第57話 南海岸防衛戦後編
いよいよ、最後です
レルスホッツ海岸要塞は絶望的な空気になっていた、目の前には、世界を滅亡させることが出来る邪神達が、こちらに迫って来ているのだ
しかし、ここに諦めるものは殆ど居なかった、海兵と鬼達は自分の手を動かして戦った、隣で戦友が殺されようともその手を止めることはしなかった
ボンッボンッボンッ
レルスホッツの要塞砲が、炸裂して砲弾が邪神達に着弾した、砲弾は大きい爆発を起こした
海兵1「なんだ、今の砲弾は?」
海兵2「あんなに威力あったか?」
爆発の黒煙が晴れると、そこには、体表面がボロボロな邪神達がいた、邪神達が怒り狂って、凄いスピードでレルスホッツ海岸要塞に迫ってきた
ボンッボンッボンッ
ヒュュュュュ
ドカーンドカーンドカーン
レルスホッツから数百mくらいの所で要塞砲が、砲撃開始したのと同時に、エンジン音が砲撃音で掻き消されていたが、爆撃機の絨毯爆撃が開始されていたのだ、爆撃と砲撃で邪神達はビーチに倒れた
鬼1「今だ!雑魚共を殺せ!」
鬼達「おおおおお!」
鬼達は、刀や銃をもって、瀕死のクトゥルフの落とし子や右往左往している深きものたちを攻撃していた
バララララ
ザクッ
ダッダッダッ
ジャキン
M134とM2で広範囲に殺していき、それでも、生き残った深きものは刀でとどめを刺された
鬼2「見たか、この魚野郎共目」
鬼3「これで、終わったかな」
この突撃は、全てのエリアで行われたため、上陸していた全ての深きものは殲滅された
グァァァァ
突然、ビーチ中に謎の叫び声は響き渡った、それもそれは一つではなく大勢が叫んでいるようだった
鬼1「まだまだ、仕事は終わってないぞ!」
鬼の一人が鬼達を鼓舞した、鬼達は武器を持ち直して、深きものに向かって叫び始めた
すると、爆撃機がビーチを爆撃しようと上空から近付いてきた
海兵3「おいおい、あれを見ろ!」
海兵4「どうした?」
海兵3「海の上にクトゥルフの落とし子とダゴンがいるぞ」
レルスホッツ海岸要塞総司令部
軍団長は、近くの空軍基地に連絡して再び上陸してきた神話生物たちを駆逐するように要請した、要請通りに爆撃機で絨毯爆撃してくれた、そして、再度クトゥルフの落とし子とダゴンが海の上に現れた
軍団長「おかしい、なんであいつらあそこから動かないんだ」
軍団長は、双眼鏡で海の上に居る邪神達を見ていると、違和感に気づいた、そう、彼らは全く動いていないのだ
軍団長が、そんな疑問を抱いていると爆撃機が上空から接近してきた
八雲西行妖合衆国植民地海兵隊所属第205航空爆撃隊
空軍基地から出発した、B-52の爆撃機数機が再び、爆撃しようとレルスホッツ海岸要塞があるングッア海岸に向かった、火のビーチはクレーターだらけになっていて、火のビーチというよりは月のビーチを呼んだ方がいいんじゃ無いかって思うほどだった
パイロット1「よし、爆撃するぞ、俺に続け!」
隊長機らしきB-52がングッア海岸を横に絨毯爆撃をするために、編隊を組んで飛行してきた
パイロット2「ん?なんか、投げられてきたぞ」
爆撃機編隊に向かって人型の物体沢山に飛んでいた
ガンッ
パイロット2「なんだ?」
何かが機体に当たった音がした、パイロットは砲弾が破片が飛んできたのか?と思ったが、こんな所まで飛ぶのかと思った
パイロット2「おい、見てきてくれ」
パイロット3「分かった」
パイロットの一人が機内を調べていた、何も異常がないようなので、もう一人のパイロットに異常がないことを伝えようとした
パイロット3「何も異常ッ
ガコンッ
パイロット3「うわぁぁぁぁ!!」
いきなり床が壊れて、外に引きずり出されてしまった、パイロットを引きずり出した穴から深きものたちが機内に侵入してきた
パイロット2「ど、どうした?」
パイロット4「やばそうだな」
パイロットの一人が、機内での異常な音に気付いて、見に行ったパイロットの安否を確認したが、何も応答がないので、機内の中に備え付けられたMP5を持ってもう一人の乗員と一緒に見に行った
パイロット4「注意しろ、何が起こってるか分からないぞ」
パイロットの二人はMP5を構えながら、進んでいった、すると、魚の生臭い臭いがしてきた
パイロット4「なんだ、この臭いは」
べちゃ、べちゃ
パイロット5「おい、嘘だろ?」
そこに、立っていたのは間違いなく深きものだった
グァァァァ
パイロット4「クソ、殺せ!」
バババババババン
バババババババン
深きものは、パイロット二人からの銃撃に晒されながらも、深きものはパイロット二人に突進してきた
ドスンッ
パイロットの一人が、深きものの突進に敗れて、吹き飛ばされて気絶してしまった
パイロット5「はっ!」
ダスッ
ガチャン
深きものは、素早く、パイロットの手に持っていたMP5をはたき落とした
ガシッ
パイロット5「フグッ、ググググッ」
パイロットは、思いっきり首を掴まれて苦しそうにしていた
深きものは、徐々にパイロットの首に力をかけていった、すると、パイロットの首がグギリと鈍い音をたてた、首が折れたのである
パイロットはぐったりとしてしまった、深きものはパイロットの亡骸をその辺に捨てると、気絶していたパイロットを踏みつけた
グシャ
軽快な音をたてて、パイロットの顔面は潰れてしまった
深きものは、パイロットの生死を確認するとコクピット方へと向かった
深きものが、コクピットへと向かっているときだった、突然、機外から爆発音が聞こえたのだ
ドカーン!
