アクロスさんと魔道具研究と……季節の変わり目。
うあう…………物語りとアクロスくんが難産です。
お待ちかねだったホウエイ先生がいらしたわけですが、
なぜだか今朝お会いしたエルフの学園長さまにとてもよく似ているように見えます。
長く途中から三つ編みにしてるかみは春の若草色。瞳は同じく春の空のいろですね?あ、はじめましてーと、なんだかにっこりほっこりなごみます。
お耳は小さめなのですね?でもエルフさんなんでしょうか?
別枠クラスの生徒をまとめられる先生ですから魔力などの強いかたなのですよね?
ところで。
あとお一人
まだお会いできていない生徒さんはいるものの、
せっかく待ち人ホウエイ先生もいらしたことですし、教室に入って本来の今日の目的である自己紹介と挨拶にうつりたいのですが…
「初対面のクラスメイトにいきなりメンチ切るとかー!?言いがかりもなんもないですよねーっいったいどういう了見ですかってんですよぅ!なんなんですか悪人さんですかあんた?人間ならば名を名乗れ!」
皆さんの見てる前で沸点の低いクロコとアクロスさんの喧嘩が…
「言いがかりか、ああそうだなたしかに貴様が何も知らない考えていない現状を把握していないなら言いがかりになるんだろうさ!?
じゃあ遠慮なくいいがからせてもらうがな?
本来なら美しく有能なまさしく世界の人々を助ける魔道具がそれを広めるために何人もの研究者を振り回す凶器もどきになっているともしらない駄目開発者ならそういうだろうなあ!なんなんだお前の発明は!携帯や料理生活関連の魔道具はまだいいさ、ちゃんと解析ができたから先生がすぐに広めてくださったからな!問題は防犯グッズやら車やら一部を除いて扱うことすらできないアレらはわけがわからない!説明書を用意しろ!さっっぱり陣も原理もこの僕がわからないなんて!気になって寝れもしないだろう!
おまけにいくつも解析を掛ければ爆発したり攻撃して暴れだしたり消えたりするなんて!非常識にも程がある!安全面をかんがえろ!
特許と権利を独占したいなら初めから出来もしない流通依頼を学園に出すな!ぼくはぬか喜びしたぞ!
開発した者はクロコという精霊!お前らしいじゃないか!なぜ最近まで学園にすら色々と情報を秘匿していた?
ミリアム・ハーネストきみもだ!!精霊とは言えメイドの主人ならもっとしっかりして依頼と一緒に説明開発責任者とすぐ学園に来いよ!!僕が普通に使えるようにするのにどれだけ時間と技術を無駄に費やしてきたと思ってるんだ!やっとだぞここ数ヵ月で量産しまくったのは!激務で職人や研究者を潰す気か!!時間は有限なんだぞっ」
ゼーハーゼーハーゼーハァー……
「ちなみに僕の名前は、アクロスだっ!!!」
悪人じゃないっ!
息切れて真っ赤な顔をしながらもアクロスはぶちまけた。
あらら??終わりました?
『『ぶっふぅっwwwwww!!』』
見ていたみなさん吹き出しましたね?ちなみにクロコが一番わらっています。はしたなく飛びながら足をバタバタしないでください。
「ねー?怒ると口が悪すぎるけど、面白いほどバカ真面目でいいでしょ彼?
これ僕たちもたまに魔法か魔道具がらみでからまれたことあるからね?でもあれで普段はクールな皮を被ってるつもりなんだよね。いじりがいがあるよ?確かに好きなものがらみでなきゃ真面目几帳面なひとなんだけどねー。
いまの叫びで解るかなぁ?完全にクロコちゃん達への嫉妬と言いがかりだよねやっぱりこれ。自分の解らないモノに遭って嬉しくて興奮しすぎ!」
本当たまにかんしゃく坊やだよねーと、くつくつ笑いながらルイゼはエンカの肩をたたきながらミリアム達に笑う。
妖精たちは面白いものもだいすきなので、やはりルイゼもアクロスのことは嫌いになれないのだという。
ちなみにエンカは苦笑しながらミリアムとクロコに片手をあげていた。
口パクですまねえな?ですか?
「根はとてもよゐこなんですがねー。わたしも教師ですがたまに振り回されますよー。魔法や魔道具の事が絡むと視野が狭くなるのですよね?気を付けなさいと言っているのですが…」
ふふふと先生も苦笑しているが、こちらはなにか教師として思うところがありそうだ。
やはり学園長さまに似ているなぁと思いながらミリアムは聞いている。
「あはあはアハハハハ!子供かーっ?
怒りはじめたら俺なのに僕に後半なってるし?
