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リアーナとレオンハルト  作者: 藤崎七奈
〜 Light&Shadow 〜

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④.舞踏会

闘技場事件から数週間後、年に数回行われる国王主催の舞踏会にリアーナはレオンハルトと共に参加していた。


そしてリアーナはその会場の中で双子の兄である『イエルロ』を見つけるが、向こうは気付いているのか気付いてないのかは分からないがリアーナと全く目を合わせなかった。


(イエルロは金髪にヴィオレ色の瞳、綺麗で中性的な顔立ちだが性格は無慈悲だと噂、魔力は全くない)


「あれが私のお兄様か…」

「双子なのに似てないな」

「二卵性だからね」


そうリアーナはレオンハルトと話し、その後も彼とダンスをしながら舞踏会を楽しんだ。


ある程度踊ったところで、レオンハルトが職場の人がいたと言って少しだけリアーナのそばから離れた。


すると1人になったリアーナに来賓の男が近づきダンスに誘ってきた。


その男からは独特の甘い香りが漂っていた。


男がつけついた香水は今貴族の間で流行っている『フェロモン香水』だった。


香水の甘い香りでモテモテになると噂が広がり、密かに貴族の男性の間で人気を博していた。


その香水は一滴垂らすのが目安だったが、この男は全身に5滴も垂らしていた。


リアーナは男が近付いてきた時点で独特の甘い香りに気持ち悪さを感じ、すぐにダンスを断った。


「体調が優れないので…」とやんわりと返し、その場を去ろうとしたが「先ほど踊っていたのにですか?」と言い男はあろうことかリアーナの手を掴んだのだ。


リアーナは至近距離で香水の匂いを嗅ぎ、思わず眉間にシワを寄せ鼻を片手で覆ってしまった。


それを見た男は「何です?その顔は」と言いながら掴んでいたリアーナの手を強く握った。


「痛いです、離してください」


とリアーナは目を見て言うと、男は自分の誘いを断ったリアーナに邪険な顔をしながら「お前など治癒が出来なければ誰にも相手にされない、いいから私と踊れ」と言い、ホールの中央へ行こうと彼女の手を引っ張った。


その瞬間、戻ってきたレオンハルトが男の腕を取り上にあげた。


「俺のパートナーに何してる?」

「…1人で寂しそうだったのでダンスに誘っただけですよ。離してもらえます?」

「俺には無理矢理に見えたが?」

「誤解ですよ、無理矢理なわけないじゃないですか」


と2人が話していると、いつの間にかミハイルもそばに来て「俺にもそう見えたが?」と言った。


それを聞いた男はバツが悪くなったのかレオンハルトに掴まれていた腕を振りほどき、その場を離れた。


リアーナはレオンハルトとミハイルにお礼を言うと、あることに気付いた。


「今日も剣を持ってきたの?」


ミハイルはこんな時でも剣を腰に下げていたのだ。


「あぁ、これは俺の一部だからな」

「それよりお前はいつ国に帰るんだ?」

「別にいつまでいたっていいだろ」


その時「お姉様」と言う声が聞こえ、リアーナが横を向くとそこにはキャロルが立っていた。


キャロルの隣には『アレックス』と言う伯爵家の子息だという男性がおり、彼と結婚したのだと言ってきた。(アレックスは茶髪にターコイズブルーの瞳)


「お姉様も結婚したんでしょ?まぁ、お似合いなんじゃない」


と言い、何処か馬鹿にしたような感じでリアーナとレオンハルトの2人をキャロルは交互に見てきた。


そしてリアーナの隣にいたミハイルに今度は声を掛けた。


「久しぶりねミハイル。いなくなったって聞いて心配してたけれど、こんな所にいたのね」


そうキャロルは隣国エパイオス王国の聖女となったため、剣士のミハイルとは何度か顔を合わせたことがあるようだった。


「聖女様もお変わりがないようで何よりです。相変わらず派手に着飾ってますね」


キャロルはアレックスと婚約していた頃からドレスやアクセサリーを大量に貢がせそれらで派手に着飾り、そして今日も誰よりも豪華な装いだった。


「隣国に来てまで派手に装って、見苦しいですね」

「なっ⋯」


ミハイルは派手は服装をし、聖女だと言って横暴に振る舞うキャロルのことが大嫌いだった。


だがキャロルはミハイルの見た目の良さと侯爵家の嫡男だという肩書きを気に入り、前々からからアプローチをかけていたのだ。


キャロルはミハイルに派手だと言われ、何か言い返そうとリアーナの服装を見渡した。


するとキャロルは微笑み、リアーナの胸元にあるは小さな(5ct)赤い宝石のネックレスを見ながら言った。


「それはルビー?そんな小さな物しか用意出来ないなんて、ドレスに相当お金がかかってしまったのね。無理してこなくてもよかったのでは?」と笑いながら言った。


先ほどから男性2人に囲まれるリアーナがキャロルは羨ましくなり、何か嫌味を言いたくて仕方がなかったのだ。


それを聞いたアレックスは「キャロル、失礼なことばかり言ってはダメだ」と焦った様子でキャロルをなだめた。


だがキャロルは「だってあまりにも可哀想で」と薄ら笑いだ。


するとアレックスは「君は知らなくて当然だ、私も見るのは初めてだからな。それは存在してるだけで貴重な幻の宝石、レッドダイヤモンドだ」と言い、アレックスは頭を深々と下げ丁寧に謝罪の言葉を述べると、隣にいる顔面蒼白になってしまったキャロルを連れその場を離れた。


実はアレックスの家は貿易商を営んでおり、彼は子供の頃から数々のアクセサリーを見てきたため目利きが出来るほど宝石に詳しかったのだ。


レオンハルトとミハイルは呆れたようにその場から去る2人を見ていた。


それに気付いたリアーナは「キャロルの結婚相手の方、凄く博識がありそうね」と話しかけ「あぁ、アイツにはもったいないくらいにな」レオンハルトが答えた。


「その宝石そんなに凄いのか?」とミハイルは2人に聞いた。


リアーナが身に着けていたネックレスはダイヤモンドの中でも一番希少とされる『レッドダイヤモンド』だった。


世界に数個しか存在しないと言われ、例え5ctでもその価値は計り知れなかった。


そんな貴重な物をレオンハルトは自身の領地となった場所から発見し愛する妻へ贈ったのだ。


王家には1ctにも満たないレッドダイヤモンドがあったが、国宝として厳重に保管され誰も見たことがなかった。


王はただ嫌味のつもりで何もない遠い領地をレオンハルトに譲っただけだった。


だがその領地を詳しく調べると鉱山が発見され、そして高価な宝石であるダイヤモンドが、しかもその中でも一番希少とされるレッドダイヤモンドが発掘されたのだ。


結果レオンハルトはダイヤモンド鉱山を手に入れることになった。

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