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駄目なものを選ぶ理由

 洞窟内でいつものように薬草採取の合間に魔物を倒していたとき、「Lvが10になったのじゃ」とマカお嬢様が、足をバタつかせながら背負子の近くで喜んでいた。なので採取を切り上げて、冒険者ギルドに戻ることにした。


「転職の要石に振れれば良いのじゃな? 楽しみじゃ」



 受付嬢のエルザさんの説明によると別室に案内された。転職の要石も鑑定水晶と同じく、個人情報に配慮されている。マカお嬢様は、エルザさんの指示通りに、天井までの半分ほどの高さの薄く平らな転職の要石に触れる。その平らな部分に、転職可能な職業が表示される。


□□□──────────────────────

・職業:闇の巫女

・説明:厄災級の悪霊に選ばれし者が、その大いなる

    力に近付くために選ぶべき職業。

──────────────────────□□□

□□□──────────────────────

・職業:古の巫女

・説明:失われた繋がりを蘇らせるために、何をおい

    ても最初に選ぶべき職業。

──────────────────────□□□

□□□──────────────────────

・職業:鬼道女

・説明:従わせる力を身に付けるために、歩むべき道

    であり選ぶべき職業。

──────────────────────□□□


 マカお嬢様は、表示された3つの職業を睨む。恐らく…あの神童的な頭の回転を活かして、この政変による帰宅困難者の問題を解決する可能性を考慮しながら、職業を選ぶものと思う。しかし、バカなのだ。


 例えば、『闇の巫女』は、名前の通り危険な職業であることに間違いはない。この誰もが選ばないような職業を…何の恐れも躊躇も無く、選ぶ可能性もあるのだ。


 かと言って、見たことも聞いたこともない3つの職業は、どれが当たりでどれが外れなのか…。皆目見当も付かない。


 マカお嬢様は、頭に糖分を補給するためか、飴ちゃんを3つほど、お口に放り込んで…お口の中で遊んでいた。時折、ほっぺたがぷっくりと膨らむ。エルザさんも微笑ましそうに見ていた。


 と、話が逸れてしまった。俺としては、『鬼道女』あたりが正解なのではと思う。説明を読めば、自身の強化がメインっぽいと思えるからだ。これならば、もしかしたら、弱体化の影響も弾き返せるかも知れない。


 それか王道っぽい、『古の巫女』だろう。一番、マイナスのイメージから遠く、何故か安心感があるのだ。


「ふむ。これじゃな」と相談もせずに、夕御飯のメニューを選ぶがごとく、勝手に決めてしまった。


□□□──────────────────────

・名前:マカ・アルジャーナ(人間・女性7歳)

・職業:闇の巫女(Lv1/30)、スキルポイント:2

・体力:18(-17) ⇒ 24(-23) ・筋力:17(-16) ⇒ 21(-20)

    ・魔力:275(-239) ⇒ 295(-239) 

・習得:霊視Lv3、霊感Lv2、交霊Lv4、降霊Lv2、

    除霊Lv1、霊道Lv1

・状態:深刻な体力低下、軽微な目眩、軽微なスロー、

    軽微な病気

──────────────────────□□□


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