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私的な夜  作者: 那須茄子
蠢く蝕死
9/9

5話-②

「ナイス。柊月」


 犬っころの音と気配が独特だったため、位置が掴みづらかったが....なるほど。ギリ射程範囲内。

 『きずつき』が使えそうだ。


 懐から手探りで、他のナイフと比べて小ぶりの刃に触れて、取り出す。

 こいつは、私の持つ斬撃の中で一番速くて斬れ味の悪い刃。皮膚一枚斬れる程度。


死狂凶器しぐるいきょうきNo.零零・『傷』」


 ──けれど、これは一撃に限った話。何撃にも重ねて撃ち込めば、また話は違ってくる。

 例えば、小雨のようにり注げば、アスファルトも粉々に粉砕できるだろう──


「“傷殺しょうさつしぐれ”」


 ──百撃。それが私の図った目安──


 

 ズギゥウ。ズギゥウ。ズギゥウ。

 

 百撃あめが、音を立てる。

 百撃が、降る。 


 感じる。世界のこの今いる空間が、少しずつ揺らぐのを、感じる。

   

 手先に感覚を集中させる。

 下から上へ。上から下へ。

 最小限の動作で、一撃一撃を放つ。 

 

 殺さないように、力を加減しながら。



------------------------

ちょっとルビ振りすぎました....( °∇^)

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