説明できるのだろう。リセが冤罪であること、ルアンを襲ったのは彼女の母親であることだけを伝えるのなら容易い。しかし、彼女たちのそうした行動の背景にオーヴェリアの劇場が複雑に絡んでいるかもしれないと知ると、迂闊なことをサリに言うわけにはいかなかった。たとえ移籍を希望していても、サリは今はまだオーヴェリアの専属舞姫であり、下手なことを言えば彼女の心を深く傷つけてしまうことにもなりかねない。

 それでシェルフィアとサリはしばらく無言のまま馬車に揺られていた。サリはあれ以上にシェルフィアを詰問してこなかったが、自分の問いに答えてくれないシェルフィアに不満がないはずはなく、僅かに拗ねたような顔で車窓から外を眺めている。行けば分かるから、と言っているような態度だった。

 だがシェルフィアとサリが穏やかに馬車に揺られていられる時間はそう長くは続かなかった。ふいに複数の馬が嘶く声が混ざり合って大きく響き、馬車が急停止した。突然のことで、座席に座っているシェルフィアもサリも、体勢を崩して前のめりに転倒しそうになった。

 どうしたのだと、シェルフィアはサリと並んで車窓から外を覗き見てみた。すると、自分たちの視線のすぐ先で、街路は別の大きな街路と大きく交差しているのが見える。その街路で、一台の大きな馬車がシェルフィアらのいる街路を塞ぐような形で停まっていた。どうやらシェルフィアらの乗る馬車が交差路を通行しようとしたところに、別の馬車が横の街路から走り出てきて、衝突しそうになったために慌てて停まったらしい。

 それを見て取るとシェルフィアは安堵の息をついて再び座席に戻った。サリも同様だった。急のことで驚いたが、こうしたことは街で日常のことだ。特に速度を上げて馬を走らせる直行馬車ではよくあることで、気にすることでもない。すぐに御者が体勢を立て直して、馬車は再び街路を走り始めるだろう。

 しかしそう思ったところにふいに馬車の扉を外から叩かれる音がした。シェルフィアはそちらを窺い、シェルフィアが手を伸ばすよりも先にサリが扉を開ける。扉を叩いていたのはこの馬車の御者だった。御者は扉が開かれると、シェルフィアたちを見て、お客さん方はオーヴェリアの劇場の方なのですか、と訊いてきた。

 シェルフィアはなぜ御者が急にそのようなことを問うてきたのか分からず、咄嗟に返答できなかったが、サリは戸惑った様子を僅かに見せたものの、躊躇う様子も見せずに頷いた。

「・・そう、ですけど。あの、それがどうかしたんですか?」

 すると御者は自分の身体を僅かに横に動かして、街路の行く手のほうを指し示した。

「劇場の方がお越しになっていらっしゃいます。何でも急ぎの用がおありだそうで、慌てて追ってこられたそうですが」

 え、うそ。サリは慌てて扉から身を乗り出そうとしたが、シェルフィアは慌ててそれを止めて自分が外に飛び下りた。当たり前な用事で来たわけではない者の前に、サリを出すわけにはいかない。

 シェルフィアが街路に下りると、それを見ていたように街路を塞ぐ形で急停止した馬車の車窓が開いた。

「久しぶりですね」

 車窓から顔を出したのは、一人の老婦人だった。穏やかそのものの微笑みを浮かべるその老婦人に、シェルフィアは見覚えがあった。あの時、招待公演での氷上舞をシェルフィアに依頼してきた、オーヴェリアの劇場主その人だった。


「――せっかく劇場主が迎えに来てくださったのに、貴女は真っ直ぐ自分の所属劇場にお帰りにならなかったでしょう?どうしたのかしらと、少し気になったのよ」

 目の前に座った老婦人は、ここまで来た理由をそのように語った。

 シェルフィアは彼女の馬車のなかで、向かいに座っていた。乗セラれたのではなく、自分から乗り込んだ。妹の仇かもしれない老女と密室で二人きりになることに、全く抵抗がないわけではなかったが、この機会を逃すと今後シェルフィアに彼女と二人きりで話す機会はそう簡単には得られないだろう。なら躊躇などしてはいられない。

「貴女はサリと、ずいぶん親しいのね」

 老婦人は車窓越しに、シェルフィアが乗ってきた馬車のほうを振り返った。

「二人きりで高い直行馬車に乗って。どこに行くつもりだったの?」

「なぜ私がそれをわざわざ貴女に報告せねばならないのでしょう」

 シェルフィアは逆に訊き返した。サリはこの場にはいない。少し劇場主と大事な話があるからと、彼女には自分たちが乗ってきた馬車のなかで待っていてもらっている。御者は退屈そうな顔のままで、馬車を道端に寄せると馬を休ませながらいかにも手持ち無沙汰そうにしていた。

