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プロヒーラーのスキル

Skill(Planet)/ プロヒーラーの星(キロンから派生)

 キロンから月や太陽にLv.5アスペクト、もしくはキロンに神の手があることで使用可能。(一部例外有り)

 キロン・太陽の配置に対応する星座に関連する物(象意)を癒せるスキル。

 

 

 ――――


 

 ゲームにおいて、ヒーラーはチームに欠かせないものだ。

 倒れてしまったら立て直しが困難になるし、長期戦であればあるほどチームが一丸となって護らなければならない。

 「人生はゲームのようなもの」、真髄はまた別のところにある訳だが、これが彼女の訓示だ。


 

 ――――


 

「かーすみんっ」

 尻尾を振るようにしながら身体を預ける彼女をぎゅうと抱き留め、互いの重さを感じるのが日常だ。

 誰よりも愛おしい、ひつき。

 こうなったのには紆余曲折ある訳だが、これも少しずつ語っていくと思う。


 常日頃からピアノ、正確には電子キーボードを弾き、モニターを凝視するようなパソコンでの作業をし、少々プライベートな話だが、VR機材をほぼ毎日被っている。

 そうなれば身体が傷んでいくのも無理もなく。

「痛いところはなーい?」

 ひつきが聞いてくる。

「肩から首に行って、頭まで痛い……。あと眼も」

「おっけー」

 そして彼女は「肩……、首……、頭……」と、ヒールする部位を声に出しながら、手を二回ずつ叩く。

「あとは眼ね……、他はない? 本当に大丈夫?」

「……腰もお願いします」

 こういうところで嘘をついてもどうせバレてしまうのだ、素直に甘えるようになるのは早かった。

 ひつきのヒールスキルは、彼女が寝ている間に発動する。寝て起きたら本当に楽になっているのだから、とても助かっている。

 

 これまで身体を動かすことでさえ苦痛で、健康のために軽い運動をするだけで、その日と翌日はダウンしていたくらいだ。太陽-キロンのセミスクエアという呪縛から抜け出したとはいえ、筋肉が平均より遥かに弱い状態なのは変わらない。

 ラジオ体操が精一杯だろう。もはや介護である。

 それでも、

「私、プロヒーラーだから! 任せて!」

 なんて堂々と言い放つひつきはカッコよくて、好きって気持ちが大きくなる。それを、僕自身が引け目なく認められるのは、彼女と共にいることで、宇宙の法則を理解し始めたからだ。

 

 施すのも、施されるのも、本質的にはどちらも愛情をはじめとした無限のエネルギーを循環させる大事な要素だ。

 与える力である男性性と、受け取る力である女性性。それぞれ、火星と金星が司る。あらゆる星同士が絡み合って、宇宙全体にエネルギーが流れている。

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