ようこそ、とはいいたくないですが。
メイドはヒロイン令嬢が大好きです(友情)。
やらかすメイドは主人公ではありません。
魔法ありの、普通の中世プラスアルファくらいなファンタジー世界なので現代アイテムはチートです。
とある国のとある子爵の庭園にて、その日は風変わりな会がひらかれていました。
通常であれば目を疑って二度見するか、ありえないなぁと誰もが思ったでしょう。
普通はたかが子爵の館には来ないであろうものたちが、一同に会していたからです。
「みなさま、本日は皆さま方よりご希望されたとはいえ、このような些末な場所へとご足労くださり、有り難うございます。といわせていただきますわ。」
と、まったくもてなす気のない事がわかる子爵令嬢であるミリアム・ハーネストはニコリと笑って言った。
周りにいるのは小さいとはいえこの国の王太子、姫、宰相、魔術ギルドの長、商人ギルドの長、などの重鎮であるのだが、彼女からしたら、半ば脅迫のようにこの日の集まりを求められたので開いただけで、本当ならこんな片田舎の商人上がりの子爵の家になんてこないでよと言いたい位なのである。
なぜ家長でなく令嬢が重鎮を迎えなければならないのか。
しかも成り上がりとはいえ、こんな不遜な態度でも相手たちは気にしてないのは?
それは彼らが夢中になって、見ているモノたちがあるからだった。
『これが本物か!本当にこんなものがあるなんて!!?』
「美しい…。わたくしの部屋にもにも是非にほしいですわ。」
「これなら大国の王都でも欲しがるでしょうね…」
口々にいいながら彼らがみてるのは、
自動で開くドア・エアコンのようなもの・テレビのような球体のもの・新素材の服・みたことのない料理にキッチン・車…などの、見る人が見ると「なぜ現代アイテムかそろってるのか!」とつっこみをいれたくなる光景なのである。