第56話 南海岸防衛戦中編
2編で終わらせるつもりが...
レルスホッツ海岸、レルスホッツ海岸要塞
深きものたちとの戦闘が始まってから勝負は一瞬で付いた、ビーチは深きものたちの死体で埋め尽くされていたのだ、さらに、巨大なコウモリのような羽を生やした蛸、いわゆるクトゥルフの落とし子も体が大砲とかでボロボロになって、肉片が飛び散っていた
レルスホッツ海岸要塞総司令部
総司令部内には未だ緊張に包まれていた、軍団長は通信士やレーダー士によく聞いとけ見とけと言われているので、さらに緊張していた
軍団長「なんで一部しか上陸しなかった?」
今回深きものたちとクトゥルフの落とし子は一部の海岸にしか上陸しなかったのだ、軍団長はそれを疑問に思っていたがあることを思いだしたのだ
軍団長「もしかして、威力偵察か?全隊に配置に付け!敵が来るッ
ドカーン!
突然総司令部が爆発したのだ、これによって現場は混乱した
軍団長「うぅ...畜生」
軍団長はヨロヨロになりながら立ち上がった、軍団長は総司令部だったところを見渡した、天井が吹き飛んで青空が見えていた、床には書類やら機械の破片が落ちていた
師団長2「一体何が?」
軍団長「すぐに通信手段を回復させろ、これは仕掛けてくるぞ」
この爆発でレーダー士2人と通信士の計3人が死亡した
新たにレーダー士と通信士が別の所からやって来てエンジニアと一緒に通信機やレーダーの修理をした
レルスホッツ海岸要塞左方面Zエリア(一番端)
レルスホッツ海岸要塞は右方面とさっき出て来た左方面の二つに分かれている、そこから総司令部を中心としてアルファベット順にエリア分けしてあった
その一番端っこでは総司令部に何が起こったか、わかっていなかったのだ、そのため、警戒態勢を維持していた
海兵1「どうやら、Cエリア辺りで戦闘が起こったらしいぞ」
海兵2「まじかよ、それにしては海は静かだな」
海は全くと言って良いほど変化を見せて居なかったのだ
海兵3「まあ、こんなもんだろ、それよりも総司令部から連絡が来ないな」
海兵1「え?マジでそれな
ドカーン
海兵1「なんだなんだ」
いきなりの爆音にZエリアにいた海兵達はビックリして跳び上がった
海兵2「おい、ビーチが爆発したんだ、きっと」
海兵達は続々と外を見始めた、この時、鬼達は武器の発射順次を着々と進めていた
海兵1「ほんとだ爆発してるぞ」
?「戦闘準備!あの爆発を敵の攻撃と見る、銃の準備をしておけ」
海兵達は銃のレバーやら弾の装填などをして準備をしていた
ベチャベチャ
海に異変が起き始めた、海の上に人影が出来はじめたのだ、そして、人影の後ろから何か巨大な影が近付いている感じがした
その巨大な影が姿を現した、その姿は蛸みたいだが、コウモリのような羽が生えた姿をしていた
海兵1「クトゥルフの落とし子だ...」
海兵達は巨大な体と凶悪見た目で海兵達は引き金を引くことを一時的に忘れただただ見ていた
隊長「何をしている?殺せ!」
隊長のこの言葉で海兵達は我に返ってクトゥルフの落とし子や深きものたちに攻撃を開始した
ボンッボンッ
バババババババン
クトゥルフの落とし子と深きものたちに砲弾や銃弾が当たり殺戮していった、しかし、深きものとクトゥルフの落とし子はドンドン背後からやって来た、すると、クトゥルフの落とし子とは全く別物の巨大な生命体が上陸してきた
海兵2「まずい、ダゴンも来ちまったぞ」
深きものを巨大化させたような姿したダゴンはビーチに上陸してきた
海兵達は新しくやって来たダゴンにも撃ちかけた、ダゴンは要塞砲の砲撃で体の一部が吹き飛んだ
隊長「よし!我々の攻撃は連中に有効だ
、通信士!総司令部との通信はまだ復旧しないのか?」
通信士は無線機を何とか直そうと努力しているが中々通信可能にはならなかった、すると、ノイズすら聞こえてこなかった通信機にノイズが入った
通信機「ブブブブブブ」
通信士「隊長、通信機が復活しました」
隊長「すぐに総司令部に連絡だ」
隊長は通信士に怒鳴るように総司令部との連絡を求めた
総司令部
総司令部では壊れた通信機を予備の少し古い通信機に取り替えて、新しい通信士が通信機を調整していた
通信士1「軍団長、通信機の調整できました...凄いです、あちこちから通信が入ってます!今オープンにしますね」
