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神の影  作者: 海人
第1章 始まりの物語
12/36

町で

電車&バス

大勢の人の気配。それが意味するのは町なのか、それとも大盗賊団なのか。

どちらでも嬉しいと思う亮なのであった


「あれは、町っぽいな。」

目の前にある壮大な平野の中に町があった。


町の入り口には、受付がある。そこではその人物が危険か、それとも安全なのかをチェックしている。


「止まれ…お前を確かめる。」

受付の男から声をかけられ亮は止まる。

「名前は?」

「俺の名前か?俺の名前は…」

そう言えば考えてなかった!急いで考えろ!

「俺の名前はカナイだ。」

「ではカナイ。少し時間がかかる。所持品検査をするから少し待っていろ。」

「所持品?俺はそんなものないが?」

「嘘をつけ。お前の腕には腕時計があるじゃないか。相当高価なものだから大切に扱うよ。だから渡してくれ。」

このおっさん誤解している。

これは腕時計ではなく。ウォッチドラゴンなのだ。ものではなく生き物だ。

〈……………〉

わっ!腕からすごい殺気が…。相当怒ってるな、これ。

「悪いがこいつは渡せない。」

「なぜだ?何か理由でもあるのか?」

「あぁ、こいつはものじゃない。ウォッチドラゴンだよ。」

「はぁ?ウォッチドラゴン?何ボケてんだ。あんなの伝説上の空想話に決まっているだろ。」

〈……………〉

やばいですね。

「じゃあ証拠を見せるよ。」

〈ミナス、竜化してくれ。〉

〈……………〉

無言の後姿を表すミナス。その顔は怒りに燃えている。(と思われる。)

受付のおっさんは腰を抜かす。

「おい…なんだよ。伝説上の生き物じゃなかったのかよ!」

「悪いがこれが現実だ。通してくれるか?」

「あぁ、持ってるものもないしな。異常なし。危険だと思われることはあるがな。くれぐれも問題を起こさないように。通っていいぞ。ようこそ、カナイ。グリドニアはお前を歓迎する。」

こうして、俺はグリドニアに入るのだった。




しばらくして…


「ここが…冒険者ギルドか。」

ファンタジーの鉄則。ギルドを見つけるのだった。

もちろん入る。入らなければ何も始まらない。


扉を開ける。

ギルド内の空気が凍る。

入ってきたのは、小さい少年。外見は7歳ほどなのだ。それは空気くらい凍るだろう。

亮…改め、カナイは奥の受付嬢に声をかける。


「ハンター登録をしたい。」

その瞬間ギルドは笑いに包まれる。

『へっ!あ…あんな若造がハンター登録だってよ!』

『どうせゴブリンあたりにやられて帰っていくだろ!』

そんな中、受付嬢だけは笑わない。

「そこの坊ちゃん。奥にいらっしゃい。」

と声をかけた。それは受付嬢なりの優しさであった。


「悪いわね。あんなに笑っちゃって。それで、ハンター登録をしたいんだったわよね?」

「あぁ。」

「なら、手続きをしてあげるわ。ちょっと待ってて。」

そう言うと、奥から書類を取り出した。

「ここに必要事項を書いたら登録完了よ。必要事項といっても名前だけだけどね。」

羽ペンを渡す彼女の手先は震えていた。

「あの?大丈夫ですか?すごい震えてますけど…」

「だ…大丈夫よ。それより早く名前を書いて。」

カナイは名前を書き、受付嬢に渡す。

「後は、これを元にギルドカードを作るわ。ギルドカードができるのは明日だから、ギルドのルールも明日説明するわ。受付で、リンさんを呼んでくださいっていってくれればすぐにいくわ。」

「分かった。」


奥から出て来ると…

『おい!坊ちゃん!ギルドにハンター登録するってことは相当腕に自信があるんだよな?だったら俺と勝負しようぜ!」

「はぁ?そんなことに興味はない。今日は宿を探すからな。時間がないんだよ。」

「そんなこと言うなって。俺に勝てたらいい宿を紹介してやるよ。あくまで勝てたらだからな?」

それは魅力的だな。

「分かった。その勝負受けよう。」


その後…


「今から試合を始める。戦うのはランクCのマルクと!今日、ハンター登録をしたカナイ!」

見てる側にも、目的は理解できた。ハンター登録したばっかりの少年を倒し、見せしめにしようと言う事だろうと。

どう見ても少年の方に勝ち目はなかった。


カナイはマルクの持っている剣を【鑑識】で見る。


名前 鉄剣

効果 なし


効果がないこともあるんだ。ちなみに鉄はこの世界で結構貴重だったりする。


「始め!」

その瞬間マルクがカナイに突撃する。マナツと同じ攻撃方法。なら、回避は簡単である。

「なあっ!」

避けた。少年が。そのことは民衆に衝撃を与えた。マルクの攻撃をかわしまくるカナイ。

「へっ。お前は避けることしかできないのか?」

強がっていても顔には焦りが浮かんでいる。

「そろそろ終わらせるぞ。」

そうカナイが言うと次の瞬間何もないところから剣が出て来る。

「なっ…収納だと?」

その言葉も民衆に衝撃を与えた。

「そんなんじゃ俺には勝てない。」

そう耳元で声がしたと思った時、マルクの意識は朦朧としていた。

「勝者!カナイ!」


「さぁ約束通り宿を紹介してもらおうか?」

マルクが意識を取り戻した最初の一言がこれ。

「お前、ちょっとは心配しろよ?」

「元々、あんなちょっとの攻撃で気絶するお前が悪いだろ。」

何も言えない。お前が異常だと内心で思いつつ、宿の名を言う。

「旅人の骨休め。それがその宿の名前だ。」

「そうか。感謝する。」


カナイがランクCのマルクに勝ったとギルドに伝わるまでにはそれほどかからなかった。










今回は3話分をぶっこんだので、長いです。


このあと当分更新する予定がありません!はい!

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