やっぱり名前は無いと味気ないじゃん?
「あー。じゃあこの世界について教えて。」
「この世界ルナマギカは魔法力【マナ】が満ち溢れる世界です。」
………待てども追加説明がない。
「いや、もっと詳しく頼む。」
「すみません。アーカイブのレベルが足りません。更に詳細な説明が必要な場合はスキルレベルを上げてください。」
「はぁ!?マジかよこの糞運営が!」
使える固有スキルかと思い気やスキルレベル上げないと全然詳しく内容聞けないなんて……
「じゃあスキルレベルを上げるにはどうすりゃいい?」
「スキルレベルを上げるには、レベルを上げたいスキルを使用し続ける、肉体レベルを上げる等様々あります。」
なるほどな、つまりはその両方ということか
使い続け、自身のレベルも上げる。まぁ楽ではないよなぁ。
「じゃあ、今俺はどこにいる?」
「現在ネグロテモール大森林にいます。」
名前からしてやばそうだな…
「ここから一番近い人が住んでそうな場所と方向を教えてくれ。」
「すみません。アーカイブのレベルが足りません。更に詳細な説明が必要な場合はスキルレベルを上げてください。」
またレベル足らずかよ。
とりあえず、簡単に今どうするべきかはわかったな。
まずは、寝床の確保。そして身体レベル、スキルレベルを上げること。更に新しいスキルを獲得することだな。
秋人は寝床を探しながら世界案内に質問し続けることにした。
「新たにスキルを獲得する方法は?」
「スキルの獲得条件を満たす事です。」
なるほど、多分詳しい情報はレベルが足りないんだろうなー
「この世界にスキルブックとかスキルを上げる物は存在する?」
「存在します。」
「入手方法は?」
「商店で購入。ダンジョンでのドロップ等ございます。」
なるほど。お金をかければ増やせるんだな。増やすのはそこまで難しくなさそうだな。
ん?
「お、果物だ。鑑定!」
マトルの実
酸味と甘みがある実
寝床を探しているとトマトに似た果物が生っている木を見つける。
「とりあえず持てるだけ獲っていくか。ん、結構旨いな。」
とりあえずの食糧を確保し進んで行く。
「この世界に魔法は何種類ある?」
「魔法は一般的に攻撃魔法、補助魔法があります。詳細な解説やその他の魔法についてはアーカイブのレベルが足りません。」
「魔力の使用方法または、魔力、MPを増やす方法は?」
「魔力の使用方法は発動キーを唱える等です。魔力、MPを増やす方法はMPマナを限界まで使用すると増えます。またレベルを上げれば増えます。魔力MPの成長には個人差があります。」
ふーむ。とりあえず寝床を見つけたら魔力を使ってみるか。
そうこうしている内に寝床によさそうな大木のくぼみを見つけた。
「とりあえずここにしよう。川からも近いし、この大木もここ等辺りで一番デカいからわかりやすいし、周りもすぐに動けるぐらい木の間隔があるから丁度いいだろ。」
ふと思ったことを質問する。
「そういえばお前の名前は?」
「私はアーカイブです。よろしくお願いいたします。」
「うーん…アーカイブだと味気ないから名前の設定ってできないかな?」
「名前の設定は可能です。」
「お、じゃあソフィアな。」
「かしこまりました。ではソフィアに設定します。貴方様のユーザー設定もされますか?」
「ユーザー設定?どんな設定ができるんだ?」
「鑑定にて出現するステータスの表記を変更可能です。」
まじか!それはなかなかデカいぞ!これなら相手に鑑定されても見せたくない箇所は隠蔽できるな。
「ステータスの表記を隠蔽、偽装できるアイテムやスキルってあるの?」
「存在します。」
なるほど、俺だけができるわけではないんだな。
「じゃあ名前をアキトに変更で。」
「かしこまりました。アキト様。よろしくお願いいたします。」
「こちらこそよろしく。」
さてと、楽する為にはやる事がいっぱいだな。