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Let,sピクニック!

お待たせしました。

6話です。

「おおー!結構冷たいなー!」


目の前に広がるのは、透き通っていて水面がキラキラ光っている綺麗な川だ。

川の近くは大小様々な石が転がっているけれど、2〜3m位離れると石の間から草や花が咲いている。

ゲーム世界だからか、テレビとかで見る川よりも綺麗に見えるな。


場所は、始まりの町から東に直線距離で約1時間の隅田川だ。

リアル世界だと花火とかで有名な所だよね?

川や山なんかは名称がそのままみたいなんだけど、運営の手抜きなのだろうか?

でも、日本の川って大小合わせてたくさんあったはず、それ1つ1つに新しい名前を付けるのは結構面倒くさそう。


移動に1時間以上掛かったけど、本当はもっと早く着けるみたいなんだ。

ただ、戦闘をしながら進んで行ったからこの位の時間になったんだ。


「ただピクニックするのもあれだし、ついでにヨシタカ君のLvを上げちゃおう!」


って舞姫さんに言われて、他の2人からもウンウンって頷かれたから俺と灰白さん達がウルフや雀なんかを相手に倒しながら進んだけど、思いのほか1回の戦闘がサクサク進んでくれた。

その分戦闘回数が多かったけどね。


理由としては、先行してくれた舞姫さんが見つけたモンスターを片っ端から俺達の方へ送ってくれたからだ。

いや、正確に言うならば、モンスターを挑発して俺達に擦りつけた。

って言った方が良いかも知れない。


さらに、逃げようとするモンスターを3人がかりで防いでくれたから、俺のLvが16に上がった。

灰白さん達もそれぞれ上がっている。



ステータスを見たらこんな感じになってた。


ステータス


使役モンスター

灰白(ウルフ)Lv17

体力68 満腹58


攻撃力185

防御力 90


耐性

火0 水0 雷0 氷0 龍0 聖0 闇0


スキル

噛み付き 体当たり 引っ掻き 遠吠え 索敵 追跡 受け(new)


防具

無し


装備品

無し


紅緒(紅雀)Lv12

体力42 満腹52


攻撃力 110(火)

防御力 110


耐性

火20 水-5 雷0 氷5 龍0 聖0 闇0


スキル

嘴撃 回避 火属性 危険察知


防具

無し


装備品

無し


真白(飛びウサギ)Lv11

体力61 満腹57


攻撃力 68

防御力155


耐性

火0 水0 雷0 氷0 龍0 聖0 闇0


スキル

飛び蹴り 頭突き 発掘 危険察知


防具

無し


装備品

無し


ちょうど灰白さんのLvが15になった時に、受けってスキルが新しく追加されてた。

ってなると、紅緒や真白もLvが15になったら新しいスキルが追加するかも知れないな。


さらに、新しい仲間が増えました!

事の発端は、俺のLvがちょうど15になった時だ。



「はぁ…はぁ、スパルタ過ぎでしょ。さっきから引っ切り無しだよ。休憩が欲しかったな。」


額から顎にかけて落ちる汗を拭いながら、目の前で戦闘が繰り広げられているが、ため息を付いた。


出発から現在まで、引っ切り無しに戦闘が繰り広げられていたのだが、


「そろそろ目的地だからラストスパートね!今までのが出来ていたから、こんなもん楽勝だよ!」


と言われて、今まで3〜4匹のモンスターと戦って来たのに、最後だからと8匹位のモンスターが一気に投入された。

いきなり倍の数だ。

投入されたモンスターも種族がバラバラで、それぞれに合わせた戦い方をしないといけないから、結構しんどい。


やっとの事で、ウルフ、ウサギ、タヌキ、雀などを討伐し、残るは瀕死のヘビだけである。

紅緒の火攻撃と、灰白さんの爪に引き裂かれてズタボロになっている。

今は真白が注意を引き連れてくれているから、俺に背を向けている。


「よし、これでトドメだ!」


「キシャー!」


ヘビの牙に注意しつつ、後方から回り込み頭に片手剣を突き刺さしてトドメを刺した。


『クエストをクリアしました』

《経験値を入手しました》

《報酬を入手しました》

《ギルドランクが上がりました》

《サモナーの熟練度が上がりました》

《片手剣の熟練度が上がりました》

《使役モンスター灰白のLvが上がりました》

《使役モンスター紅緒のLvが上がりました》

《使役モンスター真白のLvが上がりました》


おっ!

皆で一斉にLvアップか!

