生徒会副会長のおもらし
まだ暑さの残る九月。この学校で一番厳しい渡辺先生が朝礼台の上に立って、僕達六年生は五年生と一緒に組立体操の練習をしている。
練習が始まってから30分くらいがたった。僕は急におなかが痛くなった。今までの経験からして下痢だとわかった。
(あと十五分だから我慢できるだろう。)
しかし、おなかはどんどん痛くなっていく。
(我慢できないかもしれない。)
恥ずかしいが漏らすよりはマシだと思いトイレ申告をしようとした。しかし周りに先生はいなかった。
(いつもさぼりたいときはいるのに何でこんな重要な時にいないんだ。)
そんなことを考えているうちに十五分がたちチャイムが鳴った。僕は急いでトイレに向かおうとした。
しかし
「休憩時間だが、最後に一回!最初の部分を行う! 休憩は体操が出来てから!」
先生の言葉に運動場がざわつく。しかし異論を唱える事はできない。
(もうジャンプなんてしたら漏れちゃう。でも案外最初の方は固体じゃなくておならだったりするから大丈夫だろう。)
しかしついにその時が来てしまった。
「ブリュリュリュリュ」
確かに最初はおならだったが油断して固体まで出してしまった。だが少量だったのでまだパンツの中におさまっている。しかしその後の運動の中で二回ぐらいうんこが垂れて地面に落ちてしまった。
(他の人にばれてないかなあ。)
そのことばかり気にしていて渡辺先生の話は全然耳に入ってこなかったが「それでは解散。」という部分だけは聞こえてきた。
僕は急いでトイレに向かい個室に入った。そして汚れたおしりをトイレットペーパーで拭き、ノーパンになりうんこまみれのパンツをトイレのごみ箱に捨てた。
下校するまで誰にもうんこの話をされなかったのでばれなくてよかったと安心した。
しかし一週間後の給食の時間のときだった。同じクラスの前原香凜が休みだったのでプリンが一つあまっていた。ほしい人が僕と西村優太の二人だったのでじゃんけんをすることになった。じゃんけんをしようと思った時、僕の耳元であいつが
「九月二十日のうんこのことをばらされたくなかったら、このプリンを俺に譲れ。」
といった。
ばれたらいじめられると思い「やっぱりいらないわ。」といい席に戻った。
その後も同様の脅しで給食をおかわりされたり、学年一のブスに告白させられたり、テストで0点を取らされたりした。
しかし最初の脅しから二ヶ月ぐらいたった日の帰りの会の一分間スピーチで僕がうんこを漏らしたことをあいつが話した。その日から僕は「うんこマン」というあだ名をつけられいじめられ、好きだった香凜さんにも笑われた。そのとき僕はいつか西村に復讐してやると心に決めた。
でもそのあだ名は先生が注意したため使われなくなり人の噂も七十五日と言うように僕がうんこを漏らした話も数十日後にはされなくなった。
それから約二年半後、僕たちは中学二年生の三月を迎えていた。ちょうどそのころ、次の年度の前期生徒会役員選挙があり会長には前原さんが、副会長には西村と木村碧衣が立候補した。もちろん僕は木村碧衣に投票したが、西村が副会長に当選してしまった。
それから半年が過ぎ、体育祭の予行練習があった。よく見れば生徒会役員は運動場の前の方でこちらに向かってラジオ体操をしている。
(あそこで西村がおもらしをすれば、最高の復讐ができる。)
家に帰ると早速計画を練り始めた。利尿剤や下剤はいつでも復讐できるように用意してある。
(問題はどうやって飲ませるか。)
使用する道具などをそろえて体育祭本番を迎えた。西村がいない間に西村の水筒と僕の水筒を入れ替え、西村の方に利尿剤を入れ、元に戻しておいた。不自然に思われないように、この日のためだけに西村と同じ水筒を買った。
(後は西村が飲むのを待つだけだ。)
西村が帰ってきてかなりの量の利尿剤入りのお茶を飲んだ。そして開会式が開かれた。校長の長い話もあったが全然退屈ではなかった。なぜならその間ずっとおしっこを我慢する西村を観察できたからだ。お尻を突き出し、体が九の字になっている。その後ラジオ体操が始まった。身体をひねる度西村の顔が歪む。動きはどんどんぎこちなくなっていく。両足でジャンプする運動に至っては、ジャンプというよりおしっこがしたくてぴょんぴょん飛び跳ねている子供のようだった。
そして深呼吸前、最後の腕の曲げ伸ばしの運動。腕を振り、ぐいっ、ぐいっと脚を曲げる。そして三回目。
ぐいっと曲げた脚をばっと閉じて、西村は動きを止めた。
そして股間ぎゅうと押さえ、体を九の字にかがめる。
「ぱた……ぱたたたたた」
押さえた股間からおしっこがあふれ出す。
股間を押さえ、お尻を突き出したような恰好でおしっこが筋となって西村の股間から流れている。
漏らしてしまった。我慢できなかった。
恥ずかしそうとも悔しそうともとれる西村の表情。太ももを伝うおしっこ
生徒会副会長が全校生徒の前でお漏らし。
全員が自分の方を向いている、全員からとても良く見える位置で。
こんな恥ずかしいことはないだろう。人生で最悪の痴態を、屈辱をこんなにも見やすい場所で全校生徒に見られる。西村にとってこんな地獄の時間はないんじゃないか。
「う……あぁ……」
西村は顔を覆ってしゃがみ込み、やがて号泣した。漏らしはまだ続いている。水色のハーフパンツの股間は濡れて入りが濃くなり、お尻からじょろじょろとおしっこが出続けている。
教師に促されてこちら側に背を向ける格好になり、びっしょりと濡れたお尻があらわになる。水色のハーフパンツは、お尻の部分だけ色が濃くなり漏らしてしまった事がまるわかりだ。
西村は手は顔を覆ったまま、肩を震わせて泣いていた。