歩道の側で
何か、沢山物足りないような気がしながら、投稿しました。最後まで読んでもらえたら、嬉しいです。
車道に車やトラックが、ごぉごぉ通る。ごぉごぉすれ違いあい、ごぉごぉ走って行く。
車道の脇を自転車が、びゅんびゅん走って行き、のろのろ歩いて行く。びゅんびゅんすれ違いあい、のろのろすれ違いあって、びゅんびゅん走り、のろのろ歩いて行く。
私は、いつも歩道の車道側の脇で見ている。
いや、眺めている。車や自転車とは違う物も見ている。眺めている。
この地球をマリンブルーとでも言うのだろうか、青色に染まっている海のように広く青い空の上を飛び交う鳥や、私の体の前や後ろを飛び交ったり、アスファルトの上を てくてく、のしのし歩いて行く虫。
そして、私をこのような所へ植えた「人」も見ている。眺めている、眺めるしかないのだ。
「人」と言う物は、大変興味深い物である。私は、最近になってこの街に来、「人」と呼ばれる物を知ったのである。近所のおじさんが、教えてくれたのである。
おじさん曰く、「『人』と言う物は、二人以上でいると、がやがややかましく話したり、幸せそうな笑みをうかべながらの会話や、悲しそうな顔をして沈みながらぼそぼそと会話をしよる。」と。
その様な事は、生まれた時から知っております。私が、そのように申したら、「最後まで聴かんか。」と、若い実を膝に落とされたのである。
「最近の若い『人』は、小さなピカピカした物を耳に当てて一人で話したり、それを手に持って、なにやら指でそれを押しながら歩いておる。あまりにそれに集中しておるからか、歩道を走る自転車にぶつかりそうになっておる時が、多々ある。」と。
駅の向こうの方から、一人の若い男の「人」がそれを耳に当てながら、こっちへ歩いて来ている。今の時間帯は、道が「人」で溢れかえる時間である。
夜空にいっこの月が上り、雲が、すうまい流れている。
「人」は、真剣な表情をしながら、こちらにやって来て、私の体の前で立ち止まった。数分ほど、何やら忙しく会話をした後、急に哀しそうな表情に変わった。男は、私に体を寄せながら、頭を下に向けた。その時、私の足元に水が落ちてきた。少ししょっぱい。
「人」は小さなピカピカした物に、数回話しかけて、そして、ゆっくりとしゃがみこんだ。
私は、「人」をじっと見つめた。
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