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特訓だーー!

闘技大会の内容はこの様になっている。




闘技大会に置いて、複数参加は出来ません。

そして、Lvでクラス分けが決まります。

1〜100が初級、101〜300か中級、301から500が上級、501〜が無差別級となっていま

す。

参加を決めた時のLvが適用になっている為、予選までにLvが上がっても、クラスが上がる事はありません。


そして、参加するには、ソロ、パーティ、ユニオン、レギオンとクラス分けになっています。



細かく説明をすると、ソロは1人での参加。

パーティは2〜6人で参加。

ユニオンは2つのパーティで参加。

レギオンは5つのパーティで参加だ。



初級はパーティまでで、中級になるとユニオン、上級以上からレギオンと参加出来る種類が増え、以下の通りになります。


初級 ソロ、パーティ

中級 ソロ、パーティ、ユニオン

上級・無差別級 ソロ、ユニオン、パーティ

レギオン


また、試合中の回復系のアイテムと魔法は使用不可能になっていますが、(状態異常の回復は可能)その代わりに、試合の前には体力と武器と防具の全てが万全の状態になる様

に、運営が調整させて頂きます。


参加登録されたら、パーティ以上からは登録された人以外が入ると失格となります。

抜けている分にはそのまま出られます。

試合開始3分以上欠席された場合も失格となります。


初級では、武器、防具の数値は試合中一定に定めさせて頂き、性能による優劣は無くなっています。

ただし、装飾品は対象外になりますので、ご自由にお付け下さい。


試合の決め方は、相手のHPを1割まで落としたら勝ちとなります。

また、ダウン10カウント、場外10カウントを相手に取らせると勝ちになります。


分からない事があれば、運営までご連絡下さい。




となっていた。




「俺がパーティで真司がソロで出場なんだよね?」


運営からのお知らせをチェックして決めた闘技大会に出るメンバーは、体力回復が出来ないと言う事で、半分のスキルが使えないさえずりを除いたメンバーで参加する事にした。


真司は自分と同程度のLvのフレンドの殆ど

が、参加しなかったり、他のプレイヤーと参加すると言うのでソロでの参加だ。

特に仲の良いプレイヤーはLv差が開いているため、同じクラスで参加する事が出来ない事を残念がっていた。


「あぁ、んで参加すると決まったらユッキーがやるべき事は決まってる!」


「いや、ユッキーは止めろ」


「と、言う訳でこっちです!」


「聞けよ!」


などど、いつものやり取りをしつつ向かった先は、雷門の目と鼻の先にある浅草寺であった。


石畳みには行列が出来ており、鳥居から戦闘エリアになっているのか、俺達が来たちょうど同じタイミングで鳥居からプレイヤー達が出て来た。

そのまま、そのプレイヤー達は行列の後ろに並び、先頭のプレイヤー達が鳥居の中に入って行く。


「見てわかる通り、ここならLv上げしつつ、装備品も手に入るから一石二鳥!と言う訳

でーー」


「ちょっと待ったー!」


「んなっ!」


「えっ!?」


「ワフッ?」


「ッ!?」


「「「ピチュン?」」」


「ギャウ!?」


ビックリしたー!

いきなり大声で遮られて、灰白さん達もビックリしたのか飛び跳ねたりしちゃっている。


そして、真司の会話を遮ったのは誰かと、声のした方を見ると、そこには右手を突き出して、左手を腰に当てつつ仁王立ちをしている舞姫さんがいた。

大きい声を出したからか、周りの人がチラチラと舞姫さん達を見ている。

気の所為かもしれないけど、雰囲気からか後光が差しているような気がしないでも無い。

さらにその後ろにもう1人いらっしゃる?


「やほやっほー!真司、ヨシタカ君♪」


「何だよー舞姫かよー。んで、何の用?」


「えっと、こんにちは。お久しぶりです?」


両手をブンブン振りながらこっちに向かって来た舞姫さんと、これぞ聖騎士って感じの純白かと思う程に白く輝いている鎧と、ヒラヒラと舞うマントを着ている女の人。


「掲示板でこっちに来るって言っていたか

らね!頑張って追いついたんだよー!2人共闘技大会に出るって言ってたし、私と唯っちで鍛えて上げようってね!」


「よろしく」


「えっ?…マジで?」


グッとサムズアップしている舞姫さんと、朗らかに微笑みつつ手を振る唯っちさんと、その2人を見て、顔を青褪める真司。

高Lvプレイヤーである2人に鍛えられるのは嫌なのだろうか?