さいご律儀にちゃんと名乗るとか!性格わるい悪人かと思いきやツンデレのツン?ツン属性坊やなのですか?ほんとに頭良いの?」
と相手が息切れてる間にクロコさんも言いたいことをいい始めた。
先生が
「魔法関連や魔道具の解析や研究は学園でワタシと彼が今は
メインにしてるくらい彼は勉強家ですよー。」
と助けをだしていますが。
なんだかアクロスさん、我にかえって顔がさらに紅いのですが…
「さっき私とお嬢様、すごく理不尽にどなられた様ですが、まずアクにんさんが苦労した物は、たぶんお嬢様が自分で自己防衛魔法を扱えるまでの繋ぎでつくった昔のセキュリティ用のグッズたちですね!何度かおバカが現物だけ一式盗んだから追跡魔法で使えないようにした分ですよー。解析をすると罰があるのですー。たぶん裏の質屋にでも流れたんじゃないですか?
それに以前にちゃんと権利を譲渡した分のレシピや魔道具は、取り扱い説明書と改造予防と安全対策の陣を組み込んで、現物まんまだけコピーする道具とかも一緒に小国の貴族とお嬢様の親戚さんやお店の方宛にちゃんと送りましたよ?ワタシ。」
こちらに量産依頼が廻ってきたのなら、それも渡ってないですか?と首をひねりながら話すクロコ。
アクロスさんは「は?」と顔をしかめながらポカンとしてから目を泳がし始めて、ホウエイ先生は「あーれー???」と何かを考えながら首をかしげています。
いやむしろなんで遠い大国のほうに防犯不良品が大量にあるの?
もしかしなくても見学した訓練所に転がっていた物は元は不良品だったあれなのですか??
「アクロスくんー?」
先生があまり笑っていない視線をアクロスにむける。
「はい!」
何だかあせったへんじがでた。
「まず今は大事なことを話したいので、あとで構わないですからきちんと御二人に謝ってあげてくださいね?八つ当たりした件を。」
「……はい。」
それではですねー、答え合わせなんですがとホウエイ先生は続ける
「君は確かー…以前に小国方でさらに研究したい良いものを見つけたのでそのときの量産開発の一部はワタシに譲渡をしてそちらを平行して研究すると報告したことがありましたよねー?」
「……はい。」
「それにここ最近、…近いと今朝も、研究が上手くいっていないのか、いくつか施設を破壊してー……君が始末書書きと後始末ばかりしてるのをワタシはみて大丈夫なのかと何度も聞きました…よねー?」
先生の空色の目が氷になってすわっています。
「…………は、い。」
春の若草色の三つ編みな長い髪と空の瞳が、まるで冬の景色ように見えて。
「ちなみに今朝がた、ワタシの記憶が確かなら後始末を手伝いにいったあと伺ったキミの寮部屋の隅から出てきたあの荷物はたしか小国の運送ギルドからの転移陣が付いたものではなかったですか?」
なんだか話し方まで早く冷たくなってきたのですが…
「あ………いえ、はい。」
アクロスさんも震えてきて
『いつも興味の有るものに集中するのは良いですが周りに頼ったり配慮をするように伝えて来たのですが君には通じていなかったのですかね?
とても残念です…。それに私の担当する別枠クラスがなぜ少数しかいないのか、知っていますよね?
きちんと君たちの大きすぎる力や能力をサポートするためなのですがね?
私は君にとって相談される価値もなく頼っても貰えなかったということなんでしょうか?』
ひゅーーっと吹くかぜが、なんだか冷たいのですが魔力があふれてきたからですか?
『君は先程の八つ当たりからもわかるように自分の感情と欲が、こと魔道具や魔法などの特定のものに関連すると抑制が効かなすぎます。
いけませんよねぇ?貴方の身もいずれ危険にさらされることになるのですよ?そろそろ目に余りますしクラスに今日から女性徒も入るのですからこれを転機に少しはかわらないといけないとおもうんですよ?
私はクラスの担任であるだけでなく、学園にいる君たちを守る親代わりでもあるのです。親が子供の間違いを正すには、見守るだけでなくどうやら時には罰を与えないといけないようですね?』
ねぇ?アクロスくん?
と首をかしげて見つめる先生に対して、いつのまにか正座している全員。
冷たい冬将軍さまの沙汰は、
「まずキミは今日から一か月、キミの大好きな甘いものを摂取することを禁じます。」
律する術を身につけていっきましょうね?と甘いのかなんなのか
とにかく甘味に関連したものでした。
台詞が長いよう!
怒ると特にブレスレスで長いよう!




