表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/91

Episode5 束の間の戦隊ヒーロー 10




 (ワタクシ)のオトモダチは最近、新しいオトモダチを連れて来てくれました。“みどりちゃん”というお名前のようです。


 子ども達も興味津々でみどりちゃんの周りでぴょこぴょこと跳ね回っています。いつもは大人しいあおでさえ気になるようで、あかやきいと一緒になって、遊んで遊んでとコロコロとしているぐらいです。


 ずーっとここに居るわけではないようですが、オトモダチが連れてきたオトモダチ。とっても優しいということだけは間違いありません。


 オトモダチは、毎日のように遊びに来てくれますし、子ども達も嬉しそうで何よりです。


 だけど、ももはちょっとだけ複雑な気持ちだったりします。


 みどりちゃんは今日、カゾクの人に連れられてお家に帰っていきました。


 オトモダチはみどりちゃんがお家に帰ってしまった今、明日から毎日のようには来てくれないかもしれない。(ワタクシ)達にも毎日会いに来てはくれないのでしょうか……。


 この気持ちが何なのかは、(ワタクシ)には分かりませんが、何だか胸の辺りがスースーしたり、モヤモヤしたりします。これが、寂しいというやつでしょうか。


 まぁ、兎にも角にもオトモダチが嬉しそうに、楽しそうにしているのを見るのが、最近の(ワタクシ)の楽しみになっています。




「みどりちゃん居れば、五色揃って戦隊ヒーローだったのにねー」


「戦隊ヒーローにしては、可愛すぎやしないか?」


(束の間の戦隊ヒーロー)


「あっ、舞花。ソレいいねー。あっ、見て見て。看板四にゃん衆勢揃い」


 シロの言葉にカウンターの上を見ると、もも、あか、あお、きいが横一列に並び顔を洗ったり、手をこまねいたりしている。


「サトルー、みどりちゃんは帰っちゃったけど、これからも毎日四にゃん衆に会いに来ていいんだからなー」


 武瑠の声に反応するように四にゃん衆は一斉にサトルを見た。


 可愛らしい八つの目に見られてサトルは照れたのかピタリと一瞬固まり、そして何事もなかったかのようにゆっくりとカウンター席によじ登って「美味しいジュースが飲みたい」とマスターに注文をする。


「サトル……、こいつら相手にも照れんのかよ」


「嬉しいもんねー。誰かに必要とされたり、頼りにされたりするのって」


 じんわりと広がる穏やかな雰囲気にサトルはマスターに出してもらったジュースを飲むことで気付かない振りをした。


 四にゃん衆達はここぞとばかりにサトルに甘える。


 あかはサトルの膝の上に陣取り、あおは頭の上にちょこんと乗る。ももときいはカウンターの上でサトルの左右を囲んで手にうりうりとジャレついていた。


(サトル、モテモテ)


「ホントだー、やっぱり四にゃん衆はサトルのことが一番好きみたいだねぇ~」


「もう、いっそのことサトルがみどり担当ってことでいいんじゃね? 俺があげたヘッドホンも緑色だし」


「うん、それでいーじゃん」


(ヘッドホンは緑色というよりは黄緑色な気がするけどね)


「細かいことはいいんだよ」


「テキトーだね」


(テキトー……)


 武瑠達の会話を聞いていたサトルも反応こそしなかったが、満更でもない顔をしていた。




 オトモダチは次の日からも毎日のように遊びに来てくれるようになりました。(ワタクシ)も子ども達もこの優しい優しいオトモダチが大好きなので、毎日オトモダチが遊びに来てくれるのを今か今かと待っています。もどかしいようでそわそわとしてしまうけれど、(ワタクシ)はそんな待っている時間も大好きなのです。子ども達は待ちきれないようですが。


 この温かい場所をくれたオトモダチ。束の間のオトモダチもここに来てくれるオトモダチのオトモダチも、君がくれるモノはみんな優しくて(あった)かい。だからどうかこれからも、ももと子ども達を存分に甘えさせてくださいね……“サトル”。




【Episode5 束の間の戦隊ヒーロー・・・おわり】


 ・・・But this story is not over yet.


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