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潜入 2

貨物エレベーターはゆっくりと上昇を終えた。

氷点下の風が体に突き刺さる。


近くに積まれていたコンテナに身を隠し、ジョナサンは辺りを見回す。

周りに警備兵が3人ほどいた。


「M16・・・」


警備兵が持つ銃を見て呟いた。


コンテナの近くにトラックが停まっていた。

ジョナサンはトラックの荷台に飛び乗る。

何か武器はないか散策した。


黒光りの銃が目に入りそれを手にする。


「M92Fか・・・悪くない」


弾を確認し、トラックから出る。

警備兵が巡回する経路にダクトがある。

ジョナサンは周囲を警戒し、ダクトに飛び込み暗闇の中をほふく前進で進んでいく。

ダクトに巣食うネズミがジョナサンを先導するように逃げ回る。


夢中で進んでいくと光が見えてきた。

ジョナサンは辺りを警戒しながらゆっくり這い出た。


《大佐、内部に潜入した》


《了解した。・・・ジョナサン。私にもコードネームで呼んでくれ》


《なんだ?》


《ビッグ・ボーイ大佐だ》


《ファミレスみたいな名前だな》


《覚えやすいだろう?》


ジョナサンは苦笑した。


《核兵器はジョナサンが侵入した場所から一番奥になる。そのまま北へ進んでくれ》


《了解した》


《ジョナサン、これから了解のサインはOK牧場にしよう》


《ガンマン好きか?》


《荒野の7人は傑作だ》


《・・・OK牧場》


ジョナサンは近くにあった部屋に侵入した。

中には6畳ほどの広さ、簡易的なベッドが設置してあった。

兵の仮眠室のようだ。


ベッドの上にカロリーメイトが置いてあった。

ジョナサンはそれを手に取りポケットに入れ、部屋を出る。


他の部屋も同じように見たがどうやら居住区画のようだ。


スニーキングスーツに内蔵されている時刻を確認する。


22:40


あまり時間はない。

ジョナサンは急ぎ足で北の格納庫へと向かう。


途中に兵が立っていた。

背を向けて立っている。

ジョナサンはM92Fを構えゆっくり近づいていく。


「うぎょきゅにゃ!」


噛みまくった自分に驚いて思わず引き金を引いてしまった。


パンっという音と共に9mmパラベラム弾が男の頭蓋骨を突き破り脳漿が飛び出る。


《ジョナサン、ホールドアップしようとして撃っては意味がないではないか》


《うるさい!ビックリしただけだ》


《・・・》


ジョナサンは倒れた兵士の銃を取り上げる。


「M16が欲しかったんだもん!」


空気に向けて呟いた。


ジョナサンは気を取り直し奥へと進む。

途中、何度も兵士と遭遇し、ホールドアップを試みたが、全て噛んでビックリして全員射殺してしまうという暴挙に出ていた。

その度にM16の弾が欲しかったと呟いていた。


そうこうしているうちに格納庫へと近づいていた。


22:58


ジョナサンはゆっくりと侵入していった。

中に入ると室内は暗く、体育館ほどの大きさに傭兵がずらりと並んでいた。

正面には巨大なモニター。

そこにスーツを着た40代の男が映っている。


どうやら格納庫はもっと奥にあるみたいだ。


《ジョナサン、格納庫へ着いたか?》


《あぁ、だがもっと奥に行かないとダメみたいだ》


《部屋は暗い。それを利用して奥へと進んでいくんだ、兵に見つかったら一貫の終わりだ》


《この部屋だけでも500人以上はいるだろう。全員PS社のお抱えの傭兵だろうな。》


《脳を弄られ強化されているはずだ。まず勝てないだろう》


《分っている。見つからないようにやるさ》


ジョナサンは暗闇の中を進んでいく。


23:00


モニターに映る男が話し始めた。

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