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Episode5 束の間の戦隊ヒーロー 5

 


 そうこうしている内に警察がやって来た。


 車から降りてきた人物に武瑠は思わず二度見をしてしまう。


「え、オッサン?!」


「えっ、誰?」


(え、だれ?)


 驚きの声を上げた武瑠に驚いて白崎姉弟(きょうだい)はシンクロする。


「オッサンとは、初対面なのに失礼なガキだな」


「初対面って……」


 武瑠は混乱した。目の前にいるのは確かに先日自ら親父狩りに遭う被害者を演じていたハデスの創始者とかなんとかいう……、あの胡散臭いオッサンなのだ。


「ああ、もしかしてお前()()()が言っていた両属性のガキか」


 目の前のオッサンは合点がいったのか、一人で納得している。


「俺のことを話していた()()()とは?」


「神田だよ。あいつにこの前、突然顔貸せとか言われてよぉ」


「顔を貸す?」


「言葉の通りだよ。あいつは変装っつーのか? 他人になりきるのが上手いんだ。誰もあいつの素顔を知らない。俺に会う時の顔も専用だって言ってたしな。年齢不詳の掴み所のない男だよ」


 いや、マジで何なんだよ、あのオッサン……。先日の出来事も作りもんならば、神田本人も作ったキャラだってか? もしかして、オッサンでもないとかいう……。


 えーもう、俺何も信じらんなーい。先日、スッキリしたと思っていた神田の件は再び謎に包まれることになる。


 神田、マジ何なの……。


 武瑠の思考回路はショート寸前だった。


「俺の名前は石川門吾(いしかわもんご)だ。こっちは部下の田中一郎(たなかいちろう)


「なんか、石川さんって有名な泥棒の名前を彷彿とさせるねー。あっでも、警察の人としては微妙か……。複雑だねぇ~」


 シロがぱたぱたと袖を振りながらへにゃへにゃ笑っていると、石川にギロリと睨まれる。


「ソレよく言われるんだが……、今度言ったらシメるぞガキんちょ」


「ちょっと、石川さんっ。民間人相手に物騒なっ」


 平気で脅しをかける石川に田中はあわあわとしながら、それを宥める。


「そっちの人はシンプルだね。特徴なさ過ぎて逆にすぐ忘れちゃうかもー。あー、えーっと……?」


 絶対に分かっているはずなのに、何だっけ名前と態とらしく首を傾げるシロに、武瑠は呆れながらも「田中さん、な」と教えてしまう。


「そーそー、田中さん!」


 シロがへにゃりと笑うと田中はそんな様子にタジタジといったところだ。


 絶対、コイツ面白がってる。


 武瑠は田中を不憫には思ったが、自分に向いていたものが少しでも分散されるならとこれ以上の事はスルーすることにした。


「んで、老人が襲われたかもしれないって通報してきたのは、お前らだろ?」


 石川が本来の話題を切り出す。武瑠は申し訳なさそうな雰囲気を全面に出しながら、石川をちらりと窺った。


「あー、それが来てもらったところ悪いんだけど違ったかも?」


「はぁ? お前ら警察ナメてんのか」


 無論、石川の眉間に皺が寄る。


「そーいうわけじゃないんだけど……、俺もまだ確証がなくてさ」


「どういうことか、説明しやがれ」


 石川に促され、武瑠は家の中に入って順を追って説明をすることにした。




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