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にく。にくにく?(筋)肉祭り。

ご飯も食べおわり、午後です。


あのあと皆さんに「反省もし(ろ)なさい」とさとされたので、

まだ時折、耳と尻尾が若干しょんぼりするエンカさんと、学園内共同の方の鍛練所にきました。


午後は鍛練所と、近くにある鍛冶精錬所を見せていただく予定です。

昨日もエンカさんの案内で少し見ましたが、今日は学園の『外』にいく時の手続きと、外用の制服と装備について教えていただく予定です。


冒険者ギルドもそうですが、学園都市の方々も、ときどき鍛練をかねて学園の『外』へと魔物討伐などで遠征するのだそうです。

魔物は規模は違えど大なり小なり出現しますから、退治してもらえるのは一般市民にとって、たすかるのですよね。


とくに15年前の『魔力の氾濫』のとき。

私は赤ん坊でしたので(じか)にはしりませんが、まわりの大人のかたがたには魔物や魔物化した生き物であふれて大変だったといわれました。

当時は学園の方々も地方に遠征して退治してくださったとかで…ありがたいですね。おかげで私も地元のみんなも、今でも元気にすごせていますもの。


あ、当時のかたはさすがにいらっしゃらないでしょうが、手土産は持ってきてみましたよ。

エンカさん希望の「お肉のおやつ」、ミートパイなのですが、気に入っていただけますかね?一応他のものも用意してみましたが…


「ついたぞー、」

扉の前でエンカさんが手招きしています。ここですね。


「入って右側の受付が、『外』への手続き関連と、学園への依頼や遠征の予定確認や申請とか出来るところな。…まずはこっち。」


キィ…と扉を開けると、なかはホールになっています。

ホールにはそれぞれ、鍛練所と鍛冶精錬所につながる通路がのびています。

エンカさんに昨日覗かせてていただいたのは奥の2つの通路でしたね。

今日はまだ見ていなかった受付とやらのほうに向かいます。


「こんにちはー、転入生の手続き申請おねがいしまーす。」


「「はいはーいっ?いらっしゃぁーーい♪」」


エンカさんが扉をあけると、中から2つの高めの男のかた(?)の声がしました。

「あ…ミリィ、筋肉みるのって平気か?駄目なら心構えしてくれ。」

中を見たとたんのエンカさんにそう尋ねられましたが……筋肉、ですか?

疑問に思いながらエンカさんとなかにはいると、「なるほど」と思うお二人が待ち構えてらっしゃいました。


「あらあらー?エンカちゃんたら『筋肉』だなんて、無粋よぉー??」

「そぉよぉー?アタシ達は努力と奇跡の『ナイスバディ☆』なのよぉ?そう言ってちょうだーい?」


『乙女に対して失礼よぉー??』っと、アマゾネスな体型の美人なおねぇさん(?)お二人は口々に言いました。



「ほうほう!なるほどなるほど、おふたりとも、実践で身に付けたであろう作り物でない肉体美ですねぇ!…おまけに美肌に自然な小麦はだ!見事なお手入れですね?

……ん~、たしかに『ナイスバディ』です!」

お二人にむかって、クロコが突然くいつきました。


クロコの目がかがやいてますね?

『いやぁ~んっわっかるぅー?』

「わかりますとも!」

とわかりあっていますね。


なにやら「伸び悩み」「でも最近たるみが」「それなら良質なプロテインと美容食とインナーでサポート維持して…」と話が弾みだしました。


「じゃあ今度、レシピとグッズ、お持ちしますね!」

『ありがとぉークロコちゃんっ♪♪』


がっちり握手をしています。


おはなし、おわりましたか?クロコ。


「双子マッチ○…げほっ。いや、双子の受付嬢と話が合うんだな、クロコって…あんなに生徒と息のあう様子、初めて見た。」

エンカさんがつぶやきます。


「いやぁねえ!学園の青臭い若僧(わかぞう)たちや筋肉(マッチョ)バカじゃあ、アタシ達の『筋肉美(にくたいび)』について語り合えるわけないじゃなぁーい?」

「そぉーよー?鍛えるだけの『美』に無頓着な連中とアタシ達とじゃあ、肉体に関する考え方がちがうんだからぁ~。」


聞こえたおふたりからはブーイングです。


仔狼(パピィ)ちゃんもぉ~、身体と毛並みは良いんだからぁ、もっとお手入れしなさいねぇ?」

「そぉーよぉー?素材はなかなかなんだからぁ~♪いつでも指導してあ・げ・る・わよぉ~?」

うふふふふぅ~♪♪


ふたりでそろって頬に手を当てながらにじりよる様子に、エンカさんはたじたじです。


「あ、いや、遠慮しておきます……」

「そうですよねっ、お手入れは大切ですよねっ?」「「「え?」」」


…はっ!つい毛並みのお手入れについて賛同してしまいました!