今まで一緒にLvが上がったこと無いから、なんか嬉しいな。

あと、ドロップアイテムでウルフの毛皮3つ、ウサギの肉2、黄金雀の尾羽、妖タヌキの毛皮、スネークの肉をそれぞれ入手した。


「ワオーーーン!」


「なんだ灰白さん!灰白さんもLvが上がって嬉しいか!ヨシヨシヨシー!」


灰白さんも嬉しいのか、遠吠えをしたから俺は感謝の気持ちも込めて、愛情をたっぷり目に撫で撫でしてあげた。


「ぴちゅちゅん」


「なんだ?紅緒も撫でて欲しいのか…あれ?

紅緒、いつの間に青くなったんだ?」


頭の上に乗った雀を紅緒と勘違いして、手の平に乗せて目の前に持って来たんだけど、羽の色が青だった。


「ちゅん?」


なんですか?って頭を傾げられても、困るんだけどな。


「「ぴちゅちゅちゅん」」


そこへ2羽の雀が俺の手の平の上に飛んで来た。

1羽は紅い羽の色が映える紅緒。

もう1羽がさっき勘違いした色違いの雀。

もう1羽は薄いピンク色をした、これまた雀だった。

さすがに、3羽も乗るとぎゅうぎゅうで、しかもチュンチュン煩いな…


『葵雀がテイム出来ます。テイムしますか?

はい/いいえ』


『歌雀がテイム出来ます。テイムしますか?

はい/いいえ』


これはあれかな?っと思って自分のステータスを見てみた。


ステータス

名前 ヨシタカ

体力 100 満腹 85


ギルドランク Lv15

職業

冒険者(片手剣/テイマー)

使役モンスター3/5

所持金24,000G


攻撃力100

防御力100


耐性

火0 水0 雷0 氷0 龍0 聖0 闇0


補助スキル

索敵 植物知識 ダッシュ

残スキルポイント29


武器 ハンターナイフ


防具頭 初心者の額当て

防具胴 初心者の防着

防具腕 初心者の籠手

防具腰 初心者のベルト

防具足 初心者の靴


装備品

無し


あっ、やっぱりテイム出来る数が増えていた。

ちょうど2羽分テイム出来るみたいだし、してしまおう。


ステータス

露草(葵雀)Lv6

体力98 満腹82


攻撃力92(水)

防御力92


耐性

火5 水20 雷-20 氷-5 龍0 聖0 闇0


スキル

嘴撃 回避 水属性 危険察知


防具

無し


装備品

無し


葵雀

あちこちにいる雀の一種。

各色の群れで生息している。

水属性を得意とし、攻撃に織り混ぜる事が出来る。

可愛い見た目とは裏腹に、集まるとうるさい。


さえずり(歌雀)Lv7

体力79 満腹73


攻撃力95

防御力95


耐性

火0 水0 雷0 氷0 龍0 聖20 闇20


スキル

嘴撃 回避 聖属性 危険察知


防具

無し


装備品

無し


歌雀

あちこちにいる雀の一種。

各色の群れで生息している。

聖属性を得意とし、歌う事により回復する事が出来る。

可愛い見た目とは裏腹に、集まるとうるさい。



「なんか、テイム出来ました」


「マジか…普通のテイマーのやり方じゃないぞ!」


「へー。これがヨシタカ君のユニークの力か〜」


「小っちゃいのがいっぱい!」


後ろに振り向きながら言ったけど、3人共すっごい顔が輝いてますね。

なんか、背筋がゾクッとしたけど何でだろ?



っという訳だが、さて、川辺に着いたし何かやる事あるかな?


「俺は何を手伝えばいいですか?」


「ん〜ヨシタカ君はずっと戦闘し続けていたから、今は休憩してて良いわよ。準備はこっちで出来るしね!」


って言われてもな。

あっそうだ!


「待っている間、水遊びでもしようか?」


と側にいる5匹に言ってみると、早速灰白さんはやったぁ!って顔をしてバシャンバシャンと水飛沫を上げながら川の中に入って行った。

やっぱり、犬系だから水は大丈夫みたいだな。

紅緒・露草・さえずりは俺の肩からスイーと降りて行ってパシャパシャと水浴びをし始めた。

雀の3羽が浅瀬で体を洗っている姿は、何とも微笑ましい光景だ。

真白は前足でツンツンと川に触れるだけで、入ろうとはしなかった。

水は苦手なのだろうか?

