表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/25

入浴

夕食を食べ終わった頃、入浴の準備を終えたレイナが部屋に戻ってきた。


「お嬢様、湯浴みの支度ができました。それと、アンナが戻ったので伝言を届けさせました」

「わかったわ、ありがとう」





貴族の寮室には、三人でも広いと感じるほど大きな風呂場が完備されている。

ローズはレイナに身体を洗われながら、あの時のことを考えていた。


――あんな表情もするなんて。

もう、怒った表情くらいしかないと思っていたわ。

私が見たことがないのは。


王子は自分には見せたことがない表情を、自分の知らない平民に見せていた。

そこには愛情か、敬遠か、どんな感情があるのかはわからない。

でも、自分より先に初めてを得たアイリスが羨ましく思った。



「お嬢様の髪は、雪のようでとても綺麗です」

「……どうしたのよ、急に」


普段はそういうことを言わないレイナが、なんの脈略もなく突然言ったことに驚いた。


ローズは自分の髪に自身を持っている。

当然レイナはそれを知っているが、今それを言うシーンではない。


「夕食中、様子がおかしかったのです。何か、悩み事がお有りなのでしょう」


リーグに言われたとおり、レイナに気付かれたようだ。

流石に髪をいじったり、ため息をついたりしないよう気を付けていたローズだが、それでもわかる人にはわかってしまう。


「悩み事を詮索するつもりはありませんが、私たちはお嬢様の味方です。いくらでも、頼ってください」

「……えぇ。その時は、お願いするわ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