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ファンタジー世界に宇宙要塞でやって来ました  作者: 横蛍・戦国要塞、10巻まで発売中です!
帝国編

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帝国争乱?・その七

side・バルバドス


「殿下。やはり動いたようです。従魔便にて知らせが届きました」


「サミラス。逆らう気か?」


「未確認情報ですが、陛下の命令を受けたという話もあります」


「皇宮の警備に隙があると申すのか?」


「殿下。何事も完璧などという事は御座いませぬ」


「フフフ。ではオレが謀叛人にされてるのかもしれんな」


 サミラスよ。皇位から逃げたお前が、今更のこのこと出てくるとは。


 愚かな貴族どもに担がれてその気になったか?


「殿下。ここは一旦引き、態勢を立て直すべきかと思います」


「駄目だな。それでは奴の地位が確立してしまう。奴が帝都に入る前に叩かねばならん」


「しかし多勢に無勢。戦力差は三倍以上です」


「構わん。私には切り札がある」


 遅いのだ。サミラス。全てな。お前の欠点だ。機を見ることが出来ぬのは皇族として致命的だ。


 せめて三年早ければ、お前ならば勝ち目もあったであろうに。


 私は新しき世の支配者となるのだ。




「会敵しました! 南方軍です!」


「将軍。手はず通りにしろ。私は支度をする」


「殿下。私は反対です。殿下の御身を危険に晒すなど……」


「心配要らん。あれはこんな時の為に開発させたのだ」


 サミラスよ。何故私がミレーユに拘ったのか、分かるか?


 この世には相対する宿命を背負ったモノが居るのだ。神と邪神。勇者と魔王。そして私とミレーユのようにな。


 光と闇はどちらかが絶対ではない。恐らくどちらかを完全に消し去ることは不可能であろう。


 ならば……、どちらを選ぼうと大差ないはずだ。


 少なくとも私にとってはな。


 誤算はミレーユか。神の加護を少し甘く見ていたのかもしれぬ。まさか本当に見つからぬとは。


「べリアル。居るか?」


「居るよ。バルちゃん。何か用?」


「力を貸せ」


「バルちゃんさ。何事にも対価が必要だって教えたよね? 対価は?」


「あそこに居る者達の命でどうだ?」


「無理だね。あっちには強大な庇護者が居るよ。バルちゃんじゃ勝てないもん。それに話があべこべだよ。敵対してる人を対価に差し出すの認めたら、何でも言えるじゃん」


「では私に従う者達の命では?」


「うーん。それならいいけど、本当に勝てないよ?」


「何が居ると言うのだ? 勇者か?」


「さあ? 僕にはそんなに細かく見る力はないよ。ただ感じるんだ。戦えば負けるってね。いいの?」


「今更後に引けぬ」


「馬鹿だね。僕はどうなっても知らないよ」


 相変わらず気味の悪い魔族だ。無垢な子供のような姿で現れ人を惑わし魔に落とすと言われるべリアル。


 だが私は堕落などしない。私ならば使いこなせるはずだ。


「でも考えたね。船の動力をエサに召喚魔法を使おうなんて」


「古代人の知恵だ。貴様なら知ってるんじゃないのか?」


「あいにくと僕はそんな年じゃないよ? 見た目通りの子供だもん」


「まあいい。何を呼び出せる?」


「さあ? 魔力も十分だし生け贄もいる。それなりに強い奴呼べると思うよ。でも呼ぶだけだからね。僕にも制御なんて出来ないよ?」


「構わん。最悪勇者が何とかするであろう」


 賭け事をする気はない。だが私はこんなところで終わる気もない。


 さあ、サミラス。勝負だ。



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