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リアーナとレオンハルト  作者: 藤崎七奈
〜 Flower 〜

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①.大人になったら結婚しよう

『グレモニア王国』の王子で長男の『ジークベルト』、次男の『レオンハルト』、三男で末っ子の『カールハインツ』の3人。


父が宰相でウイリオ侯爵家の令息『フィリップ』、父が大臣でフェルリエ公爵家の娘『リアーナ公女』。


この年の近い5人はとても仲がよかった。


王と公爵が同級生で友人、リアーナとフィリップの母が同級生で友人だった。


そして男子4人は皆リアーナのことが好きだった。


そんな中、リアーナの10歳の誕生日が近付いていた。


男子4人は話し合い花が好きなリアーナにそれぞれが彼女に似合う花を用意し、選ばれた者だけが1日リアーナと2人きりで過ごせる権利を得ることにした。


* ✦ * ✦ *


『ジークベルト』第一王子、リアーナよりも3つ年上。(愛称 ジーク)


リアーナのことを純粋で愛らしく思わず守ってあげたくなる『天使』のようだと思い『スズラン』の花を用意した。


小ぶりの綺麗な花をたくさん咲かせるスズランは可憐なリアーナにピッタリだと思った。(恋愛タイプは愛したい、甘やかしたい)


✦ * ✦ * ✦


『レオンハルト』第二王子、リアーナと同い年。(愛称 レオかレオン)


彼は『ダリア』の花を用意した。


これは華麗な花を咲かせるダリアの花が『太陽』のように明るいリアーナに似てると思ったからだ。


そして色はリアーナの瞳と同じ色のピンクを選んだ。(恋愛タイプは愛されたい、甘やかされたい)


* ✦ * ✦ *


『フィリップ』侯爵家の嫡男、リアーナと同い年。


彼は日頃からリアーナのことを神聖なもののように感じていた。


純真無垢でとても清らかな中に強さもある『聖女』のようなイメージから『白いユリ』の花を選んだ。(恋愛タイプは憧れていたい、変わらないでいたい)


✦ * ✦ * ✦


『カールハインツ』第三王子、リアーナより2つ年下。(愛称 カール)


彼はリアーナを手を伸ばしても届かない『月』のような存在だと思っていた。


そのため花で自身の思いを表現したいと考え “君を愛す” という花言葉のある『赤いアネモネ』の花を用意した。(恋愛タイプは対等でありたい、頼りにされたい)


* ✦ * ✦ *


リアーナは自身の10歳の誕生日当日、1人で馬車に乗り王宮へと向かった。


お祝いをするから1人で来てほしいと王宮からの使者に伝えられていたからだった。


馬車を降り王宮の入口から中へと入ると、目の前には長方形のテーブルがありその上に4つの花瓶が並んでいた。


花瓶にはそれぞれ種類の異なる花が生けてあった。


「この中からお好きなものを1つお選びください。お包みいたします」


と近くにいた執事の男性に言われリアーナは花の近くに寄り選び始めた。


その様子を少し遠くから見ていた男子4人はドキドキしていた。


すると割と早くリアーナは1つの花を選び、執事はそれを花瓶から取り出すと紙に包んでリボンで結び綺麗な花束にしてリアーナに手渡した。


そのまま庭園へと案内されると、走ってきたのか息を切らしたレオンハルトが待っていた。


「ここに座れ」とレオンハルトに言われ長いベンチに隣同士で座り、リアーナは「これはレオが用意したの?」と持っていた花束を見ながら聞いた。


「そうだ、俺が用意した」とレオンハルトは言い事の経緯を説明した。

 

「私に選ばれた花を用意した人と今日1日一緒に?もう、何よそれ」

「皆んなお前を喜ばせたいってことだ」


レオンハルトは皆がリアーナを好きなことは伏せた。


そしてリアーナも花が4つ並んでいることから、それとなく状況を予想していたようだった。


「俺だって分かって選んだのか?」

「何となくレオが用意してそうだとは思ったけれど、選んだのは単純にこの花が1番綺麗だと思ったからよ」

「そうか。リナ」


するとレオンハルトは隣に座るリアーナの片手を取り、目を合わせながら言った。


「俺と婚約しないか?」


レオンハルトはこの日、リアーナに自身の花を選んでもらえたら思いを告白しようと心に決めていた。


「婚約?」


だがリアーナは婚約という言葉にあまりピンと来ていないのか、不思議な顔をした。


「大人になったら結婚しようってことだ。分かるか?」

「それは父様と母様みたいになるってこと?」

「そうだ、俺はリナとずっと一緒にいたい。ダメか?」


するとリアーナは何かを考えるような表情をしたあとに言った。


「レオとならいいよ」

「本当か?!」


自身の言葉に驚くレオンハルトにリアーナは、花もそうだがレオンハルトとは何かと気が合うと思っていた、だからそんなレオンハルトとならばずっと一緒にいてもいいと語った。


