姉と弟のディスコミュニケーション
他連載が完結しましたので、こちら連載再開いたします。
この国の起こり…いや、それ以前より、世界は、君主とそれを支える貴族により成り立っていた。
その歴史はもはや100年や200年などという単位には収まらない。
不変の、普遍の仕組みだと。
世界の大半の人間が、そう考えている、だというに。
「予想はしてましたけどね!にしてもアッサリ言い過ぎでしょう!!」
「あびばばばばば!!いはい!いはいですあるはまーー!!」
「よく伸びる頬ですね!はは!どこまで伸びるか試してみましょうか!!」
「あるはみゃごあんしーーーーん!!!」
「何言ってるか分かりません!!!」
弟が壊れた。
いや、そんな気はしてたけど!
『Q.貴族社会は崩壊すると思うか?』
『A.はい勿論』
の即答は、弟の理性を爆破したらしい。
聞かれたから答えたのに!
理性を失った弟は、『この口か!この口がいけないのか!』と言いながら、頬を引っ張り倒してきた。ぴえん。
ぜえはあ、お互い肩で息をしていると、小さな声でアルが切り出す。
「なんで…貴族が、力を失うと思うんですか…姉上の考えを、聞かせてください」
「あ、うん、えっとね「あ、やっぱり待って」…う、うん?」
話出そうとすると、耳を塞いで「…やっぱり、聞きたくないかも…」等と俯いている。百物語してる訳でもあるまいに。
「だ、大丈夫、アル?無理はそんなしなくても…」
「…いえ、兄上も言っておりました…!僕はローズバーグの人間として、多角的な視野を持たねば…!!」
そんな青い顔して申されましても。
「……ど、どうする?話す?」
「…………お願いします…………」
苦悶に満ちた表情である。
「え、えっとね、そんな今日、明日って話じゃないよ?将来って話だから」
なるべく怖がらせないようにと思って、切り出す。
「!本当ですか!」
ぱあっと晴れる表情。くっ!散々頬を引っ張られたり、暴言吐かれたりするけどやっぱり可愛い!美少年の明るい表情は、こちらも心が晴れるね!
「うん!少なくともあと5年はもつんじゃないかな!」
「ぜんっぜん!安心材料にならない!!!!」
間髪あけずにアルが吠えた。
安心させたと思ったら、逆効果だったらしい。ごめん。
何も安心できない弟。




