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鑑定して見つかったのはロングソードの他に鎧と短刀の2つだけだった。
けれど2つとも他のものに比べて性能は段違いに良い。
「お決まりになりましたか?おや、すべてライドさんのですね。良いものを見つけられましたね」
セバスさん(仮)が鋭い目で俺の事を見る。もしかして鑑定のことばれたか?
だがセバスさんは何も言わなかった。
「3点で金貨1枚です」
俺はカバンから金貨を取り出すと1枚渡す。セバスさんは水晶玉に金貨を近づけて偽物ではない事を確認している。
「確認しました。お買い上げありがとうございます。もしライドさんの他の物が欲しい時は直接本人にお会い下さい。西の区画に居ると思います」
それだけ言うとセバスさんは頭を下げる。俺はセバスさんにお礼を言うと店から出る。
店の外にはいつの間にか居なくなったと思っていたサリアさんか座っていた。俺が鑑定で夢中になっている間に出ていったのだろう。悪い事をした。
「お待たせサリア」
「ソラ君おっそーい!!」
「ごめん。思いのほか集中しちゃって」
「まぁいいけど。次はどうする?」
「服が欲しいかな。普通の服もだけど下着も欲しいし」
「わかった」
次に案内された場所で下着と普段着を買う。魔法で洗濯して乾燥することも出来るけど毎日同じのは着れないし、村で着ていた服と街の服は少し違いがある。そのまま着て変に目立つのも避けたいからな。
「サリアのおかげでいい買い物ができたよ。ありがとう」
「どういたしまして」
空がオレンジ色がかってきており、そろそろ夕飯時だ。いつもより動いたせいかお腹も空いてきた。それに屋台からいい匂いもしているため余計にお腹が空く。サリアも同じようでお腹を押さえている。
「お腹すいたね」
「うん。あ、サリアちょっとまってて」
サリアにそういうと屋台の方へと走っていく。先程から匂っていたものだ。肉の串焼きで濃厚なタレを付けて焼いている。地球の焼き鳥みたいなものだ。
2本買うとサリアの元に戻る。
「お待たせ。はいサリア」
「くれるの?ありがとう」
「今日のお礼。俺こそありがとう」
近くの噴水に腰掛けて串を食べる。味は牛肉に似ているがこの世界に居るレッドボアという生き物の肉らしい。甘辛いタレとあっておりとても美味い。
「あー美味し!!よかったー」
2人とも食べ終わると串を街に置いてあるゴミ箱へと捨てる。
「よし!私はお店の手伝いがあるからもう帰るね。ソラ君はどうする?」
「俺はもう少し街を見てから帰るよ」
「わかった。ご馳走様。お父さんのご飯も美味しいから楽しみにしててね」
そういうとサリアは宿の方へと走って行ってしまった。俺は食事までも時間があるし、街をブラブラと歩いてみることにする。
この街はやっぱり大きいし人が多い。人間がほとんどだが獣人やエルフ、ドワーフまでもいる。この世界に来て初めての人間以外の種族だ。もっとじっくりと観察したいところだが、流石に不躾なので止めた。
街を歩きながら鑑定を行う。店の名前や、歩いている冒険者の能力。中には奴隷もいて主人が誰かまで鑑定して分かるようになっている。地球にいた頃は奴隷なんてなかった。まぁ奴隷のように働いていたんだけどな。
俺の思っている奴隷は主人に逆らえず絶対服従というイメージだけど、この街にいる奴隷は何処かしっかりとした顔つきの人が多い。俺の知ってる奴隷とは違うんだろうか?
「そろそろ時間だ」
日もだいぶ傾いてきて空が暗くなっていく。そろそろ夕飯の出る時間のはずだ。俺はゆっくりと宿へと帰って行った。
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「あ、ソラ君おかえりなさーい。空いてる席に座って待ってて。持っていくから」
宿の中は繁盛しておりイスはほぼ満席だ。マーサさんもセリアも止まることなく動いている。俺は空いている席を見つけると座って夕飯を待つ。この部屋全体からいい匂いがしてくる。先程串を食べたお腹はすでに鳴っている。
「はいどうぞ。今日はレッドボアのクリームシチューと付け合せのサラダ、白パンだよ。シチューとパンはお代わり銅貨1枚、サラダは無料だよ。必要な時は呼んでね」
料理を持ってきたサリアは説明をするとすぐ厨房へと戻って行った。本当に忙しそうだ。俺はきた料理を見て両手を合わせたあとパンをちぎって1口食べる。ほのかに甘く柔らかい。もう一度ちぎったパンを今度はシチューを付けて食べる。シチューの塩っけとパンの甘さがちょうど良い。それにシチュー単体でも具材が大きく食べごたえがある。これは店が繁盛するはずだ。
そのあとパンとシチューをお代わりして俺は部屋に戻る。お腹いっぱいになったし眠たくなってきた。
「寝る前に身体綺麗にしなきゃ」
流石に部屋に風呂はない。宿屋共有の風呂を使うしかないが、風呂日が決まっているらしい。生憎今日は違うらしい。
「今日は魔法風呂だな」
俺は頭の中で“マジックバス”と唱える。マジックバスは俺が考えた生活魔法の1つで、風呂に入れない時に使う魔法だ。水魔法を使って瞬時に体と頭を洗い、直ぐに風魔法で乾かしている。全身を洗うのに10秒もかからない便利な魔法だ。これの良いところは服を着たままでも大丈夫だし、なんなら服も洗濯されている。
「けど気分的に服は着替えたいんだよな」
俺はアイテムボックスから家から持ってきた服を取り出して着替える。やっぱりに着慣れた服を着るだけで安心する。
「明日はギルドに行って依頼でも受けてみるかな」
俺は初めての依頼にワクワクする。興奮して眠れないかと思っていたが、お腹も膨れ安心していたため直ぐに眠りについた。
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