 老婦人は笑って首を振った。

「報告だなんて大袈裟よ。貴女にはそんなことをせねばならない必要はないわ。しかし私が個人的に気になったことを貴女にお伺いすることは問題ないと思うのだけど。何か、気に障ったかしら?」

「気になりますね。劇場の舞姫の一人が、他劇場の元舞姫と連れ立って出かけたからといって、わざわざ劇場主が後を追ってこなければならない必要があるとは、私には思えません。貴女は、いったい私どもにどのようなご用件がおありなのですか?」

「用件?」

 老婦人は苦笑した。

「それならば私もお伺いしたいわ。貴女はリセの自宅に、いったいどのような御用がおありだったの?彼女が今は家にいないことは、ご存じでしょう?」

 シェルフィアのなかに警戒心が芽生えた。

「なぜ貴女が、そんなことをご存じなんです?私がリセの家を訪ねたなどと。まさか、私の後をつけていたわけじゃないでしょう?」

 老婦人は曖昧に微笑んだ。

「そのような下品なことなどいたしませんよ。私の劇場の者が、貴女とサリがリセの家を訪ねていくのを見ていたの。その人が怪訝に思ったから私に報せてくれたのよ」

 見え透いた嘘だとシェルフィアは直感した。嘘に決まっている。劇場の誰かが偶然に自分たちを見かけたからって、なぜそれをご丁寧にわざわざ劇場主に報告せねばならないのだ。そんなことをせねばならない意味も必要もない。劇場主が自分たちの追跡を、誰かに命じていたのでない限りは。

「貴女は本当に才能のある舞姫でいらっしゃるわ」

 老婦人はなぜか急に話を逸らしてきた。

「カルヴェスのような小さな街の劇場で、舞姫としての生涯を終えてしまうなど、とてももったいないことですよ。貴女なら、もっと大きな劇場で舞うことができるでしょう?大勢の人々が貴女の美しく、優雅な舞を日々楽しみに待っているのですから。貴女の腕ならば、今年の御前舞姫には必ず選出されます。そうなれば、王宮に仕えて王女さまに舞のお稽古をさしあげる王室舞踏師範になることだって、決して夢ではありません。貴女にはそれができるだけの力があるのですから」

「何が仰りたいんですか?」

「貴女の妹さんのこと、本当にお気の毒でした」

 老婦人は心の底からシェルフィアを憐れむような表情をしていた。

「貴女がたった一人の大切なご家族を亡くされて、どれほどお辛かったか私にも察することができます。しかも貴女は、妹さんの死にミレーシャが巻き込まれたことで二重に苦しまれたのですよね。カルヴェスでは、もはや舞台に立つこともままならなくなった。私はその、貴女の苦しみを少しでも軽くしてさしあげたいんですよ。貴女の才能がどこかへ埋もれてしまうなんて、あってはならないことですから。私の劇場なら、すぐに貴女に舞台を用意してさしあげられます。お客様も貴女の舞台をお待ちになっていらっしゃるんですから」

「貴女がわざわざここまで私を追ってきたのは、この交渉をするためですか?カルヴェスの劇場を辞めてオーヴェリアに移籍しろと」

 シェルフィアは老婦人の言いたいことを簡潔に要約してみせた。老婦人は軽く目を見開いたが、大きく頷いた。

「そうです」

「では、お断りします」

 老婦人は、今度は本当に驚いたように大きく目を見開いた。

「なぜです?貴女は舞姫として、復帰したくはないのですか?」

「復帰はしたいです。しかしそれは、その舞台が貴女の劇場ではない、というのが条件です」

「私の劇場は、カルヴェスの者にはそれほど嫌われているのですか?」

 老婦人は大仰なほどに驚いてみせた。

「それほどに嫌われているとは存じ上げませんでした。意外なものですね。我が劇場の新人選考会には、常に国中から数千人もの女の子たちが集まるのですよ。勿論カルヴェスからも大勢がいらっしゃいます。カルヴェスの方々も、私の舞台に立つことを、誰よりも望んでいらっしゃると思っていましたのに」

「選考会に参加する者たちは皆、オーヴェリアの劇場が同業者にどのように思われているか知らないからでしょう。だから単純に大きな劇場の専属となることに、夢を抱いていられる。しかし今すでに他の劇場に所属している者は、そういうわけにはいきません」

