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リアーナとレオンハルト  作者: 藤崎七奈
〜 Trust 〜

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6/7

⑥.ただそばにいるだけで、互いを愛しく思える

リアーナとレオンハルトの目の前にある光の壁が壊されるとデスノアが現れた。


「あれ?リアーナどうして立ててるの?まぁいいや。また魔力吸い取ってあげる」


壁を壊したデスノアは目の前にリアーナが立っていた事に驚いたが、また従属させ魔力を吸い取ろうと鎖をリアーナに向けて放った。


だが隣にいたレオンハルトが持っていた剣を振り下ろしリアーナに届く前に鎖を壊した。


「リアーナがいるなら、お前に用はないんだけど」とデスノアは鎖を切ったレオンハルトに言った。


「誰だろうとリナには触れさせない」

「本当君、面倒くさいよね」


と言いながらデスノアは鎖をさらに増やした。


レオンハルトは出された鎖を素早い動きで切り続け、その間にリアーナは魔法でデスノアに攻撃を仕掛けた。


「まさか僕を殺す気なの?リアーナ」とリアーナから放たれた攻撃を防ぎながらデスノアは話しかけた。


「そうだとしたら?」

「アハハ、魔力もないのに僕を殺す?どうやって?」


デスノアはリアーナが自分を殺そうとしていることに笑いが止まらなくなった。


「お前、まだ気付かねーの?」するとデスノアの攻撃を切りながらレオンハルトがそう話しかけた。


「いったい何がだい?」

「お前はアホで、リナは最初からそれが分かっていたからだ」


この間もリアーナとレオンハルトは連携しながらデスノアの攻撃を回避しつつ攻撃も繰り出していた。


「はぁ?意味が分からないよ。というかリアーナ、何で魔法そんなに出せるの?さっき魔力吸い取ったよね?」


とデスノアが語った瞬間、彼の動きが止まり目と口から血が溢れ出た。


「なっ、なに、これ…」そう言うとデスノアはその場に倒れた。


「お前がそれを知る必要はない」と言って、レオンハルトは倒れたデスノアに持っていた剣で止めを刺した。


デスノアの弱点、それは彼が闇属性でそれと相反する光属性がリアーナだったからだった。


レオンハルトに自分達が勝つ勝算はあるのかと問われたリアーナはこう答えた。


「あるわ。だって彼の属性は闇よ、光属性とは決して交わらない。なのに私の魔力を大量に取り込んだのよ、どうなると思う?」

「どうって…、まさか?!」

「そのまさかよ」

「だが俺は?なんで平気なんだ?」

「火と光は同じ性質、つまり相性がいいの。だからレオは私の魔力を使うことで上位魔法が出来るようになった。だけど闇はその逆、もちろん光にとってもね」


そう魔法属性には相性があった。

火と水が交わらないように光と闇も決して交わらない。


つまりデスノアは自身の身体に『毒』となるものを取り込んでいたのだ。(※攻撃相性はまた別)


