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帝国争乱?・その六

 オレ達の戦闘艦も邪神竜から距離を空けて待機する。


 サミラス艦隊も兵員輸送をしてる非戦闘船から撤退させてるけど、とても間に合わないね。


「あれはなに?」


「邪神竜の遥か空の上ですよ。青いのが海で茶色いのが大地です」


「凄いです。昔の賢者様が大地は丸いと言ったと、伝わってますが本当だったんですね」


 みんなが不安そうになり艦内の空気が重苦しくなるが、メインモニターに大気圏外の支援艦隊と惑星の映像が流れると不思議そうな表情に変わる。


「攻撃開始します」


 大気圏外の艦隊は艦の大きさからして違う。先程の邪神竜のレーザーを防いだ魔法障壁の強度を計算して、障壁を張られてもいいような攻撃をするだろう。


 まさか本当に大気圏外から攻撃するとは、流石に思わなかったけど。




「うそ……」


「黒い竜が……」


 放たれたのは神の光とでも誤解しそうな一筋の光だった。


 大気圏内航行用の量産型無人艦の攻撃とは、文字通り桁が違う。


 宇宙戦艦からの対地攻撃用のレーザーは、意外にも細い一筋の光として邪神竜に降り注ぐ。


 その瞬間。悲鳴のような怒り狂ったような叫びを上げるものの、邪神竜は一瞬にして頭と体の大半が、文字通り消え去ってしまい、残されたのは翼と足のみだ。


「討伐完了。邪神竜の生体反応消失しました」


「続けてバルバドス皇子の捕縛をお願い」


「了解しました。本艦はこれより戦闘に入ります。目標、敵艦隊旗艦。ミサイル照準、敵武装。発射」


 クリスとミリー達はポカーンとしてるけど、多分それはバルバドス皇子とかサミラス皇子も同じだろう。このチャンスに片付けてしまおう。


 また変なの呼び出されても困るし。


 オレ達の乗ってる小型の戦闘艦は、魔法戦闘に対応した試作艦だ。流石に邪神竜相手に正面からは戦いたくないけど、帝国ご自慢の空中艦が相手でも問題ない。


「ミサイル命中しました。敵艦の武装は沈黙しました」


「光学迷彩解除して、降伏勧告しようか」


 それと実はオレ達の乗ってる戦闘艦だけ、まだ光学迷彩バリアで隠れてたんだよね。バルバドス皇子の船は何も見えない場所から現れた無数のミサイルで、なす術なく武装を破壊出来た。


 あとは降伏勧告をして終わりだ。




「えっ!?」


 しかしバルバドス皇子は、まだ終わる気はないらしい。


 武装を破壊されてなお降伏する気はないらしく、サミラス皇子の艦隊に向けて船を進める。


「まさか道連れにする気か?」


「敵旗艦、魔法エネルギー再び上昇。サミラス艦隊一部の空中船は回避が間に合いません!」


 何を考えてるんだ。一体。武装もない空中船で特攻でもする気か?



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