ドシャン!
爆発音が聞こえた直後に、他のB-52が突っ込んできたのだ
コクピットでは、突然の事態にあたふたとしていた、他のB-52が突っ込んできた時の火災が燃料に引火した
ドカーン
2機のB-52は、空中で大爆発を起こして、残骸は海に墜落してさらに爆発して、海には巨大な水柱がたった
レルスホッツ海岸要塞の後方砲撃陣地
レルスホッツ海岸要塞への、砲撃支援を全面に受け持つ、榴弾砲や野戦砲を主力とした支援部隊
その陣地に、空中を回転しながら深きもの達が追突していった
グァァァァ
深きもの達は、砲兵を狂気な目で見つめて、砲兵達に攻撃の狙いを定めた
砲兵1「クソ迎撃しろ」
砲兵達は、手元にあったM16A3などを構えた、砲兵達の殺気を察したのか、深きもの達は砲兵達に敵意むき出しにして襲いかかった
ゴァァァァ
バババババババン
バババババババン
深きもの達が襲いかかった瞬間に、砲兵達は引き金を引いた、フルオートにしていたので、濃厚な弾幕を張った
これに、深きもの達は対処できなく、どんどん排除されていった
砲兵1「何とかなった」
砲兵2「よし、すぐに砲撃支援の用意を」
砲兵達は、手をせっせと動かして、大砲に弾を入れたり、砲弾を運んだりしていた
無線「こちら、総司令部すぐに、海上に向かって砲撃をしてくれ、場所は全てのエリアだ」
この総司令部からの無線は無茶ぶりのいいとこだったが、この異常な無線は明らかに戦況は劣勢だということを感じさせた
砲兵3「急げ弾を込めろ!」
ドカーンドカーンドカーン
榴弾砲と野戦砲が、ドンドン撃ち出されていった、砲弾は放物線を描いて、海から顔を出して深きもの達を爆撃機や砲撃陣地に投げつけていた、邪神達に着弾していった
砲弾は爆発して、邪神達の肉体を吹き飛ばしていった、邪神達は砲弾の爆発力に仰け反った
ゴァァァァ
クトゥルフの落とし子とダゴンは、レルスホッツ海岸要塞を威嚇するように、吼えた
そして、海の中から深きもの達をつかみ出し、再度、深きもの達を砲撃陣地に投げつけた
因みに、レルスホッツ海岸要塞の要塞砲は常に、邪神達に砲撃しているが、邪神達が深きもの達を投げつけるので、砲撃が深きもの達に邪魔されて満足に攻撃が出来なくなっていた
砲兵1「撃ちまくれ!」
砲兵達は、深きもの達が投げつけられている事をまだ知らなかった
ヒュルルルドンドンドン
投げ飛ばされてきた深きもの達は、態勢を建て直すと同時に、砲兵達に襲いかかった、この事に気付いた砲兵達はだったが、もう遅かった
すでにかなりの人数の砲兵が、被害合っていた
砲兵2「やばいぞ!」
砲兵3「すぐに総司令部に連絡しろ!」
レルスホッツ海岸要塞総司令部
総司令部は、飛んできた深きもの達と戦闘になっていたが、数体しかいないので十分対処できた
すると、砲撃陣地と爆撃機を派遣してくれた空軍基地に緊急の無線が入った
無線「こちら砲兵隊、深きもの達の攻撃戦闘の継続は不可能!」
無線「こちらングッア空軍基地、爆撃機隊は全滅した、今後の爆撃支援は一切出来ない、幸運を願っている」
総司令部は、次々と届く不幸な無線に絶望していた、完全に支援が無くなったのだ、この支援の無い中での邪神討伐はキツくなる一方だ
軍団長「全トマホークミサイル発射準備
、全てのクトゥルフの落とし子とダゴンにロックオンしたら発射だ」
軍団長の指示通りに、全てのトマホークミサイルをロックオンした
通信士「軍団長、全てのトマホークミサイルはロックオンの状態になりました」
軍団長「発射しろ、奴らを生きて返すな!」
ビシュュュュ
ビシュュュュ
ビシュュュュ
レルスホッツ海岸要塞中に、設置されたミサイルサイロから、トマホークミサイルが発射された
しかし、これはただのトマホークミサイルではない、つい最近、量産に成功したトマホークで、中身は通常の爆弾の火薬を入れ替えて、ロードホーン大陸から採れるバムドーン特殊熱火薬を用いている、これによって威力は跳ね上がった
ドカーン
ドカーン
ドカーン
ギャオオオオオ!
クトゥルフの落とし子とタゴン達は次々と撃破され、絶命していった
それを見ていた邪神達は、海の中へと入っていった
海兵達は、唖然としていた、沢山居たクトゥルフの落とし子とダゴンが、豪快に引き飛ばされて、逃げていったのだ
すると、要塞内に設置されたスピーカーから軍団長が話し始めた
スピーカー「海兵と鬼の諸君、我々は勝った、あの忌々しい化け物共を追い払うことに成功したぞ!」
海兵と鬼「おおおおおおおおおお!!!!」
海兵と鬼達は、抱き合って喜んでいた、この絶望的な戦いを生き延びたのだから
こうして、南海岸防衛戦はもっと早くに使うべきだったトマホークミサイルの一斉発射によって幕を閉じた
本当はまだ長く書くつもりだったんですけど、迷走しそうなのでやめました