「約束だぞ?分かったか?」

「うん、約束」


そう言って2人は互いの小指を絡ませ指切りをした。


婚約の話は近いうちにレオンハルトから陛下に伝えることになった。


それから2人は庭園の中を散策したり共に昼食を取ったり、楽しい時間を過ごした。


夕方になりピンクのダリアの花束を持って嬉しそうに家に帰ってきたリアーナに母が聞いた。


「王宮でいいことがあったの?」

「そうね」


そう言ってダリアの花束を見たリアーナを両親は複雑な気持ちになったが、娘の幸せを願おうと思った。


その時、父はリアーナのために一肌脱ごうと思いついた。


そんな顔がニヤついた父に気付いた母は「今なにか企みましたわね、なんですの?言いなさい」と咎めたが「内緒だ」と言って父は何も言わなかった。


✦ * ✦ * ✦


数日後の午後、リアーナは父と共に馬車に乗り王宮へと向かった。


馬車を降り「いいことがある」とだけ父に言われ向かった先には、陛下とその息子ジークベルト王子がいた。


2人の前にリアーナと父が着席すると父はリアーナの予想していなかったことを語った。


「今日はお前の婚約を決めようと思う。リアはジークくんが好きなのだろう?」と告げられた。


リアーナの父は娘はジークベルト王子が好きなのだと勘違いし、陛下に婚約の話を持ちかけていたのだ。


そして陛下も教養のあるリアーナを気に入っていたことから承知していた。


突然のことで驚くリアーナを横目に目の前では話が勝手に進められ、気付くと父は婚約承諾のサインまでしてしまっていた。


リアーナには話を遮ることさえ叶わなかった。


その後、陛下と大臣である父は仕事があると言ってその場から離れリアーナはジークベルトと2人きりになった。


ジークベルトは大好きなリアーナと婚約しとても嬉しかった。


しかしどこか晴れない顔つきのリアーナが気になっていた。


『リアの方からの申し出だと聞いたが違うのか?』


と不思議に思ったが、急なことで驚いたのだろうと考えた。


しばららくしてから1人で家へと帰ったリアーナは、出された夕食にほとんど手を付けずに部屋へと戻った。


その様子に驚いた母はその後に帰ってきた父に問い詰めた。


「あなた!いったいリアに何をしたの?!」

「なにって、婚約だが……?」

「婚約?!」


母は先ほどの食欲がなく落ち込んだ様子のリアーナのことを話した。


だが父はそんなはずはないと言って今日の出来事を母に話した。


「ジークくんと婚約させたですって?!リアはレオンくんのことが好きなのよ!」


母はなにも言わずとも娘のリアーナのことを本人以上によく理解していた。


「えっ?!だってこの間ジークくんから貰った花を見て、凄く嬉しそうにしていたから、てっきり…」

「なに言ってるの!あれもレオンくんからのプレゼントなのよ!あなた娘のことなのに何も分かってないのね!普段はおせっかいなくらい頭が切れるのに、リアのことになると全く分からないんだから!前も出かけた時に欲しそうに見てたからと言って『タヌキのぬいぐるみ』を買ってきたけれど、リアが見ていたのはその隣に並んでた『ネコのぬいぐるみ』の方だったのよ!」


母は父にリアーナのことはこれからは勝手にやらずまずは私に相談しなさいと説教した。


そしてリアーナはまだレオンハルトを好きだと自覚してないから、余計なことは言わないようにとも。


翌朝リアーナは父に昨日のことを謝られた。


そして今日、王宮で陛下に会ったら婚約のことはリアーナの気持ちを考えず自分が勝手に提案したことだと説明すると言った。

今回は花をメインに恋愛ゲーム風にしてみました❀

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