 あら、老婦人は息を吐いた。

「どのように思われているのかしら。私は」

「たいへん商才がおありになる方、と」

 シェルフィアはあえて皮肉を言った。

「専属には技術のない者が多く、出演者の入れ替わりが激しい。つまらない作品でも、面白く、巧く見せることに長けている。妙な祭事が多く、出演者の負担が大きい。最近は招待出演者が事故に遭うことが多く、その事故は観客を喜ばせるために、最初から仕組まれたもので、事故を仕組まれた公演の切符は、特別切符として密かに高額で売買されている、と」

「ひどい言われようね」

 老婦人は呆れたような表情で苦笑した。

「驚いたわ。けどまあ、こうものなのよね。芸能も、所詮は商売だもの。綺麗事だけでは生き残っていけない。貶められるところは徹底的に貶めて、商売敵の力はできるだけ削がないと」

「まるで今まで自覚がなかったかのような仰りようですね」

「自覚などしているわけがないでしょう。そういう中傷は、なかなか当人の耳には入ってきませんからね。気に入らない劇場には、行かなければいいだけなのですから。不満のある者の言葉は、聞こえてくることも少ない」

「そうですね」

 シェルフィアは口先だけでは同意したが、言葉は今までで最も冷ややかになっているという自覚があった。

「気に入らない劇場には、行かなければいい。ならばどうして、私を誹謗した者たちは、わざわざ切符を買ってまで、我が劇場に足を運んだのでしょうか」

「さあ。当人ではない私には分かりかねますが。その者たちは鑑賞しないという選択よりも、貴女を非難するという選択のほうが重要だったのでしょう。あまりにもいたたまれない気がいたしますが」

「劇場の切符は決して安くはないのにですか?」

 そのことはシェルフィアがずっと密かに抱いてきた疑問だった。劇場の切符は高価なものではないが決して安価でもない。なぜ自分を罵倒するためだけに入場した客がいたのかと、シェルフィアはずっと疑問に思っていた。シェルフィアが本当に憎くて、舞の世界から永久に追放したいのならば、わざわざ罵倒に訪れるよりも仲間内で示し合わせて不買運動でもしたほうが効果的だとは思わなかったのだろうか。客が来なくなればどんな舞姫も、劇場も、やってはいけなくなる。客にしても、不満を言い表すのに効果的なはずだ。不買運動のほうが手間がかからないし、費用もかからない。

「貴女は何が仰りたいのでしょう?」

 ついに老婦人が業を煮やしたように問うてきた。シェルフィアはついにきた、と思った。この瞬間を待っていたのだ。

「いえね、ひょっとしたら私をカルヴェスの劇場から追放したい誰かが、あの観客を誘導していたんじゃないかと思いまして」

 不買運動の結果、劇場を去った舞姫なら、単に人気がなかった舞姫ということで、その後は完全に引退していくことだろう。しかし観客から理不尽な誹謗を受けてそのせいで劇場を離れざるをえなくなった舞姫なら、その後でその舞姫を拾った劇場は情け深い劇場で、舞姫も理不尽な仕打ちに耐えて舞い続ける健気な存在として同情の目で見られるようになる。つまりあの凄まじいばかりの誹謗中傷の後でシェルフィアを拾おうとした劇場があったのなら、シェルフィアとしてはあの攻撃そのものも疑ってみる必要があるのだ。本当にあの攻撃が自然発生的に生じたものなら、そこまで憎まれる舞姫を受け入れようとする劇場などあるはずがない。そんなことをして切符の不買運動など、具体的な被害が起きたらどうする。人気が出るという見込みもないのに、そんな危険を冒すはずがない。

 そして、シェルフィアを拾おうとしたのがオーヴェリアなら、シェルフィアの推測は事実かもしれないのだ。セラに聞いたオーヴェリアの評判なら、この老婦人はそれぐらいのことはしてもおかしくない気がするし、オーヴェリアに赴いたあの日の、あの観客の反応を思い出してみても、そう思えてくる。数日前までカルヴェスであれほどに憎まれていた舞姫が、数日後には馬車で三日の距離しか離れていない街で慕われている、こんなことはありえないだろう。しかし全てが仕組まれていたのなら、充分に納得できることだ。所属劇場で人気のなくなった舞姫なら、移籍金が必要になることもない。しかしもしもその不人気が意図的に仕組まれたものであったなら、仕組んだ方は無償で他所の劇場の腕のいい舞姫と、彼女が抱えていた固定客までも、貰い受けることができるのだ。それで得られる利益を思えば、オーヴェリアならその程度の小細工ぐらい、容易くなしてのけるのではないかという気がするし、オーヴェリアのような大劇場なら、裏方の人間だけでカルヴェスの劇場の客間にも入りきれないほどの人数がいる。

