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5話 幽霊さんは博識

おはようございます。紫香楽宮(しがらきのみや) (さい)です。なぜか干されていた布団で気持ちよく睡眠できました。今は朝の5時半です。


「よく寝たなぁ…」


体を伸ばしつつ軽く周りを見回すと、見知らぬ男がいました。…見知らぬ男?


「きゃあ!!…あ?」


その見知らぬ男はスッと人差し指を前に出し、『静かにして』と言っている気がしました。いや、驚いてるのあなたのせいなんですが…と心の中でツッコんでいると、ドアをトントンと叩く音が聞こえ、


「大丈夫?!入るよ?!」


と、慌てた様子でドアを開けようとしていました。そんなに私の声響いていたのかな…と考えながら、彼女が部屋に入ってきました。


「どうしたの?!」

「あぁ、いえ…虫が飛んでいたもので…」

「…もう隠そうとしなくて良い」

「え」

「ん?」


男性のほうに振り向くと、彼は諦めたような、観念したような顔でこちらの様子を見ていました。


「…僕はここに住んでいる霊だ」

「ええっと…幽霊が何故、視えているのでしょう」

「今は科学の力で視えるようにしている。幽霊というのは人間の普段視えている光の層とは違うところにいるものだ。幽霊のいる層を変えるのは難しいから、次元を歪めることで可能にした。おそらく幽霊が視える以外は視界に問題はないと思うが、幽霊が視える以外の問題があれば言ってくれ。改善に努めよう」

「…あのー、次元を歪めるって…なぜそんなことを?」

「光と次元というのは関係があるんだ。僕たちが今いるのは3次元と呼ばれている。4次元というのは僕のような幽霊が住まう世界だ。幽霊は光の…結晶のようなものだ。幽霊も【流れ】がある。だから動いているように見えるし、つまり光が動いている。光の結晶は動くんだ。4次元は光に満ちている世界とも言えるだろう。なぜ幽霊がそこにいるのかは、死が人間を光の結晶にするためのプロセスだから。死というのは体を光に変換するもの。そして…」

「あのー…ちんぷんかんぷんなんだけど?」

「私も…」

「あぁすまない、生前からの悪いクセだ。次元も光も同じ【流れ】なんだから、弄れば同じ【流れ】に合わせることが出来るだろうと言うことだ…どうだろう、なるべく簡単にはしてみたんだが」


なるほどわからん。とにかく何らかの手段を用いて、彼は私達人間が幽霊を知覚出来るようにしたって事ですよね!スゴい!


「…なんでそんなことをしたの?」

「最愛の人を置いてきてしまったから。6年前に疲労で倒れてしまってね。そして会いに来たはいいんだが…座標を間違えてしまったようだ」

「なるほどね…」

「お布団が干されていたのは…」

「僕がこっそり使っていたんだ。こちらとあちらへの移動は色々とめんど…複雑な手順があるし、時間もかかる、ここで泊まらせてもらっていたよ」


今めんどくさいって言いかけましたね…まぁ凄いことなんでしょう。幽霊が視えるという話は聞いたことがありますが、会話をするというのは聞いたことがありませんから。それにしても…


「幽霊は本当にいるものなんですねぇ…」

学校にいく…と思いきや、行きません。幽霊さん登場です。何か言っていますが、ほとんど僕の想像のものです。テキトーなことを言っています。物理学や数学のものとはほとんど関係がありません。フィクションです。気になった方はちゃんと物理学や数学を勉強しましょう。

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