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Episode7 地味男の勇姿を見守り隊![社会見学編]7




「それで、結局どーするのー武瑠」


 シロが武瑠に次は何処へ行くのかと尋ねる。


「んー、そうだなー」


 武瑠はちらりと田中に目を向け、にやりと笑った。


「誘いに行くか!」


「だ、誰をっ!? 何処にっ!?」


「いや、もうソレ完全に分かってる人の反応だからね」


 焦る田中にツッコむ武瑠。


「俺考えたんだけど、田中さんはさ、その誠実で真面目な感じを全面に押し出していけばいいと思うんだよ。まどろっこしい駆け引きとかより、ストレートにデートに誘っちゃった方がいいでしょ」


 確かに、と白崎姉弟(きょうだい)も武瑠の意見には賛成のようだ。


「でっ、でもですね……」


(全くの初対面でいきなりデートに誘われたら怖いけど、門吾(モンゴ)繋がりで顔見知りなんでしょ?)


 煮え切らない田中に珍しく舞花が自ら説得しにかかる。武瑠とシロはおっ、と思いながら黙って見守ることにした。


「ええ、まぁ……そうですけど」


(じゃあ、よっぽど生理的に無理とかじゃない限り大丈夫よ。ズルい考えかもしれないけど、父親の知り合いなら断りづらいだろうし大抵はオッケーしてもらえると思う。彼女に相手がいるなら別だけど)


「はっきり言うのな」


(本当のことだもの)


 舞花のしれっとした感じに武瑠は苦笑を漏らした。


「彼女に付き合ってる男はいないんだよな?」


 武瑠は舞花に続き、兎に角田中をその気にさせるために話を進める。


「お、恐らく……」


「そこも曖昧なのか」


「まぁ、そんな話が彼女と出来るぐらいならデートにも誘えてるよねー」


 シロの言葉に、おっしゃる通りですと肩を落とす田中。


「あっ、別に僕悪い意味で言ってる訳じゃないからね。田中ちゃんのそーゆーところが魅力だったりするんだから~。それに、女性の舞花がこう言ってるんだから、本当によっぽどのことがない限り大丈夫だよー」


「そうですかね」


 田中のテンションが少しだけ浮上したところで、三人はやれやれと息を吐く。


「じゃあ、オッサンの娘がバイトしてるっていう定食屋に行こうか。俺、腹減っちゃったし」


「うん、そーだね」


(早く行こ)


 そのまま直行して行きそうな三人を見て、本当に今から行くのかと田中は慌てる。


「えっ、本当に今から行くんですか?」


(何か問題でも?)


「いえ、問題と言うか……、心の準備が……。まだどうやって誘うかも考えていませんし」


「そんなもん、成り行きだ。考えたってどうせあがっちゃって何言うのかとか忘れちゃうんだから、流れに任せてストレートに自分とデートしてくださいって言えばいーんだよ」


「で、でも……」


 武瑠はごにょごにょとしている田中をぴしゃりと切る。


「でもじゃない。ほら、行くぞー」


「ふあぁぁっ、待ってください武瑠さーん」


 もう、どうにでもなれという気持ちで田中は彼女のバイト先である定食屋に武瑠達を案内するのであった。




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