「想像力の豊かな方ね」

 老婦人は真顔だった。

「それで、もしも貴女のその想像が事実だったとしたら、貴女はどうなさるの?」

「どうもしませんよ。現役を退くだけです」

 シェルフィアは断言した。

「自分の舞姫としての人生を崩したオーヴェリアしか、自分を舞姫として受け入れてくれる舞台がないのならば、舞姫を辞めたほうがましですから」


 狭い尋問室は、沈黙が支配していた。

 通常であれば罪人と尋問を行う兵士の、せいぜい二人までしか入らない殺風景な狭い室内に、今は十人近い人間が犇いていた。今は冬だが、これだけ人が詰め掛けていると暑苦しいものを感じる。そうでなくてもこの尋問室には換気用の小さな窓しかなく、昼でもけっこう薄暗いのだから。

「――お前の話は全て、誠なのだな」

 女性兵士の言葉に、ユジュは静かに頷いた。

「全て本当のことでございます。お疑いになるようでしたら、いま私が申しました者のところへ赴いて、一人一人お調べになれば宜しいでしょう。私が自白したと伝えれば、誰もが白状するかもしれません。なにしろ主犯でございますからね。カルヴェスの劇場へ行けば、まだ私の顔を覚えている売り子や出演者もいるかもしれませんし」

 確認しろ、女性兵士は周囲の兵士たちに命じた。何人かが彼女の意を受けて尋問室を出て行く。数人が退出しただけで、部屋の空気が軽くなったようにさえ、ルアンには思えた。

 しかし他の者たちは、とてもそんなふうには思えないらしく、特にリセなど、依然として重苦しい雰囲気のまま俯いている。表情は青白い。血の気がなく、倒れてしまいやしないかとルアンが不安になるほどだった。

 ユジュの口から齎された告白は、驚きのものだった。まず彼女は、自分はオーヴェリアの劇場主の下で動いていると断言した。その上で、ミレーシャとリュイフィア殺害を、実行したと。

「彼女は最近、人気が落ちていたんです。それでとても焦っていました。彼女は可愛らしい顔立ちをしていましたけれど、可愛いだけの舞姫でしたら、あそこには他にも大勢いますし、それだけの舞姫なら観客の関心はすぐに他に移ってしまいます。それで、劇場主は彼女を特別切符の公演の演目にすることにしたんです。特別切符の公演の対象となるのは、劇場でも人気が落ちてきて、稼げなくなった者ですから。それだけでは集客に障りが出るので、外部の、比較的人気のある者も招待出演者として使っていましたけど、招待出演者ばかりを使い続けると他所の劇場との関係が悪くなって、招待に応じてくれなくなるのでほとんどは劇場内の人気の低迷した者がその対象になっていました。私は劇場主に命じられて、彼女に、リセをカルヴェスの海沿いまで案内してやってほしいと頼んだんです。リセが次の公演で海を題材にした歌曲を歌う。それでどうしても海鳴りや潮騒の音をじかに聞きたがっているから聞かせてやりたいのだと。彼女は快く引き受けてくださいました。私の言葉が嘘であることも、自分が特別切符の対象とされていることも、露ほども疑っていないようでした」

「では彼女の事故は、その特別切符とやらのために引き起こされたものなのか?」

 女性兵士が問い質すと、ユジュは力なく頷いた。

「そうです。彼女が亡くなったのはそのせいです。しかし、もう一人の少女の方が亡くなられたのは違います。リュイフィアという名前だと、私はあの日に初めて知りました。あの海岸の近くの街で、お針子をしているお嬢さんだそうです。ミレーシャが彼女を連れてきました。案内ついでに少し協力してもらうのだと言っていましたね。もっと低い、海面に近いところにある海岸から故意に海に飛び降りてもらって、偶然落ちたのをさも自分が命懸けで助けたように装うのだと。あの日、あの海岸近くには、散策を装って特別切符を購入した者たちが大勢おりましたから、ミレーシャは思ったのでしょう。これだけ大勢の人々が周囲にはいるのだから、命懸けの救出のような美談を作り上げるには、絶好の機会だと」