通信士は無線機をオープンにするためにスイッチを回した
通信機1「こちら、Bエリア!ダゴンやらクトゥルフの落とし子が沢山上陸してきやがった、このままだと全滅するぞ」
通信機2「こちら、Hエリア!捌ききれないくらいの深きものたちが侵攻してきた、突破されそうだ!...おい、その鬼を助けろ!殺されるぞ!」
通信機3「もう駄目だ、ここLエリアはおしまいだ...おい、諦めるな、最後まで抵抗するぞ!」
通信機からは怒号や叫び声、銃撃、聞き慣れないおどろおどろしい声といった、とにかく激しい音がいつまでも鳴り響いた
軍団長「劣勢のエリアはすぐに砲撃支援をしろ!優勢のエリアにも増援を派遣しろ!そして、今劣勢のエリアはどこだ!」
通信士は軍団長の劣勢のエリアを探すべく、各エリアに状況を把握するために通信をしていた
通信士「今、調べた所、LエリアとMエリアとUエリアが劣勢とのこと、他のエリアも危険ですが、この3つのエリアが一番危険です!」
海兵達は名誉を求める傾向が強いので滅多なことでは援護は求めないが、本当に危険なときは援護を強く求めるというメリハリが強くある
軍団長「よし、砲撃陣地に連絡だ」
砲撃陣地
植民地海兵隊の砲兵部隊である、第35海兵師団と第41海兵師団がレルスホッツ海岸要塞の支援砲撃を担当している、主な榴弾砲はM198 105㎜榴弾砲、M777 155榴弾砲、M56ブラースン75㎜榴弾砲、エルジンホース250㎜榴弾砲などが配置されている
海兵達はレルスホッツ海岸要塞で戦闘が起こっているような音はするものの総司令部から全く連絡がないので不思議に思いながらも砲撃準備をしながら待機していた
砲兵1「レルスホッツ海岸要塞から銃声と砲声が聞こえてくるが大丈夫なのか?」
砲兵2「何をしようにも待機状態だからなぁ」
砲兵2人がレルスホッツ海岸要塞の戦闘音について話していた、すると、通信機が鳴り始めた
通信機「.....ら、総司令部、砲撃陣地、誰が聞こえるか?」
この通信に通信機の周りにいた砲兵は一瞬、唖然として少し固まった、その数秒後に通信士が総司令部の通信に答えた
通信士2「こちら、砲撃陣地です、総司令部どうぞ?」
通信機4「...こちら、総司令部、Lエリア、Mエリア、Uエリアの3つのエリアに向けて砲撃支援を行ってくれ」
砲撃陣地の通信士は少し戸惑いながらも総司令部と通信した、総司令部は砲撃陣地に砲撃支援を命令を下した
通信士「了解です!...総司令部からLエリア、Mエリア、Uエリアへの砲撃支援要請を受けました」
通信士は砲兵達に総司令部からの命令を伝えた、それを聞いたとたん砲兵達は砲撃する位置に榴弾砲を向けた
砲兵1「発射準備OK!」
砲兵2「撃てええええ!」
ボンッボンッボンッ
重低音の砲撃音が周囲に鳴り響いた、まるでオペラのように重低音の砲撃音がメロディーを奏でながら発射していった、発射された榴弾は放物線を描きながら着弾していった
ドカーンドカーンドカーン
榴弾はビーチに着弾して爆発が起こった、その爆発で深きものたちはバラバラに吹き飛んでしまった、ダゴンとクトゥルフの落とし子も爆発で体の一部が欠損してしまった
ビーチは月のようにクレーターだらけになってしまった、そのクレーター一つ一つに深きものやダゴン、クトゥルフの落とし子の肉片や血が飛び散っていた
レルスホッツ海岸要塞Mエリア
海兵達は砲撃支援が始まった、瞬間に伏せた、爆発音が消えていったので砲撃支援が収まったと思い海兵は頭を上げた
海兵3「どうだ、全滅か?」
海兵4「分からない」
鬼達も徐々に頭を塹壕から上げ始めてビーチの状況を確認した
鬼1「やばいな、穴だらけだ」
鬼2「それにしてもこの魚野郎共臭すぎるぞ」
鬼の足下には深きものの死体がどっさりあった、深きものは切り裂かれていたり原型がとどめないほどにボコボコに殴られていたりしていた
鬼2「くそ、すぐに掃除して貰おうぜ、このままだと戦いに集中出来ねぇから片付けようぜ」
鬼達は深きものの死体を片づけようと死体を持ち上げたときだった
ズーンズーンズーン
ダゴンやクトゥルフの落とし子達はどれだけ仲間を目の前で失っても、彼らはドンドンビーチに上陸してきた、それを見てた鬼と海兵は絶望した、しかし、そんな中でも彼らは武器を取った
次回で南海岸防衛戦は終わらせます