「マジもマジだよ!無様に負けるなんて事があったら、お姉さん怒っちゃうぞー!」


「うふふ」


2人とも笑っているんだけど、笑っていないって言うか…


「あれ?そう言えば、唯っちさんって昨日掲示板で話題になった最強さんですか?」


「うん?たぶんそうかな?よろしくね」


「あっよろしくお願いします」


気になったので聞いてみると、チラッと舞姫さんを見て頷ずき、こちらに手を出されたので握手する。

最強さんって言うから、怖い人なのかな?って思っていたけど、ほんわかしていて優しい感じの人だなぁ。


「さっ…最強さん連れて来て何しようとしてんだよっ!別にユッキーは俺と一緒にLv上げれば大丈夫だろ?俺はてっきり、打ち上げの時に最強さんが来るもんだとばっかり思ってたんだけど!」


ブスッとそれでいて、憧れの人なのかチラチラと唯さんを見つつ、舞姫さんに文句を垂れる真司と俺の肩をポンポンと叩き、ビシッと指さして舞姫さんが言い放った。


「それはだね。まず、2人には別れてもらいます!」


「えっ?」


「はっ?」


まるでドーーーーーン!って効果音が付き添うな感じで言われて、俺も真司もポカーンとしてしまう。


「クスクス、舞姫ちゃん。ふふ、誤解を生むと思うんだ。その言い方」


「えっ?うそん!」


「おいおい、俺達を腐らせるなよー!」


誤解って何だろう?ってキョトンとしている俺と、野次を入れる真司に唯さんが説明してくれた。


「まず、ユニオンを組んでいる2人は別れてLv上げして貰おうと思っているの。それで、真司とヨシタカ君の闘技大会に出ない子は私と舞姫とでLv上げで、ヨシタカ君達は、ここの七福神を討伐と装備品も取りつつ、パーティでの戦闘で重要な連携を取って貰おうと思っているんだ」


「そんで、真司の方は私と唯っちでいろんな武器対策して貰おうと思ってまーす!」


「イッ…イヤダーーーーーーー!」


「逃がさないよー」


説明を聞いた後に、真司が絶叫して土煙を出しつつ走り出してしまったのを、微笑みを絶やさずに追い掛ける唯さん。

それを笑いながら見ている舞姫さんと、ボーゼンと土煙を眺めている俺。


「あははははー!唯っちから逃げるなんて出来る訳無いのにねー」


「はっはぁ…」


なんて話していると、気絶しているのか唯さんの肩に担がれた真司達が戻って来た。


「ただいま」


「おかえりー!」


舞姫さんがグッグッ!っとロープを引っ張って、ぐったりしている真司をロープでぐるぐる巻きにしていく。


「さて、予選前日に会場に向かいたいから、それまでに七福神の討伐は終わらせといて

ね」


「10時頃にログインしたよーってメッセージ送ってね!こっちから迎えに行くから、朝食食べておいてね!」


「パーティに入らないのはどの子?」


「あっえっと、このさえずりです」


目の前の出来事にビックリしつつ、右肩に乗っていたさえずりを2人の目の前に出す。

えっと…心無しか、さえずりがプルプル震えているんですが…

まぁ、Lvの差は800以上あるんだし本能的な物で怯えているのだろうか?


「そう。それじゃあ、許可して貰っていいかな?」


『唯からフレンド申請が来ています。許可しますか?はい/いいえ』


「あっはい。大丈夫です!」


そう言われて唯さんからフレンド申請が来たので許可を出すと、直ぐにまた別の申請が来た。


『唯からさえずりにパーティ申請が来ています。許可しますか?はい/いいえ』


「えっと…」


「大丈夫。悪いようにしない。ただ、Lvが異様に伸びるだけ」


「ピチチ…」


え…うちのさえずりに何するんですか?

さえずりもちょっとだけ尻込みしている。


「さえずりちゃんの様な、聖属性や闇属性を持っている子はLvが上がるのが遅い癖に、祝福や蘇生とかの重要なスキルはLv500以上にならないと習得しないのが難点なんだよねー回復も順序立ててだしね」


どうやら、さえずりの様な回復が出来るモンスターのスキルは、回復スキルの個人で小・中・大と複数人回復スキルの小・中・大を交互に、そして異常回復のスキルもその回復スキルの合間合間に覚えるみたいなので、高Lvプレイヤー以外は、熟練度を上げるのが面倒くさくて、殆どのプレイヤーは戦闘スキルで選択しなかったり、テイムしなかったりするらしい。