 女性兵士は眉を上げた。

「なぜ、彼女はそんなことをしたのだ?」

「観客の関心を、自分へ向けるためです。落ちてきた自分の人気を取り戻すためですよ。観客はそういった美談には弱いからすぐに飛びつくと、彼女は自信を持っていました。リュイフィアという娘も、そのことは承知していたようです。彼女は、ミレーシャとは以前からの知り合いのようでした。彼女のお姉さんが、カルヴェスでも人気のある舞姫で、ミレーシャとも親しいのだそうです。それが縁で知り合ったとか」

「ではリュイフィアという娘は、最初から自分が海に落ちることになるのは承知していたのか?それでなぜ、彼女が死ぬような事態になってしまったのだ?特別切符の対象に、彼女が選ばれていたわけではないだろう?」

「勿論です。彼女が結果的に落ちて、溺れてしまったのは偶然なんです。私がミレーシャを突き落として、公演が終了となった時に、ミレーシャが海に落ちたことに気づいたリュイフィアが、血相を変えて崖下に下りていきました。彼女は私がミレーシャを海に落とした瞬間は見ていなかったと思いますので、純粋に事故だと思って、助けようとしてくれたのだと思います。私は慌てて彼女の後を追いました。もしも彼女にミレーシャを助けられたりしたら大事になってしまいます。それで私は、海からミレーシャを引き揚げようとしていた彼女の頭を摑んで、そのまま海に叩きつけました。リュイフィアはそれで、溺れてしまったんです」

 室内にいる者たちがいっせいに顔を顰めた。ルアンも女性兵士も同様だった。リセなど、まるで自分が海に落とされたみたいな表情で息苦しそうにしている。

 彼女はたぶん、その場にいて全ての様子を見ていたのだろうな。ルアンは心の底から彼女を哀れに思った。目の見えていない彼女が当時の様子を見ることはできなかっただろうが、盲目の者は時としてそうでない者よりも聞く力が優れていると聞いたことがある。彼女は舞台上で生じるごく些細な音響の変化をも決して聞き逃さないほど優れた聴力を持っているのだから、音だけであっても状況はつぶさに知ることができたはずだ。いったいどんな思いでいたのだろう。自分の母親が、自分の所属している劇場のために、二人もの人間を殺めたのだから。

「お前はなぜ、劇場のためにそこまでできたんだ?」

 女性兵士がユジュに訊ねた。

「お前は劇場の単なる雇われ者だろう?しかも出演者ですらない、裏方の、単なる看護係だ。それでどうして劇場のためにそこまでできたんだ?さっさと辞めて、別の仕事を探そうとは思わなかったのか?」

「それができるのならそうしたでしょうね」

 ユジュは皮肉めいた笑みを浮かべた。

「私はそんなに簡単に仕事を見つけられるような人間ではありません。いま住んでいる借家だって、劇場からの紹介がなければとても借りることなどできませんでした。私は元々、でございますからね。どこの国にも籍はございませんし。生かしてもらえるのなら、贅沢なことが言える立場でもないんです」

 ルアンは息を呑んだ。思わず傍らのリセを見やる。ユジュが卑民なら、リセも卑民ということになるのではないか。卑民とは、身分の最下層に位置する民のことだ。平民であるルアンよりもさらに格下で、どこの国にも国籍を持たず、定住することも許されずに各地を放浪しながら生きている。そもそもは戦災や天災で郷里を追われた難民や逃亡中の犯罪者、行商や放牧、旅芸人などの職にあった者たちの子孫で、そうした者たちが放浪の暮らしから抜け出せずに子孫が不安定な暮らしを受け継いでしまったが故に生まれてしまった階層だという。

 卑民は国籍がなくて定住することができないから、まずまともな仕事には就けない。ほとんどの者はその場しのぎの使い走りで日銭を稼ぎ、あとはたいてい盗みや物乞いで暮らしている。極貧の暮らしを強いられている者がほとんどだから、流行り病などで死ぬ者がいちばん多いのもこの階層だ。宿代を踏み倒しかねない卑民を泊めるのはどの宿屋も嫌がるから、卑民の多くは街外れの不便な界隈で、寄り集まるようにして暮らしている。流行り病など一度生じたら蔓延しやすく、小火が起きればたちまち大火に発展することも多い。

 リセが、その卑民だというのには、ルアンもさすがに驚いた。彼女は全盲で、双眸には義眼が入っている。義眼も義手も義足も、誂えてもらうためにはかなりまとまった額の金銭がいるはずだ。決して安いものではなく、なにより眼球を摘出せねばならなくなるほどの大病を患って、今まで無事に生きてこられたというのが信じ難かった。医者の治療は高額だ。それだけの大手術ともなればなおさらで、薬が買えずに風邪を悪化させて死ぬ者が毎年出る卑民の暮らしぶりをよく知っているルアンには、ユジュがそれだけの資金を調達できたということが信じられない。

