私が生まれた世界について
それから必死に世界を調べた。
この世界は前の世界と大分違う。
貴族制……身分制度がある。
この世界には魔導科学が発展した世界だ。といっても、人が魔法を自在に操れる訳ではない。
魔導石というエネルギー源を元に、構築、変換。
主に動力源(前世の電力源みたいだ)として使用されているという。
ただし車などはない。
そこまでの効率的なエネルギー転換は出来ていないらしい。(一応ディーゼルも電気もあるがまだまだ先走りで改良しかない)
上下水道があるという話を聞いた時は、よし!と拳を握った。
上下水道がない世界で病気を貰うのはゴメンだ。
新聞や、たまの外出で見た感じ、技術水準は前の世界ほどではないが、低くない、と判断した。
別の方向に進んでいる感じ?剣と魔法というより、魔道技術の世界観、ちょっと前世の娘がハマっていた、スチームパンクっぽいなと判断した。
それから『6歳見合い失敗事件』後は、噂が広まり、一切見合い話は来ていない。
正直ちょっとホッとしている。
前の記憶が足を引っ張るのか、ちょっと貴族の結婚ていうやつに抵抗があった。
幸いなことに優秀な兄も、優秀な弟もいるからね!いざとなったら安心してガチの独身貴族いけるわと思っていたりする。
そして10歳の秋、さらに私は事件を起こしてしまった。
これをもって私は正式に、『成金令嬢』のレッテルを頂戴したわけである。
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