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島に勇者がやって来た!

「へぇ。なかなかいいとこね」


 のんびりとした島に初めて来た来訪者は、ジョニーさんとお仲間さん達だった。


 空を飛ぶ海賊船から降りて来た死神さんと美女のみなさんに何事かと集まった島の男性陣の視線が集まり、一部では奥さんや恋人の機嫌を損ねて平謝りしてる。


「よう。本当いい島だな。二、三日泊めてくれや」


「いいですよ。なんにもない島ですけど」


 ジョニーさんは相変わらずで、お仲間の女性陣は思ったほど険悪な様子でもない。


 リアルにハーレムで上手くやれるって凄いね。


「初めまして。私はエリーサ。アデン教国の巫女をしております。この者はアイラ。私の護衛です」


「ご丁寧にどうも。アレックスです。一応この島の村長をしてます。何かありましたらおっしゃって下さい」


 聖女さんは真面目というか、聖女らしい人だって言えば失礼になるかな。護衛の女騎士は無口で堅物っぽい。


 あとエルフの女性はキアラさん。彼女は魔法が得意らしい。


 でも魔法ってジョニーさんの戦いに使い道あるのかな?


「あら教会ですわね」


 島の集落の郊外に降りたジョニーさん達を集落に案内するけど、聖女様が教会に気付くと勝手に入っちゃった。まあ扉は開けてるし、入るなとは言ってないけどさ。


「とても素敵な教会ですわ。でもここには神職の方が居られませんので?」


「ええ。まあ」


「では私が代わりに祈りましょう」


 悪気はないんだろうな。いいとこのお嬢さんっぽい。


 教会の中ではお年寄りが掃除してたけど、聖女様を見てビックリして固まってる。


 白いシスター服を豪華にしたような服装が、珍しいんだろうか。


「えっ!?」


 正直オレは彼女が教会の中央の偶像にひざまずき祈りを捧げる姿を見ても、特に意味などない行為だとばかり思っていたが。


 その瞬間。教会が神聖な気配に包まれて、微かな聖なる光が教会に満ちていくようだった。


「本物なのよ。彼女」


 オレばかりかエルですら驚いているけど、そんなオレ達の驚く姿に少しクスッと笑った死神さんは、聖女様が本物の聖女なんだと教えてくれた。


「これでこの教会は正式な物となりました。僅かですが邪悪な者から人々を守る力となりましょう」


 そういえば正式な教会は、神職の人が祈りを捧げることで教会となるって、建てた時に誰か言ってたっけ?


 ただの儀礼的なモノじゃなく効果のある儀式だったのか?


「ありがとうございます」


「いえ。これが私の役目ですから」


 聖女様はそのままお年寄り達に頼まれて、祈ってあげている。本当に凄い人みたいだな。


 生体強化されたオレやアンドロイドのみんなは要らないだろうけど、ロボとブランカのことは祈ってくれないだろうか。


 後で頼んでみようかな。



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