「それに、私にはオーヴェリアの劇場主に逆らうことなどできません。もしもあの方がおいでになられなかったら、娘は今、こうして無事に生きていることなどできなかったでしょうから。娘が病気をした時の治療も、義眼も、全て用意してくれたのです。それだけでなく、娘が歌姫としてやっていけるよう、劇場に入れてもくださいました。私にも劇場の仕事を与えてくれて。どれだけ感謝してもしきれません。私には、あの方の意向は逆らえなかったんです」

「だからといって、お前が何の恨みもないはずの少女たちを殺して良いということにはならないと思うが?」

 女性兵士が冷ややかに詰問すると、ユジュは息を吐いた。

「そうです。けどあの時は、そうするべきだと思いました。それに、ミレーシャが死んで、彼女が出ていた公演に娘が出ることになって、娘の注目が高くなると、いっそうああしておいてよかったと思えたのです。だから私は、あの時、救護室前の廊下でルアンさんを刺してしまいました。ルアンさんは私がリセとミレーシャとともにカルヴェスまで行ったことを口になさっていましたから、あのままにしておけばルアンさんがすぐに私がミレーシャを殺した犯人であることに気づいてしまうと思ったのです。そうなってしまったらリセはどうなってしまうのかと不安でなりませんでした。リセはあの劇場を追われたら、私以上に行き場がありません。なんとしてでもリセだけは守ってやらなければと思いました。それで、ルアンさんも殺してしまおうと思ったんです。救護室の隣には、治療に使う薬とか、道具とかを保管しておくための部屋があります。そこには刃物も置いてありますから、それで刺してしまおうと」

 リセがユジュの言葉に合わせるかのように、次第に身を竦めていくのを、ルアンは見逃さなかった。ほんの微かな動きだったから、意識して彼女を見ていなければおそらく気づかなかっただろう。

 ユジュは、たとえ一瞬であっても、自分の行動を良かれと思ってやった。しかし彼女はそうは思わなかったのだろう。リセはミレーシャが死んだことで得た人気を、喜びに感じてはいなかった。だから彼女は、いうなれば母親の身代わりになる形で自白したのかもしれない。お母さんは自分のために罪を犯したのだから、その咎は自分が引き受ける、と。

 女性兵士は長い溜息をついた。

 ユジュが口を閉じると、リセはとうとう完全に面を伏せてしまった。彼女が何をどう考えているか、手に取るように分かるルアンには、リセのその姿にはいたたまれないものを感じる。リュイフィアとミレーシャと、二人が自らの母親に殺された後に当のミレーシャが主演していた舞台に立ったリセは、いったいどんな思いで歌っていたのだろう。しかも、とルアンは思う。リセには話していないが、あのあと、シェルフィアは同じ海岸から海に身投げしようとしていたのだ。ミレーシャとリュイフィアの死に端を発する、一連の騒動を苦にして。

「――お前が、ミレーシャとリュイフィアの二人を殺し、ここにいるルアンを負傷させた経緯については分かった。しかしまだ分からないことがある。お前は死んだリュイフィアという少女の姉が、カルヴェスで舞姫を続けられなくなるように謀ったと言っていたな。それはなぜだ?」

「それはミレーシャの件とは全く別に、劇場主に指揮しておくよう要請されていたことなんです。オーヴェリアではよくやっていることです。オーヴェリアは、他所の劇場にいる人気も実力も兼ね備えた歌姫や舞姫を引き抜く時、相手の所属劇場と交渉して多額の移籍金を支払って移籍させるというようなことはいたしません。そんなことをしたらせっかく引き抜いても利益が減ってしまいますから。それでわざと意図的に、これから引き抜こうとしている出演者の評判を落とすような細工をするんです。評判が落ちれば出演者はいったんは表舞台から退きますが、そこにオーヴェリアだけは歓迎しているという態度を示して、出演者に移籍を持ちかけます。出演者は大抵、喜んでうちに移ってきますし。その者を贔屓にしていたかつての固定客が、移籍を知ってオーヴェリアのほうにやってくるようになります。いったんは引退した者の移籍ですから、移籍金が要求されることもありません。オーヴェリアは、手間も時間もかかっても、金銭的な損失はいっさいなく質の高い出演者を手に入れられるんです」