「そう、プレイヤーにも当てはまるから、もし聖騎士や暗黒騎士になりたいんだったら…

それなりの覚悟はしておいてね」


確かに、一緒にテイムした露草と比べると3つ程差が出来ているので、今後はもっと差が開くのであろうと思われる。



「さえずり…今までは何とか出来ていたけれど、これからもっと大変な戦闘があるかもしれないから、頑張ってみてくれないか?さえずりが色んな事が出来るなら、俺は凄く助かる!」


「ぴちち?」


「もちろん!」


「ピチュン!ピチチチチ!」


「本当ですか?」って感じに小首を傾げられたので、大きく頷きながら返事をすると、「

しょうがないですね!戻って来たら、いっぱいオネダリしますよ!」と言わんばかりに胸を逸らしてから、俺の手の平をツンツンと嘴で突いた後に、パタパタと唯さんの肩に止まったので、俺は唯さんからの申請を許可し

た。


「さえずりの事、よろしくお願いします」


「任せて。最強の名に置いて、必ずや貴殿の役に立って見せよう!」


「うえっ!あっあの!」


「ふふ。なんてね」


俺が唯さんに向かってお辞儀をすると、スッとしゃがみ片膝をついて宣言してくれた。

その姿は、今までの唯さんとはガラリと変わり、とてもカッコよくて様になっていて、急な事にビックリしてワタワタし出した俺を微笑ましく見ながら、スッと立ち上がってウインクされた。


「それじゃあ、ワタワタしちゃったヨシタカ君にこれを上げよう!」


「えっ!」


『舞姫からメッセージが届いています』


ニヤニヤしながらこっちを見ていた舞姫さんからメッセージが届く。


(うー恥ずかしい!)


と、火照った顔にパタパタと手を振りつつ、届いたメッセージを見てみると、そこには各七福神の特徴と攻略方法が乗っていた。


「これって!」


「一応、掲示板とかにも乗っているけどね。

探すの面倒くさいと思って、あると便利かなーって用意したのよ!」


「舞姫速筆ー優しいー」


「むはは!ありがとう!」


パチパチと拍手する唯さんに、いやいやーと照れ笑いの演技をする舞姫さん。

と、同じタイミングで真司が起きた。


「う〜ん…俺はどうなったんだ?確か走ってたらって、何で縛られてんだ!」


最初はウンウン(うな)されていた真司も、自分の置かれた状況に驚愕し、寝ていた状態から飛び起きてジタバタと踠き始めた。


「あっ起きた!もう、逃げないでよー?」


「クソッ!取れねーぞ!おい、ユッキー!助けてくれ!」


舞姫さんがあぐらの状態の真司をツンツンと突き、それを無視して俺に助けを求めたけれど、どう頑張ったって俺にはこの2人を止める事なんて出来る訳が無い!


「ごめん!無理!幸運を祈る!」


「薄情者ー!」


と、速攻で拒否して、真司に向けて拝んでみたら、灰白さん達も気の毒に思ったのか、ぽふっと前足を真司の頭や足に置く。

紅緒と露草とは両肩に止まり、頬にスリスリしていた。


「あっ…なんか頑張れる気がしたかも!」


こいつ…単純過ぎるだろ!


「頼む!ユッキー!1日1回皆のスクショをくれ!俺に元気の源をー!」


「あっうん…分かった」


いつになくキリッとして、そんな事を頼むとは…いや、真司にとってはそんな事では無いのかもしれないな。


「ちなみに、さえずりちゃんはこっちのパーティ」


「マジで!」


「マジだよーん!」


「ピチュン…」


さえずりが同じパーティと知って、テンションが一瞬で高くなる真司に、「そうだったわね」とガックリと頭を下げるさえずり。

動物が一緒ならば何でもいいんだな。


「さて、皆さんや!」


パンっと両手を叩き、注目を自分に集めた舞姫さんが提案する。


「音頭でも取ろうと思ってね。ではでは、こほん…闘技大会予選まで残り1週間!皆の者特訓だーー!」


「おー!」


「オオー!」


「オー!」


「ワオーン!」


「ブッ!」


「「「ピチュン!」」」


「ギャウー!」


拳を天高く突き上げて俺達は気合を入れる。

灰白さん達も鳴き声を上げて気合をいれた。


「じゃー1週間のお別れだな。絶対にスクショを忘れんなよ!」


「分かったよ!じゃあ、また1週間後に!」


「それじゃあ、転移石で移動しちゃうよ!」


真司とお互いの拳を合わせた後、真司達パーティはどこかに飛んで行った。

また真司とさえずりと会えるのは1週間後になる。


「よし、俺達も頑張らなくちゃ!」


そして、目の前にある浅草寺に向かった。


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