表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リアーナとレオンハルト  作者: 藤崎七奈
〜 鵯上戸 〜

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/78

①.アメジスト

レオンハルトは『ユレイオス王国』の『クロモンド公爵家』の長男として生まれ、母の友人である『エトルテ侯爵家』の娘リアーナと出会い婚約する。


2人はまだ3歳だったが、互いに惹かれ合い恋に落ちた。


だが母はレオンハルトが7歳の時に病気で亡くなりその後、新しい母『ナビア』(子爵家令嬢)が現れた。


しかし父も数ヶ月後に事故で亡くなってしまい嫡男だったレオンハルトが家督を継いだが、新しい母は幼い彼の代わりに公爵家を支えていた。


10歳になったレオンハルトは以前から志していた騎士になり、徐々に名声を高めていった。


リアーナは婚約者のレオンハルトと幼い頃に数回しか会っていなく、騎士となった彼は国を支える『剣聖』となったが冷酷無情だと言われていると聞き、互いに惹かれ合っていたあの頃とは変わってしまったのかと思い少し戸惑っていた。


成人の18歳になり、久々に結婚式で見た彼は昔より大人びていて凄くカッコよかった。


結婚式を終えレオンハルトの家にリアーナがやってくると、ナビアは『アメジストのネックレス』を用意し彼女へ贈りなさいと言ってレオンハルトに渡す。


リアーナは自身の部屋に訪ねてきたレオンハルトに、そのネックレスをプレゼントされた。


レオンハルトはいらなければ捨ててくれと言おうとしたが、アメジストのネックレスを受け取ったリアーナはとても喜び彼はその言葉を言わなかった。


レオンハルトは巷で自身が冷酷無情だと噂さていることを知り、結婚相手のリアーナが久々に会った自分を怖がるのではないかと心配していた。


だがアクセサリーを渡した時に間近で見たリアーナは自分を怖がっていなかった。


むしろ美しく成長した目の前のリアーナにレオンハルトは戸惑いが隠せなかった。


* ✦ * ✦ *


数日後、夕食の席に来なかったリアーナが気になったレオンハルトが部屋を訪ねると、アメジストのアクセサリーがないと言ってリアーナが部屋の中を探し回っていた。


悲しげに謝るリアーナにレオンハルトは別の物を用意するからと言ってそんな彼女を慰めた。


何が欲しいかとレオンハルトが聞くと「ならキスして欲しいです」と、リアーナはどこか照れたように答えた。


結婚後一度もレオンハルトが自分に触れようとしないことに、リアーナは寂しさを感じていたのだ。


レオンハルトは自分がまもなく剣聖として戦場に行くことを考え、リアーナへの気持ちが止まらなくなりそうで怖く触れずに我慢していた。


その方が自分の身に何かあった際に後腐れなくリアーナが切り替えられると思ったからだ。


だがリアーナの言葉を聞きレオンハルトは自身の行動で彼女を傷付けていたことを知る。


その日の夜、2人はやっと身も心も結ばれた。


最中「旦那様」と言ったリアーナに『レオ』と呼ばせ、レオンハルトは深く口付けた。


その後、レオンハルトはリアーナに触れなかった理由を話した。


それから自身に気兼ねなく話すようにとも言った。


本当は他人行儀なリアーナの言葉遣いを直させ、気軽に話たいとレオンハルトは初めから思っていた。


リアーナはそれを聞くと「夫婦として一緒にいてもいいならそうする」と言い、それを聞いたレオンハルトは「もう離してやらない」と語り、「私も離れなれません」とリアーナは負けじと答えた。


リアーナは部屋をレオンハルトの部屋に移し、それから2人は夫婦としての幸せな時を過ごした。


実はリアーナは義母ナビアの自分を見つめる視線に敵意があるように感じていた。


もしかしたら部屋からなくなったアクセサリーもナビアが関係しているのではと疑ったが、憶測で判断するのはよくないと考えレオンハルトには何も言わなかった。


だがあのアクセサリーはレオンハルトと血の繋がらない継母ナビアが自分好みの物を用意し、それをレオンハルトに助言しながらリアーナに渡すように言いそして彼女からそれを奪っていた。


ナビアは初めから自分が身につけるためにアメジストのアクセサリーを購入していたのだ。


前妻の決めたこの結婚がナビアは気に入らず、2人の仲を乱そうとしていた。


後日、レオンハルトはとても見事なダイヤモンドのネックレスをリアーナに贈り「必ず帰ってくる」と言い残し、レオンハルトは戦地へと赴いた。


✦ * ✦ * ✦


レオンハルトが戦場へと向かうと、ナビアはさっそくリアーナを部屋に呼び出し『離縁状』にサインするように言ってきた。


「あの子はもう戻ってこない可能性が高いわ。だからその前に離縁してこの家から出ていってちょうだい。それが嫌ならメイドとして働くかどっちか選びなさい」と言った。


リアーナはレオンハルトの言葉を信じ必ず帰って来ると思い、サインはせずこのまま屋敷に残りメイドとして働くことにした。


リアーナは部屋を使用人部屋に移されるとレオンハルトからプレゼントされた大粒のダイヤのネックレスを、今度こそ無くさないようベッドの下の狭い隙間に箱ごと隠した。


ナビアは何としてもレオンハルトと離縁させたいと思い、リアーナを時々叩き恐怖を与えた。


ナビアは剣聖であるレオンハルトが亡くなれば残された家族に国から多額の援助金が出ることを知っていて、それを独り占めしようとしていたのだ。


他の使用人達を脅しリアーナのことを口外しないよう口止めし、リアーナが生家と連絡を取らないよう注意させた。


それからリアーナは満足に食事も与えてもらえずに過ごした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