「では、リュイフィアの姉に、リュイフィアとミレーシャが死んだ直後ぐらいから殺到したという誹謗中傷は、全てお前を含むオーヴェリアの者の仕業とみなして良いのだな?」

 ユジュは頷いた。

「そうです。ひょっとしたら無関係に、面白半分に便乗しただけの者もいるかもしれませんけれど、ほとんど劇場の裏方の者です。私が指揮しました。カルヴェスの劇場でシェルフィアの舞台を罵倒して彼女を降板させ、その後でオーヴェリアの劇場で彼女を歓呼の声をもって迎えれば、彼女も他の舞姫同様、感激してそのままオーヴェリアに移籍するだろうと」

 ルアンは溜息をついた。わざわざカルヴェスまで他人を罵倒するためだけに出張していたとはご苦労なことだと、自分が顔を知っている裏方たちを思い浮かべていった。オーヴェリアの裏方は数が多い。振付師とは関わりが深い衣装係や髪結い、照明技師だって、ルアンは全員を把握していなかった。そのうちの、仮に数十人が、一度に休暇だと言って劇場を離れていたとしても、自分が異常に気づくことは無理だ。

「――シェルフィアを誹謗したのが裏方なら、あの日、短刀を投げて彼女の氷上舞を妨害したのも、裏方の誰かか?」

 ルアンは初めて訊ねた。ユジュはなんとも曖昧な感じで頷いてくる。

「たぶんそうでしょう。私は何も聞いておりませんが、あの公演はもともとサリという舞姫の公演で、特別切符の公演らしいとは聞いておりましたから。特別切符だから、たぶん公演中にサリが救護室にやってくる。そしたら宜しくと言われていたんです」

「それは、劇場主に?」

「そうです。――軍人さん、きっともうお分かりいただけてると思いますけれども」

 ユジュは真正面から女性兵士の顔を見つめた。

「私がこの部屋でお話ししたことは、全て真実です。私の言葉こそ嘘偽りない事実の告白です。私の娘は、どの事件にもいっさい関係しておりません。娘の自白こそ、全くの虚偽でございます。どうぞ、早く娘に自由を与えてあげてください」

 ユジュの言葉を受けてルアンも女性兵士を見た。

「私からも証言させていただきますよ。私を刺したのはリセではありません。この女です。断言しますよ。私は自分が刺された時にこの女の顔を見ましたから。リセは罪人ではありません」

 女性兵士はルアンの言葉に熟考する素振りすら見せなかった。すぐにリセを振り返る。

「――リセ」

 呼ばれてリセはゆっくりと顔を上げた。視線のない目が、女性兵士を捉えている。

「その振付師と一緒に、もうご自宅までお帰りください。貴女から聞くべきことは、こちらにはもう何もありません。来賓室に貴女の私物が残されていないかどうか、ご確認させていただきますので、あとしばらくお待ちいただきますが、すぐに軍の馬車を出しますから。その馬車でご自宅までお送りいたします。それで宜しいですね?」

 リセは頷いた。事実上の釈放の決定の瞬間だというのに、喜びの表情はいっさい見られなかった。

「あと、お母様はしばしこちらでお預かりすることになりますが、それも宜しいですね?」

 これにもリセは頷いた。しかし今度は彼女は顔を上げなかった。俯いたまま、嗚咽をこらえるようにしている。ルアンはそんな彼女をそっと抱き寄せた。

 ――大丈夫。君には何の責任もないから。全てはあの、異常な劇場のせいなんだから。


「貴女のような才能豊かな舞姫が現役を退くと決意されて、劇場がそんなに簡単に頷くと思いますか?」

「何か支障があるのでしょうか?私はすでにカルヴェスでは現役を退いて指導者となっていますし、オーヴェリアの専属でもありません。オーヴェリアでは招待公演しかしたことがないのですから、私の引退が、貴女がたの損失には繋がらないはずですよ。定期公演もなければ予定されていた招待公演もありません。優れた舞姫なら、他の劇場にも数多おりますし、招待公演なら、その者たちを使えばよいはずです」

 シェルフィアは老婦人にそう返した。

「損失なら大いにございますよ。せっかくあれほどの手をかけて、貴女の移籍に段取りをつけたのですから」

「どんな段取りですか?私は貴女に、円滑に移籍が進むよう事を進めてくれだなんて、頼んだ覚えはないのですけれど」

「頼んだのと同じことですよ。貴女の所属劇場主が、法外な移籍金を私に要求した時点でね」

 シェルフィアの心にひっかかる表現だった。法外な移籍金を所属劇場が要求したことが移籍の段取りを頼んだことに等しい?彼女はカルヴェスの劇場主にシェルフィアの移籍を申し出ていたというのだろうか?そんなことがあったとしても特に不思議なことはないし、交渉が決裂したのなら劇場主もいちいちシェルフィアに報告してくるようなことはしないだろう。だがそのことが移籍の段取りを頼んだことに等しいのなら、金銭を払いたくないから払わなくても移籍してくれるような方法を考えて、実行したということを示しているのではないのか?

