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第5回:帰郷のヒーロー

「……まっこと、江戸の噂いうがは恐ろしいねぇ」

土佐へ戻った龍馬は、自分の歓迎ぶりの凄まじさに困惑していた。タマは、龍馬の肩で好物の小豆饅頭を美味そうに頬張っている。

「いいじゃない。君は江戸で千葉の鬼小町を圧倒した怪物として伝説になってるんだから」

「タマ、声が大きいぜよ! あれは、手拭いで汗をふいただけじゃき!」

龍馬が焦るのを余所に土佐の若手たちが目を輝かせて集まってくる。

「坂本さん! 技の千葉をねじ伏せた秘訣をご指南ください!」

するとタマが急に龍馬の肩から飛び降りた。先ほどまでの冷めた目つきが嘘のように瞳をキラキラ輝かせ小首を傾げて「にゃ~ん」と可愛らしく鳴いてみせたのだ。

「うわぁ! 坂本さんの愛猫、なんて愛くるしいんだ!」

若手たちが骨抜きにされる中、タマは尻尾でついて来いと合図を出し彼らを道場の方へ誘導し始めた。龍馬は呆然とそれを見送る。

「……タマ、おまん、腹の中は真っ黒いくせにエグい営業スマイルじゃのう……」

龍馬のツッコミも若手たちには猫と心を通わせる、慈愛に満ちた剣客の呟きにしか聞こえなかった。

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