新たなる挑戦③
ほとんど保険制度の説明です。
読み飛ばしていただいても大丈夫です。
はい皆さん、ここでリヴィちゃんの『きほんの保険講座』でーす!
保険にはいろんな種類があります。みんな知ってるかなー?
1番有名でわかりやすいのは死亡保険!
死んじゃった時に出る保険だよ!
小さいお子さんとか、結婚されてる方に必要な保険だね!
一定年齢まで保障が続くものを、定期保険。
いくつになっても保障が続くものを終身保険て言います!
ちなみに定期保険はいわゆる『掛け捨て』と言われることが多いよ!
終身保険はいくつになっても、出るので定期保険より保険料…お金は高いです!
2番!偶然の事故によって払われる損害保険!
自動車事故や火事、海外旅行なんかに使われる保険で、幅広いよ!
あと私が住んでた世界では、損害賠償なんかもこの保険でカバー出来たよ!
たとえば小さいお子さんが高価な物を壊しちゃった…なんてときに支払われる保険もあったり。
色々パターンが多いよ!
3番!医療保険やがん保険、傷害保険といった、1番でも2番でもない保険だよ!
入院や手術、怪我した時なんかに支払われるタイプだね!
単独で契約されることもあるけど、1番につけるオプション…特約としてつくことも多いよ!
どの保険も加入する時にはバランスが大事だよ!
その時の年齢や生活スタイルによって、必要な保障は違ってくるから、時々見直してね!
……とここまでが、ざーーーっくりした保険の種類なわけだが。
保険を制度として成立させる上で、絶対的な必要条件がある。
それはデータ。
保険を成り立たせるには、保障額に応じた保険料…もらうお金が必要になる。
じゃあこれはどうやって決めるのか?適当に高い値段つけりゃいい?
そんなわけはない。そんなことしたら支払過多で債務だらけになるか、逆に悪徳金融になって世間様に嫌われ、最終的には債務だらけの破産である。どう転んでも破産だな!!!
適正な運営のためには、適性な保険料が必要になる。この保険料の決定にデータはかかせない。
分かりやすい死亡保険を例にしよう。
主要な死亡原因は、年代によって違ってくる。
例えば私が生きていた日本社会では、ガンや脳梗塞が主たる死亡原因のことが多かった。
あとは現代社会の闇で…若い世代だと夜を儚むパターンが多い。命大事にして、本当に。
六十路まで生きたけど、辛いことも多かったけど、生きてりゃ生きてるなりにいいことあったよ。おばちゃんとの約束だ…と話がそれた。
年齢に応じた死亡リスク…それが分からないと適性な保険料は決められない。あとはそこに、事業費とかも組み込まなきゃいけないけど、そこはいくらでも計算できる。問題なのは死亡リスクの方。
全人口に対して、それぞれの年代で、何が1番死亡リスクなのか。
その死亡リスクによって亡くなる人はどのくらいなのか。
……そしてそのリスクを可能な限り、減らし、死亡率を減らせないか。
これが、今1番足りない、保険制度の開発に必要なものなのだ。
この世界での、人の命は、前世よりも軽い。
否。軽くなってしまっている。
前世よりも医療面は、どうしても劣ってしまっている。
だからすぐに仕事で再起不能になったり…死んでしまうこともある。
人がすぐに働けなくなるこの世界では、この世界のままでは、前世の保険を、すぐそのまま作りこんではダメなのだ。
それこそ支払過多になって保険制度自体が立ち行かない。
まずは死亡リスクを、医療水準をあげる。
それが出来て初めて、私の夢を進められる段階になる。
そのための芽が、この研究グループには、ある。潰してしまうのは、惜しいのだ。