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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ゲームの世界に転生したが悪役である魔王の娘の配下の魔女にトラウマ植え付ける脇役だった

作者: 癒え血

かなり前に書いたので内容を覚えていません。

 トラウマを誰かに植え付けたことがあるかって質問されたらどう答える?

 俺が答える回答(かいとう)は、これから植え付ける!


 単刀直入に言うと俺は、自分が好きなゲームの世界に転生した。


 俺が転生した世界のゲームは、(勇魔クエスト) というタイトルだ。スーパーファミ○ン時代に人気を博したが、以降の続編は開発会社の倒産により出されないで終わった不朽不滅の名作だ。

 内容は至って単純で、勇者の主人公が魔王を倒すシンプルなRPGだ。ドット絵だから、主人公の顔とか魔王の顔とか正直分からない。


 勘のいい人達は気になったかもしれないが、何故俺がゲームの世界だって知っていると思う?

 理由は、皆んなが想像してる通り神様が転生に関係している。

 ここまで言えば分かると思うが、俺は神様にお願いして好きなゲームの世界に転生させて貰ったんだ。

 ずるいでしょ〜!

 まぁ、親孝行出来なかった俺へのせめてもの情けだって神様が言ってたけどな!

 俺もまだ、死にたくは無かった。まぁ、死んでしまったからどうしようも無いんだけどな。


 冒頭で濁したんだが、俺のこの世界でのキャラは、どういうキャラだと思う?

 

 正解は、魔王の娘の配下の魔女と戦争を何度もするバンド王国に住んでるエルフ族最強の戦士テスタだ!

 

 前置きも長いし、セリフもややこしいと思ったでしょ。そろそろ真面目な話をしよう。

 何故お前は主人公に転生しなかったんだと思った貴方、勘がいいですねぇ。そう、俺は主人公になりたかったけど、神様の手違いで魔女にトラウマを植え付けるゲーム設定上最強のキャラになったんだ。


 は?何言ってんだお前って思ったでしょ?

 俺も思った。転生して初めて目にした光景が、人間のお母様では無くて、エルフのお母様だったんだから、美しさのあまりに度肝を抜かしたからなぁ。

 まぁ、赤ん坊だったから驚いてちびったんだけどね。

 けれど、今更神様間違ってますって知らせることも出来ないから、1人寂しく魔王より強い魔王の娘と戦うことになる。

 

 魔王の娘が魔王より強いって疑問に思った人は多いんじゃないかな?

 俺もゲームで魔王の娘と戦うまでそんな事は梅雨ほど思わなかった。だけど、魔王に効く攻撃が魔王の娘にはあまり効かないんだ。ゲーム設定集で解説されてたけど、初プレイの時には驚かされた。最初から裏設定とか見る人いないでしょ?案の定、主人公パーティは魔王戦に入る前に止まったからね。

 だから、基本的に俺の現在住んでるバンド王国侵略の際には魔王の娘がいる。そして、魔王の娘の配下の魔女も来たりしてる。


 まぁ、そんな作中のラスボスより強い魔王の娘もバンド王国を攻め切れて無い。これにも当然理由がある。

 その理由こそ、大隊長テスタである。

 つまり俺だ!

 別の話だが、魔王の娘の配下の魔女は、強すぎるテスタにトラウマを植え付けられて、最終決戦の時にテスタにびびってオシッコ漏らすんだよなぁ。


 その所為で不朽不滅の名作のはずの(勇魔クエスト)から、お漏らし魔女と脅迫エルフって名前で検索すると、一部のキャラクターが出てくる。何ともまぁ、不思議なことだ。まぁ、お察しの通りだけどね。