「とにかく、私は、もう現役は続けません。私の意思は変わりませんし、変わらない以上、私がそちらに移籍することもありません」

「残念ですね」

 老婦人はこれ見よがしな溜息をついた。そして徐に片手を動かす。

「せっかく多くの才能に恵まれていらっしゃるのに、もったいないことです」

「――何の真似です?」

 首筋に冷やりとしたものを感じたシェルフィアは、これまでにないほどの緊張を感じながら口を開いた。シェルフィアの隣、馬車に乗り込んだ時には老婦人の付き人だと自分を紹介した同乗の若い男が、自分に向けて短刀の刃を突きつけている。

「卑民というのは便利ですよね」

 老婦人はにこやかに語りかけてきた。

「ほんの少し親切にしてあげれば、すぐに何でもこちらの言うなりに動いてくれますから。用が済めばすぐに捨て置けますしね。卑民の身元など、誰も気にしませんし。まあ気にしたところで確かめることもできないでしょうが。これほど便利な人々は、他にはいませんよ。有り難いことです」

「――卑民を使って私を殺させ、私を殺した卑民も殺してどこかに棄てる気ですか?」

 シェルフィアは自分の首筋に感じる冷たい感触に意識を向けながら、それでも決して怯えまいと努力して懸命に毅然としてみせた。

「あらあら。物騒なことを仰る舞姫ですこと。勿論、そんなことはしませんよ。貴女が私の劇場に入られるのなら」

「――入らないのなら殺すと言っているようにも聞こえますけど」

 老婦人は穏やかな笑みのまま肩を竦めてみせた。

「まあ、それは嘘ではありませんけどね。他所の劇場の内情を知りすぎておきながら、その劇場への移籍を拒む舞姫ほど、厄介な存在はありませんから。劇場の商売に影響が出てしまいますし」

「――人の生命を奪っておいて、成り立つ商売があると思いますか?」

「成り立ちますよ。一つ、教えてさしあげましょうか?人は、自分に降りかかったわけではない他人の災難ならば、たとえ無惨な死でも娯楽にしてしまうのですよ。人はそういう生き物なんです」

 老婦人は微笑んだ。ふと、シェルフィアの首筋から冷たい感触が離れた。シェルフィアは斬られると思い、反射的に怯えて身を竦め、目も閉じたが、前方で聞こえてきた声に思わず耳を疑った。

「――死が娯楽だと仰るのでしたら、まず貴女が死ぬべきではないですか?他人を死なせる前にね」

 シェルフィアが顔を上げると、今まで自分の隣にいた人物が、自分の首筋に向けていた刃を離して、前方に向けて身を乗り出すようにすると、老婦人に向けて短刀を突きつけていた。

 老婦人はさすがに呆然としていた。

「・・な、なんの真似なの?卑民の分際で、劇場主の私に刃を向ける気?」

「これは申し送れました」

 男は老婦人に向けてにこりと微笑んだ。

「私は卑民ではございません。囮捜査で貴女の劇場に来ただけの軍人です。所属はメイヴェス基地の諜報部隊ですよ。間諜ですが、平時においてはこうした囮捜査が専門ですからね」

「囮捜査・・」

「貴女はご存じないでしょうから、お教えしてさしあげますけれど、実はメイヴェス基地に匿名で密告の投書がございましてね。自分はある劇場で奇術師をしている者だけれど、ある日突然、オーヴェリアの劇場で舞台に小細工をされたせいで奈落に落ちた。演技中に火を使っていたこともあり、転落の衝撃と所持していた松明の炎で大怪我をした。私の怪我はオーヴェリアの劇場の、客寄せのための作為であるようだから調べてほしいと、まあ、おおまかに話せばこういった内容の投書ですが、かなり具体的に書かれておりましてね。これは一度調べておいたほうがいいだろうと。それで裏方になりすましてオーヴェリアの内部について調べていたところなんですよ」

 セラだ。シェルフィアは男の口から出た言葉で投書をしたのがセラだということを直感していた。彼は自分が被害に遭った時点で、同じような被害がもう二度と起きないように軍に通報していたのだろう。

「――大変に興味深い事柄を、いろいろと見させていただきました。できれば劇場主でもあられる貴女からは、もっと詳しいお話を、基地でじっくりと聞かせていただきたいですね」

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