第55話 共闘10&南海岸防衛戦前編
結構ぎりぎりになってしまいました
レラホム陸軍基地
レラホム陸軍基地へと帰投した第1混成師団はまず、戦傷者を野戦病院へと運んだ、遺体も死体安置所へと送られた
そして、遺体のあとに運ばれたのは神話生物の死体だった、明らかに人でも獣でもないその形相はとてもじゃないがトラウマものである
今回の戦いで第1海兵混成連隊の負傷者は35名、第2海兵混成連隊は109名の戦死者と159名の負傷者、第3海兵混成連隊は3名の戦死者と40名の負傷者が出た、統計して戦死者は112名、負傷者は234名だった
初戦にしてかなりの損害を出してしまったが成果もそれなりにある、まずは食屍鬼や月棲獣、深きもの、死体を回収することに成功した、さらに、食屍鬼も生け捕りにした、他にもクトーニアンの体の一部も回収した、そして、最大の成果は深きものや怪しい集団が守っていた本の確保だろう、今研究員達が本を徹底的に調べ上げていた
作戦が終了したため、海兵と鬼は撤収準備を進めていた、レラホム陸軍基地の滑走路にはC-130ハーキュリーズが数台止まっていたため、その機体に成果と海兵と鬼達が乗り込んでいった、レラホム陸軍基地の兵士達が彼らを見送るために滑走路へと集まり手を振ってくれた
C-130ハーキュリーズは飛び立ち、上空で編隊を組んで飛行していた
第1混成師団は第1混成鬼行軍団の基地に降りたった、基地内の兵士達は第1混成師団の兵士達に駆け寄って荷物などを持ってくれた
こうして、第1混成師団は神話生物との戦闘を経験することになった、この経験を元に新たな戦略を模索することになる
それから数週間後、第1混成鬼行軍団はロードホーン大陸中を転戦した、各地域に現れる神話生物達と戦闘を繰り広げていた
それと同時に本の解読が進められていた、その翻訳の結果、ロードホーン大陸の南にクトッルフの落とし子達が上陸しようとしているという情報を入手した、これが本当ならば最も脅威度が高い事件が発生したと第1混成鬼行軍団本部は混乱したが、とりあえず、第1混成鬼行軍団は本部を南に移した
ロードホーン大陸南の海岸、火のビーチ
南の海岸線は植民地海兵隊と第二次世界大戦くらいの技術力を持つ国との間で戦闘が起きた、その時に植民地海兵隊はこのビーチを使った、名前はあるが火のビーチで殆ど通じる、因みにビーチの名前はングッア海岸である
その戦いはレルスホッツ上陸作戦と名づけられた、遠くから見るとまるでビーチが火に包まれているから火のビーチと呼ばれている
そして、海岸線は要塞砲とかで武装が施されていた、これは元々植民地海兵隊を追い払うためのものだったが、空挺降下で海岸線の要塞は無傷で制圧された、その時の要塞をさらに、改造した物を現在は使っている
武装は30.5㎝砲、臨時に支給されたM777、155㎜榴弾砲、トマホーク、VLS、20㎜機関銃などが要塞には備え付けられていた、因みにこの要塞の名前は作戦名の名前を取ってレルスホッツ海岸要塞である
第1混成鬼行軍団本部
本部内は数十人くらいがいた地図を取り囲んでいた、メンバーは軍団長、副軍団長、3人の師団長と二人の旅団、残りは増援の植民地海兵隊の師団長達だった
軍団長「研究員達は大体この辺りから来ると予想しているがなるべく広範囲に広がろう、それに、我々以外にも今回は師団がいるから、十分カバー出来るだろう」
軍団長は要塞の中心の周りを指した、どうやらこの当たりにクトゥルフの落とし子達が上陸して来るらしい
師団長1「俺たち第1混成師団はどの辺だ」
軍団長「君たちはこの辺りだ、鬼は前線に海兵は要塞の中に」
第1混成師団は海兵達は要塞の中で銃を撃ち、鬼達は塹壕から敵を叩きのめすということらしい
師団長2「我々は要塞の中に居ると言うことだな」
師団長2、彼は第2植民地海兵師団を率いている
軍団長「ああ、そうだ、君達は第1混成師団と第3鬼人師団の鬼達を援護してくれ」
第2植民地海兵師団は近接戦闘で戦っている鬼達を後ろから援護する
軍団長「それと、旅団長二人だが、遊撃部隊として動いて貰う、君達が一番機動力のある部隊だからだ」
旅団長二人は軍団長の考えに同意して頷いた
軍団長「他の師団長はまんべんなく散らばって防衛してください」
増援の師団長達は軍団長の言うことに納得して頷いた
こうして、クトゥルフの落とし子の軍団を防ぐという、無謀とも言える防衛作戦が展開されようとしていた
それから数ヶ月後
レルスホッツ海岸要塞内
要塞内にはたくさんの海兵が迎撃準備を進めていた、鬼達も塹壕前で刀を手入れや重火器を点検していた
今回の戦闘から鬼達に重火器の支給が実行された、支給された重火器は大半が二人以上で運用している物を鬼は単独で運用している
使っている重火器はM2重機関銃、M134、AT4、バレットM82、ヴィッカース重機関銃、へカートⅡ、M2火炎放射器などを使っている
