暗夢
ジャンル一応ホラーにしておきます。
幼い時、良く見た夢の話をしよう。もしかしたら、この夢は、誰かが同じ様な見ているかもしれないが、これは確かに良く見た夢の話だ。
まず夜中に目が覚めるのだ。最初はそこから始まる。もしかすれば本当に起きていたのかもしれない。
それでも夢を見ていた確証が1つだけあった。
部屋中が真暗なのだ。闇に包まれている。と判断した方が良いだろう。全く何も見えないのだ。
眼が見え無く成ったとも考える程に、見えなかった。
幼い時と言うのは中には経験があると思うが、小さい照明を消さずに寝た人間もいるだろう。
確かに当時毎日、そうしない様に寝ていた。現在、科学的に言うと、睡眠が良く取れず、良くない事が解っているらしい。
本題はそうでは無く良いとして、その照明がついていないのだ。暗い。闇が広がっているのだ。
表題は「闇夢」も考えたが、幼い時の心理を少し反映し「暗夢」とした。
何も見えない、暗くて見えない、前を、おそらく天井だけを、何時終わるか解らないが、
見つめていた。そこには何も無かったのかもしれない。
その夢を思い出して思うが、何故眼1つ動かなかったのか、怖くて動けなかったのか、解らないが、
おそらく、怖くて動けなかったのだろう。
小さい子供が闇を怖がる様に、幼い時は、暗闇が非常に怖かった。ここで少し考えるが、
何故暗闇が怖いのだろうか、それを考えたい。
1つの解釈だが、何も見えず解らないからだろう。幽霊の正体見たり枯れ尾花、とあるが、明るい世界で見渡して見れば極平凡な世界が広がっているが、暗い場所はそうだと解っていても、別の異世界が広がっている様に見えるのだろう。
幼い子供に取って、暗い場所は、未知の場所である。その夢を見ていた時、その暗闇は非常に耐えがたかった。
現在、成長し、この様な睡眠時、逆に、暗い場所を求める様に成った。仮に子供の時の自分と会って一緒に暮らせば、さぞかし非難を浴びるだろう。
暗い場所も、怖く無くなった。慣れてしまえば、暗い場所は見える。見えるから怖く無くなったのだろうか、それは解らない。
夢は見なくなったが、あの夢は何かを暗示していたのだろうか、科学的な検証をすれば良いのか、それは解らない。
怖かった。同じ夢を子供の時に誰かが見れば、同じ答えを少なからず返すのではないか、そう考えて、生きている。
実話です。