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ゆっくり考えたいんだけど?

「とりあえず助けるのはジョニーさんがサクッと助けるとしても、問題はその後ですね。殿下とお母さんが逃げたら、多分お母さんの故郷が狙われるだろうし」


「そこまでするかのう?」


「すると思いますよ。故郷が狙われたら放っておけますか?」


「……無理なのじゃ」


 まだいろいろ聞きたいことがあるけど、正直普通に考えたら皇女様は詰んでる気がしないでもない。


 ジョニーさんを見ても驚きはないようだから、多分ジョニーさんも助けるだけではダメなのを理解してるから合流したんだろう。


「アナタ。東から船と竜が来るわ。多分追っ手よ」


「ジョニー。あんた下手打ったね」


「レーダーで敵影は確認したぜ?」


「竜騎士二十騎、戦闘用空中船と思わしき船が五隻。」


 さて、どうしようかと考えようとしたその時、輸送機内に警報音が鳴り響いた。


 追っ手が来たか。でも来るの早くない?


 しかもシューティングスターと輸送機は、光学迷彩バリアで隠匿してるのにどうやって見つけたんだ?


「殿下。少し身体を調べさせて頂いて宜しいでしょうか?」


「構わんが、まさかわらわが何か?」


「念のためです」


 同じ疑問をかんじたのだろう。


 エルとケティは別室に皇女様とメイドさんを連れて調べに行った。


 シューティングスターが尾行されたと考えるよりは、遥かにあり得ることだな。


「アナタ。どうします?」


「メルティ。バリア強化したまま待機。ジョニーさん。シューティングスターは、このまま迷彩バリアを展開しながら無人で飛ばしてください」


「おう、任せとけ」


 敵の距離はおよそ五キロ。


 とりあえず現状で敵がどちらを追ってるのか、確かめなくては。


「ダメよ。全く反応しないまま、敵はこちらに来るわ」


 迷彩バリアは見破られてないのか?


 それとも無人だと知ってる?


 いや、無人だと知っていても警戒はするはずだよね。


「メルティ。輸送機発進。このまま高度三千まで上昇して。あと大気圏の艦隊に支援攻撃の用意を」


「は~い。アナタ」


 一つ一つ確認していかなくては。


 どうでもいいけどメルティさんや。なんでそんなに楽しそうなの?


「変わった人ね。緊張感ないのかしら? あれ帝国の軍よ」


「あの程度なら敵じゃないもの。これ輸送機だけど、足の速さと防御は凄いのよ?」


「すげえ。こんなの見られるなんて」


「いい思い出になるわね」


 緊張感ないのはみんな同じだけど。


 クリスティーナ様はメルティを不思議そうに見るけど怖がる素振りすらないし、新婚さんと家族はすっかり見物人と化してる。


 怖いとか、来なきゃよかったとか思わないのかね?


「勇者様と異邦人の船ですから」


 オレの疑問に答えてくれたのはメアリーさんだ。


 彼女は彼女でロボとブランカにミルクをあげながらも、オレの不思議そうな表情から疑問を察して説明してくれる余裕があるらしい。


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