サブとして刀なども装備している
海兵1「海は平穏だな」
一人の海兵が覗き窓から海を見て呟いた、海は確かに穏やかだった、弱い波が砂浜を上陸し、カモメが鳴いていた
海兵2「逆に静かすぎる」
海兵3「ほんとに、嫌な予感がするぜ」
ウゥーウゥー
要塞内は警告音が鳴り響いた、この警告音にビックリした海兵達、海兵達はすぐさま配置に付いた
レルスホッツ海岸要塞総司令部
ここでは敵を発見するためのレーダーや友軍からの無線を随時情報入手していた、戦闘開始になったときはここで指揮をする、そのために第1混成鬼行軍団本部ここに移されていた
今まで平穏で海ばかり見ていたが、急にレーダー士が叫んだ
レーダー士「レーダーに反応あり、その数複数!」
この声に反応した、海兵が警報ボタンを押していた、要塞内は警告音が鳴り響いた
この警告音が鳴り響いてから一分後のことだった、要塞砲が鈍い音を出しながら動いた
グィングィン
要塞砲が海側にゆっくりと向いた、重機関銃のレバー引いて射撃準備した、VLSも準備した
軍団長「引き付けから攻撃するぞ」
軍団長は総司令部にいた全員に指令を出した
レーダーにはたくさんの影がドンドン近付いてくるのが分かった
レルスホッツ海岸要塞
海兵達が要塞内で連中を来るのを待ち構えていた、それは鬼達も同じだった、星熊勇義率いる鬼達も連中が来るのを海を睨み付けながら待っていた
すると、勇義が突然演説を始めたのだ、この行動にビックリした鬼達だったが勇義の演説を静かに聞いていた
勇義「我々はこの数ヶ月間かつて敵だった者達は今や戦友になっている、運命というのは分からないものだ、敵の敵は味方というのはどうやら本当だったらしい、そして、今我々は敵の上陸を阻もうと戦友達と今ここに立っている、さぁ、忌まわしき化け物共をぶちのめそうではないか!」
海兵と鬼達「おおおおおおおお!」
勇義の一言で士気が格段に上がったのを肌で感じるくらいだった
ペタッ
ペタッ
ペタッ
海から黒い影達が上陸してきたのだ、その後ろには巨大な蛸のようなものもいた、彼らはゆっくりと砂浜を渡ってきた
レルスホッツ海岸要塞総司令部
総司令部にいるものたちは金縛りに遭ったように動かなかった、そう、この瞬間を待っていたからと同時に動いて音を立てたら気付かれそうと思ったからだ
軍団長「まだだぞ!」
軍団長は無線で要塞全部に指示を出した、海兵と鬼達はそれに従い引き金を引かずに待機した
ペタッ
ペタッ
ペタッ
魚みたいな顔に鱗、青い肌を持つ二足歩行の生物が上陸してきた、それを見た海兵達は身の毛がよだっていた
軍団長「まだだぞ」
海兵達はドンドン近付いてくるおぞましい生物達に息呑んで攻撃命令を待っていた
軍団長「まだだ!」
塹壕と深きもの達との距離はドンドン近くなっていき、目と鼻の先になったときだった
軍団長「撃てっえええ!」
ババババババン
ダンダンダン
ダララララ
軍団長の命令した次の瞬間、要塞から複数の銃声が聞こえた、しかもその銃声は重なり合っておりより大きく銃声が聞こえた
深きもの達の体は穴あきチーズのように穴だらけなった、これは小口径銃だが、大口径になると体はバラバラになってしまった
ボンッボンッボンッ
ビヒュルルル
ボンボンボンボン
ドカーンドカーンドカーン
要塞の上や中にある要塞砲、仮設式の台に乗せられたVSL、要塞の後ろにある空き地に設置それた砲撃陣地からもまるでオーケストラのように撃ちまくった、その弾は全部砂浜に着弾して砂埃を上げた、VSLは海の中にいる敵を駆逐していった
砂浜にいる深きもの達はただでさえ銃撃でボロボロになっているところさらに砲撃でバラバラに吹き飛ばされてしまった
ブーーーン
すると飛行機の音が遠くから聞こえてきた、大型機が数十機以上で近付いてくるのを感じた
通信士「軍団長!味方爆撃隊が戦域に入ってきました」
爆撃隊は編隊を組みながら海を上を飛行した、下のハッチが開くと円柱状の魚雷に似たような形の物を落としていった
ヒュュュュュ
ジョポン
円柱状の物は水飛沫を上げながら、海の中に入っていった
ドカーンドカーンドカーン
どうやら、その円柱状の物が爆発したらしく何本もの水柱が上がった
レルスホッツ海岸要塞総司令部
この部屋に居る海兵達は世話しなく動いているが、少し笑顔になっていた、そう、全ての攻撃が効果的に聞いていたからだ
戦艦の艦砲射撃に近い要塞砲から射撃と榴弾砲陣地からの射撃で雨のように榴弾が降り注いできた
それに加えて爆撃隊による航空爆雷による空襲は加速的に敵の数を減ら下に違いないと見込んだ
軍団長「よし!射撃やめ!」
軍団長の命令で要塞内にいた海兵と鬼達は速やかに射撃をやめた、砂浜は土埃で見えなかった、当たりは強烈な死んだ魚の匂いが辺りに漂っていた
次回も戦闘回です