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粗捜しするカメラ

作者: 狂言巡
掲載日:2012/06/04

【私とカミサマ】






 私は、貴方を壊そうとした。

 何度も何度も、私の戦利品(コレクション)にするために。最後に勝つのは私、今だって諦めていない。

 それでも、ずうずうしくも貴方に助けを求め続けているんだ。




 私を助けてほしいよ。お願い、カミサマ。


「……変だねぇ」


 私を救えるのは、貴方しか居ない。

 この私の闇を理解出来るのは、この世で君一人しか居ないんだから。


「何がですか?」

「最近お前だよぉ」


 ねえねえカミサマ、どうしたらいいのかな?

 私という存在は一つしかないっていうのに、心はいつもバラバラなんだ。そうしたいと願うこととその真逆とが、いつも私を引き裂いているんだ。

 貴方なら解るよね? もう判っているよね? 総ての想いが同時進行している苦痛と葛藤を。

 退屈だった私も、略奪(ゲーム)を繰り返した私も、貴方と生きたいと願っている私も、貴方を殺したいと思っている私も。

 全部がずっと同時に(ココロ)の中にて、総てが同じ質量なんだ。

 どれかを選ぶことなんて出来ないよ。もちろん、それらを総て捨ててしまうことも。


「……何かあったぁ?」

「何もないです」


 ねえねえカミサマ。貴方は知っているよね。貴方なら解ってくれているよね。

 だって、貴方はそんな貴方を受け入れてくれたから。


「嘘つきだなぁ」

「嘘じゃないよ」

全眼通(おれのめ)は誤魔化しがきかないのは知ってるだろぉ」


 早く、早く私を助けてよ。私をメチャクチャにして、知らん振りなんてしないでくれ!


「……いつものように言ってみなぁ」

「好き」

「お前の言葉はまるで悲鳴のようだねぇ」

「…………」

「そのくらいのこと、俺ぁ全部知っているし、全部解っているよぉ」


 ……少し間、何か仕掛けるのはやめておこうかなあ。

 例えカミサマを完全に壊しちゃったとしても、私はきっとカミサマのことずっと好きでいると思う。

 でも、死んじゃったカミサマは私を何とかしてくれないだろうし、動かないカミサマは私に二度と話しかけてくれないだろうから。

 自重、自重しよう、暫らくは。

 この欲望(おもい)は、尽きることはないみたいだけど、ときどき隠れてしまうらしい。

 でもまたきっと、すぐに繰り返すよ。

 だってだって。

 どうしようもないくらい、貴方が好きだから。どうしようもなく愛しているからね。


 私は笑って、薄い肩口に頬をくっつけた。

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