※※※※※※※※※※※※※


「あら~?」

「あらあらあらぁ~??」


私に気づいたお二人が、今度はわたしのほうに近づいて来られました。

全身を二人分の視線が行き()いますが、

…なんでしょうか?


「あなたが転入生のミリアムちゃんねぇ~?」

「あらまぁ~学園長にきいた通りに可愛らしいわねぇ?」

髪も肌もつやつやだわぁ~♪と左右から誉められました…。


「アタシはナルシア♪」

「アタシはシスティナよぉ~♪よろしくねぇ?正直、最近の学園の子達は美しさに無頓着な子ばかりで…別枠クラス以外にお眼鏡に叶う子がいなくてつまらなかったのぉ~。」

でぇもぉ~と私を見ながらお二人はよい笑顔で


『ミリアムちゃん、合格よぉ~~♪♪』と抱きしめてこられました。

…あ、ありがとうございます?


「わたしが5年間、磨きましたからねっ♪」

っとクロコが自慢して、お二人から

「さっすがクロコちゃん!私たちの肉体美も磨いてねぇきたいしてるわぁ♪」と絶賛されています。…仲良しさんですね?


「あー…ミリィ。お二人は一応、普段は受付嬢してるけど、

腕は確かな『外』専任の教官でもあるんだ…気に入ったやつだけに教えてるんだけどな…。」だから鍛えて守ってもらえるぞ。よかったな…がんばれ。


なぜか黄昏(たそがれ)たまなざしでエンカさんにそういわれました。

お二人はお強いんですか?


「そぉよぉー?魔物なんかメッタメタにやっつけちゃうんだからぁ♪パピィちゃんだって、ヒトガタならアタシ達には敵わないのよぉ?」

「強さは15年前からの折り紙つきなの。可愛らしい子は、魔物だけでなく悪い虫さんからも守ってあげるわよぉ?」

ちなみに年は気にしちゃダメなのよぉ~?といいながら、頭をなでてくれました。

『魔力の氾濫』の際の功労者さんでしたか!

感心していると、ふと、頭を撫でてらした手が、ひたいでとまります。


「あらっ!でもミリアムちゃんたら、もうパピィちゃんのマーキングがついてるのかしらっ?」

「やぁだぁ~!パピィちゃんたら手が早いのねっ!可愛らしいからってもう独り占めなのぉ~?出逢ってすぐお気に入りってことねぇ~素敵だわぁ♪」

きゃああ~~♪♪


お二人が口々に囃し立てるので、エンカさんはお昼のことを思い出したのか

お耳と尻尾がまたしょぼーん↓としています。

「ちがう…仲間としてだって…」

呟きながらうなだれてしまいます。

そうですよね、お友達の印ですものね?そう説明すると、お二人は「わかってるわよぉ、冗談、冗談♪」と笑いだしました。


「パピィちゃんに、そんなホントの狼男(オオカミ)さんになるような甲斐性(かいしょう)、ないものねっ?」

「遠征や冒険に出る際のパートナーがパピィちゃんでよいのかしらぁ?

それとも別枠クラスのみんなで登録しておくのかしら?」

と、本題の『外』へ出るときの手続きをしてくださるようです。


「ミリアムちゃんなら、おすすめの装備もあるから、この後の鍛冶精錬所でもおねぇさん達にまかせなさぁい?」

「そぉよぉー?アタシ達、ヒトもモノも☆鍛えるの、得意だものぉ~♪」

強化はクロコちゃんにしてもらえばよいわねっ!

おふたりはノリノリでいいます。


「宜しくお願いいたします。」


これから沢山お世話になりそうなので、ナルシアさんとシスティナさんにもおやつにミートパイをさしあげました。

よろこんでいただけたようで、よかったです。





結局このあと、鍛練所ではエンカが二人にメタメタになるまで鍛えられて(しかられたとも言う)

ミリアムは二人とクロコの着せ替え攻撃にさらされて、学園都市での濃い一日目が、ようやく終わったのだった……。









ナルシアとシスティナは、ムキムキでなく

しいていうならラ○ザッ○の女性版みたいな筋肉肉体美でございます。


身体は工事なしの男性。心は乙女なふたごさん。

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