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鳳梨と血  作者: アミュースケール
28/51

19才

19才の頃

裸のまま鏡のまえで

立っていた

あの人やあの子

あの街やあの国

地球や宇宙の創世と終末を

想いながら


舌足らずで祈っていた

加害者の傷や被害者の傷が

癒えるように

もう二度と世界大戦が

起きないように

硝子玉の心情に翼を生やし

一人として欠けることなく

遠い祖先から子孫まで

しあわせであれ!


下手に歌っていた

たったひとつの自分自身になるために

たったひとつのあらゆる世界を

たったひとつの唇で


嘆いていた

みんな裸の心で産まれてきたのに

どうして裸の心を踏みにじるのか

どうして裸の心に化粧をしてしまうのか

きっとあの世では裸の心になるというのに…


踊っていた

色彩の変身が自由に萌えるように

命が素直になるように

極小と極大、その間にある

無数の存在に祝福がありますように


生きていた

ひとつなる憧れの涙を

遥かな肌にこぼして

ひとつなる瘡蓋(かさぶた)に手をあてて

ひとつなる魂の臓器に

まるごと若き聖なる息を吹きかけて

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