1ヶ月前の夜、レオンハルトの部屋を出たリアーナは少し散歩しようと外へと出るとデスノアと遭遇した。


不気味なオーラ漂う彼から離れたかったが話しかけられてしまい帰るに帰れなかった。


すると唐突にデスノアは自分に従い魔力をよこせと言ってきた。


そうすれば他の奴に手を出さないと言われリアーナは首に鎖をつけられた。


本当はこんな鎖など簡単に外すことが出来たが、自分がデスノアに従わなければ他の人に危害が及ぶかもしれないと考え、リアーナは素直に従う振りをした。


それから毎日のようにデスノアに自身の魔力を吸い取られた。


そしてそれと同時にリアーナは魔法属性の相性について調べた。


その結果、デスノアの身体に取り込まれた自身の光属性の魔力は馴染んでいないと確信していた。


しかしデスノアはそのことに気付いていなく、せっかく魔法学園にいるというのに全く魔法についての理解を深めようとしていなかった。


それどころか精神支配の魔法を使い、全て自分の思い通りに人を動かしていた。


そんな彼を近くで見たリアーナは『それが幸せだと思っているなら可哀想』だと思った。


どうやらデスノアは、見た目も中身もまだまだ子供だったようだ。


レオンハルトがデスノアに止めを刺すと、デスノアの身体の中にあった光属性の魔力のおかげで亡骸は跡形もなく光となって消え去った。


キラキラと輝いて消えるデスノアの亡骸に「最後リナの魔力で消えるなんて、ずいぶん贅沢だな」とレオンハルトが睨みながら呟いた。


そんなレオンハルトの腕にそばにいたリアーナは自分の手を添え、腕に手を添えてきたリアーナとレオンハルトは微笑みながら見つめ合った。


そんな見つめ合う2人の姿をフィリップは後ろから眺め『レオンには何もかも敵わないな』と思った。


(ちなみにフィリップとモアラは2人の邪魔になると思い手伝わなかった)


その後デスノアが消滅したことで4人を閉じ込めていた天井と壁が消え、フィリップとモアラはリアーナを疑い悪かったと謝り、4人には事情聴取が行われた。


その際リアーナがデスノアは『自分は魔王だ』と言っていたと話すと現場検証などで騒がしくなり、そして学園はしばらく休校となった。


その間リアーナはレオンハルトの部屋で過ごしていた。


「寂しかった」と言い、レオンハルトはリアーナを後ろから抱き締め2人はベッドに腰かけ窓の外を見ながら話していた。


「私も寂しかった、1日が凄く長かった」と言ってリアーナはレオンハルトの腕に自身の手を添え、後ろのレオンハルトに寄りかかった。


「俺も同じだった」この1ヶ月、2人は出会ってから初めてこんなに長く離れ離れで過ごした。


教室で会ってはいたが会話もなくそばにも寄らず、こんなふうに過ごしたことは過去に一度もなかった。


2人にとってこの一ヶ月は永遠のように長い時間のように感じられた。


するとレオンハルトが片手を伸ばし、ベッド横の机の引き出しを開け箱を取り出した。


「前に行ったとき気に入ってたっぽいから、あの店行って同じようなの買ってきた」と言ってリアーナの前に箱を差し出した。


リアーナが驚いて箱を受け取り蓋を開けると、中には腕輪が2つ入っていた。


以前リアーナのピンクのリボンを買った店に行ったとき、リアーナは綺麗な細工が施してある腕輪を見ていた。


その後リボンを買い店を出たあとも、レオンハルトにとても綺麗で繊細な細工の腕輪があったとリアーナは話していた。


それをレオンハルトは思い出しリアーナと揃いで着けようと考え、似たようなのものをわざわざ買ってきたのだ。(※同じものは売ってなかった)


「キレ〜イ!」と言ってリアーナはその腕輪を見て喜んだ後にお礼を言い、そして今までデスノアを騙すためレオンハルトにしたことを謝りそれでも自分を信じてくれた彼に感謝を言った。


レオンハルトはリアーナを信じていたが、それでもどこか信じきれない自分もいた。


だからこの腕輪には守ってやれなかった自分からの謝罪も入っているんだと話した。


2人は腕輪をそれぞれ左手首につけることにした。そして今後は何があっても一緒にいようと腕輪に誓い2人はキスをした。



__________________



1年後、魔法学園を卒業したリアーナとレオンハルトは魔王討伐の恩賞で金貨をもらいそれを使い、王都から離れた静かな場所に家を買い2人で住んでいた。


そう2人は学園を卒業しても精鋭部隊には入らなかった。


精鋭部隊は魔王が倒されたあともそのまま解散せずに残され近衛兵のような役割をしていたが、2人にはもうそこに入る気力はなかった。


なぜなら既に魔王を倒してしまったため入る意味が見つからなかったからだ。


例え入ったとしても同じ部隊に配属されるとは限らない、それなら2人きりで静かに暮らしたいという気持ちの方が大きくなってしまった。


王都の騒がしい雑音から離れ、リアーナとレオンハルトはいつまでも幸せに暮らし続けた。


(ちなみにフィリップとモアラは上位魔法を得たので、目指していた精鋭部隊へ入った)


実は魔法学園に通ってもレオンハルトの魔力がリアーナから借りてるものだと誰も気付かないことに、2人は少し拍子抜けしていた。


そしてレオンハルトは思った『リナが一番、魔王ってやつに相応しいな』と。

正直もっとリナを悪者にしたかったんですが、いまいちなりませんでした⋯

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