俺は真白の側に座り撫でて上げた。


「ヨシタカくーん!みんなー!ご飯だよー!」


「早く来ないと肉は全部、俺が食べちまうぞー!」


「はーい!今行きまーす!」


しばらく川辺で遊んでいる4匹を、ボーと見てたら舞姫さんから声をかけられた。


「よし、皆ご飯だって。食べに行こうか!」


「ワン!」


「「「ぴちゅん!」」」


川から上がった灰白さんは、俺の側でブルブルブルと水飛沫を上げた。

うおっ、水飛沫掛かってますよ!

そして3羽の雀達は、俺の肩にピトッと止まった。

ずっと俺の側にいた真白を抱き上げて舞姫さん達の所に向かう。


「はい、ヨシタカ君の分だよ」


「あっありがとうございます!…むぐっん!これ凄い美味しいです!」


ハルさんから受け取った串に刺さったお肉を貰って食べたんだけど、普通の塩と胡椒の味に何とも言えないスパイシーなタレが掛かっていてめちゃくちゃ美味しい。


「ふふん♪当然でしょ!私が作ったのよ!」


ドーーン!と効果音が付きそうなポージングで舞姫さんが答えてくれた。

そっか、舞姫さん料理人のスキルを持っていたんだっけ、こんだけ美味しいの作れるのなら俺も取ろうかな?


「ほらよー!お前達の分もあるんだぜー」


と、真司が串から外した肉や野菜を、灰白さん達の前のお皿に入れていく。

灰白さんはお肉多めで、真白は野菜や果物を多めで、紅緒達の分は細かく切られていた。


灰白さんは、それを物凄い勢いで食べ終わると、もっとお代わり下さい!ってお皿をペチペチと叩いた。

真白は、両手で器用に果物を持って食べている。

さすがに雀達は、もういっぱいです。って事で俺の肩に乗りスヤァーと寝始めた。

どうやら、俺の肩が定位置みたいになってしまっているようだ。

心無しか、ハルさんが羨ましそうな顔をしてこっちを見てる。


「アハハ!そんなに慌てなくても、いっぱいあるよー!」


って次々に焼かれたお肉を、灰白さんのお皿に入れていくが、入れて行く端からお肉が無くなっていく光景に俺達は笑ってしまった。


皆で和気藹々と食べるBBQはとっても美味しかった。

多分来るまでの運動で、お腹が空いていたのもあると思うが、今までで最高のBBQだったと思う。



「よし、帰る時間まで腹ごなしで遊びますか!」


って事で、俺が買ったおもちゃやハルさんが作ったと言うフリスビーで遊んだ。


寝ている雀達は、遊びと言う言葉に反応して起きたので、ハルさんが3羽と遊びだした。


舞姫さんは真白に夢中で、ずっと抱っこしつつ撫で撫でしていた。


俺と真司は、ハルさんが作ったフリスビーで

灰白さんと遊んでいると、時間があっという間に過ぎていった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「じゃあ、またね皆。何かあったら連絡して」


「はい、今日は楽しかったです!」


ここは教会の石碑の前だ。

遊び終わった俺達は、使った道具を後片付けして始まりの町に帰って来た。

ハルさんが帰る時に教会に寄るって言ってたので、皆揃って教会に来たのだ。


教会は主に、僧侶や付与術師になる為の場所でもあるらしく、ここで修行をするれば、戦闘スキルとして入手出来るみたい。


そして、もう1つ大きな役割がある。

それが、今目の前の大きな石碑で、俺にはただの黒い大きな石にしか見えないけれど、ハルさん達には、そこに行った事のある町の名前が書いてあるのだそうだ。

書かれている場所だと、この石碑を通して向こうの石碑に移動が出来るみたいで、ハルさんは京都にある町に帰るんだそうだ。


成る程、これを使って移動が出来るなら、遠く離れていてもすぐにこっちに来れるという訳か!

商店街での謎が解けたぞ!


「古の都-京都-」


言い終えたハルさんの体が、光り輝いたと思ったら消えていた。


「おお、消えた。はぁーなんか凄いな」


「まぁ、そうだろ。ゲームだしな」


俺がハルさんが消えた後を眺めながら言うと、真司が呆気無く言った。

まぁ、そうなんだけどね。


「じゃあ、私も自分の家に一回帰りますか!

またね。真司、ヨシタカ君!あと、可愛いもふもふ達よ!」


という事で舞姫さんも帰って行った。

残された俺達は、また同じ宿に泊まる事にした。


俺達のLvも上がったり、新しい仲間が出来たりと今日は色々充実した日だったな!

明日も頑張ろう!

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