 「テスタ大隊長、魔王の娘のミネルヴァとその配下がサーヘル砦の城門を突破しようとしています」

 俺の部下のロックが知らせてくれた。

 「ロック部隊長、今からサーヘルの城門に俺が行くと皆に伝えといてくれ。ここの指揮は、イーダ隊長に任せる」

 「テスタ大将…イーダ隊長に仕事を押し付けるなって、どやされますよ。良いんですか?」

 「ロック部隊長、俺以外に適任がいないから仕方ない」

 「けど…いや、そうですね。分かりました。通達しておきます。テスタ大隊長はミネルヴァの足止め頑張ってください」

 「ああ、任せろ!」

 俺は、そう言ってバンド王国騎士団本隊を後にした。足止め…なら俺でも出来る。

 

 

 勇魔クエストにはファンの中でも人気の戦闘がある。それが、ミネルヴァとテスタ大隊長の戦闘だ!もちろん、1番人気の戦闘シーンは主人公である勇者とラスボスの魔王とのラストバトルだけどな。


 人気の理由も案外単純だけど、割と序盤の戦闘シーンだからか分からないけど、チュートリアル戦闘みたいに簡単に敵を倒せるからだと思う。敵と言っても、ミネルヴァじゃなくて、配下のお漏らし魔女なんだけどね。


 正直、テスタ大隊長と魔王の娘の戦闘はゲームだと大技の撃ち合いになっていたから、部下を連れて行ったら危険だ。だから俺は、部下を連れて行かない。


 サーヘル砦にて、魔王の娘ミネルヴァと配下の魔女が砦の城門を破壊し終えようとしていた。


 「ミネルヴァ様、城門を突破したら一時帰還の命令が魔王様よりきております」

 私は、ミネルヴァ様を見ながら言った。

 「そーか。糞がそんなことを言っていたのか?あの糞は、毎回毎回頭の悪い命令ばかりするなぁ。まぁ、いいだろう。ミネルヴァ軍に告ぐ、城門を突破したら、魔国に一時帰還だ」

 ミネルヴァ様がそう言うと私の同僚達は合図を送って、了解と伝えてきた。

 「ミネルヴァ様、何故魔王様のことお嫌いなのに命令を聞いているのですか?」

 「ミント、私は、母を人質にされているんだ。あの馬の糞にも劣る男は、あろうことか、自分の野望の為に妻に呪いをかけているんだ。呪いは、使用者が死なないと解けないんだ。しかも、呪いは使用者本人が何時でも発動可能だときた。私には打つ手が無い。あの糞には、仕方なく従っている」

 ミネルヴァ様は、本当は優しい方なんです。私は、この方を全力で守る為だったら、何でもするわ。バンド王国に恨まれようともね。


 

 ドゴーン

 

 大きな音が砦から聞こえてきた。私がよく見ると、城門を守る兵士達は後ろに下がってる。何か、嫌な予感がする。


 「ミネルヴァ様っ、私の後ろにっ!」

 私は咄嗟に声に出していた。

 「ミント、落ち着きなさい。敵はまだ出てきてないわよ」

 ミネルヴァ様がそう言った直後…ドカーンと城門が吹き飛んだ。飛んでいった城門の入り口から煙が舞っている。城門から出てきたのは、バンド王国の切り札と呼ばれる男だった。この世界にいるなら誰でも知っている男、バンド王国の騎士団大隊長テスタ・ローレンスだ。

 曰く、王国が食糧難になった時に、大国の王を脅して食糧を手に入れた。

 曰く、真龍と呼ばれる伝説の存在を片手で殺し、龍の血を啜った。

 曰く、手刀で海を割った男。

 どれも噂に過ぎないが、この男こらは常軌を逸した力の波動を感じた。そんな男が私たちを見下ろしている。

 「んー、俺の名前は、テスタって言うんだ。悪いんだけど君たち、降伏してくれないか?」

 私はどうする事も出来ないからミネルヴァ様の指示に従うことにした。

 「お前の本当の名前は、テスタ…だったのか。そーか。私の名前はミネルヴァだ」

 「ミネルヴァなのか…。降伏してくれるか?」

 「無理だ」

 「そーか。知ってたよ」


 俺は幼い頃偶然出会った少女と再会するのだった。


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