第50話 共闘5
今回は準備回に近い者です
勇義達が下水道の壁に空けられた穴を通っていると、そこには巨大な都市が広がっていた、印象は暗い感じだった、壁に穴が四角くくりぬかれビルのようになっていた
巨大な都市にはたくさんのホームレスがそこにはいた、人間以外の生物もそこには暮らしていた
人間以外の生物は主に人の形をした獣人や魔女、妖怪、魔物などがそこにはいた、そこで生活していたのだ、この薄暗い地下都市で
勇義「この地下都市を知っていて尚且つ我々に協力的な人物を探してくれ、そうだな、ヘリホム警察の地下都市に詳しい奴を当たれ」
海兵1「了解!」
勇義の命令を聞いた海兵は急いで外へと向かっていった、その間勇義達は空き家を探してそこに陣取っていた
後方にいた第2、3混成海兵大隊も別の空き家で陣取り、周囲を警戒していた
勇義「この街は沢山の種類があるが、バラバラで活気がないな」
鬼1「それもそうでしょう、ここはヘリホム人民共和国とその周辺の国にいる人間以外の知性のある生物達が生きていくためにここに暮らす、元々居たホームレス達と共に暮らす、そして、後からやってくるホームレスや社会不適合者、事情があって地上にいられない者などがこの地下で慎ましく暮らしている」
勇義「ここでは殺人や強盗が起きても誰も助けてくれないのであろう?」
鬼2「ああ、どうやら、ここの空間は警察は一切黙認しているらしい」
鬼3「誰も気にしない空間だから神話生物たちもここに住み着くんだな」
そうここは政府からも見放された地下都市である、水道や電気はどっかからか盗み出されたものである、ここに住む人間は前科持ちや差別されている人間、金のないもの、ホームレス、スパイ、犯罪者、犯罪組織の構成員、どこかの国の反乱軍、亡命者等々、挙げるときりが無いほど、ここには沢山の人が住んでいる
そのため警察はここを手出しはしない、そのかわり自国民にはこの地下都市には絶対に近づくなと念を押しているし、近付く者がいれば捕まえて罰金を取ったり留置場に入れたりする
地下都市の出入り口にはかならず武装した警察が交代で見張りをしているのだ、これも首都に麻薬や銃が広まらないようにするためである
しかし、麻薬や銃は警察も知らない別ルートで国内に出回っているのではないかと警察内部でも疑問に感じて、捜査をしている所である
無線「こちら、レイモンド、勇義大隊長、応答願います」
勇義「こちら、勇義、地下都市に詳しい人間を探し出したか?」
無線「ええ、ヘリホム警察の中でも地下都市に詳しい人間を発見しましたよ、今そこに連れて行きますね」
勇義「そうか、気を付けろよ」
無線「お心遣いありがとうございます、それではレイモンドアウト」
海兵や鬼達はこの無線から、後少しで移動するということが分かったので各々が、出発する準備を始めたのだった
勇義「こちら星熊勇義連隊長だ、各大隊長に告ぐ、後少し出発する、準備せよ」
全ての大隊に指令が無線によって行き届いたのを確認した
10分後
海兵や鬼達はの出発準備はほぼほぼ完了していた、後はレイモンドがヘリホム警察の地下都市を知っている関係者を連れてくるまで待機している
すると、1人の海兵が外を監視していると何か気付いたような反応をした
海兵2「大隊長!レイモンドが帰ってきました、ロングコートと中折れ帽を被った男と一緒です」
外を監視していた海兵の声が第1混成海兵大隊がいる空き家に響いた
海兵や鬼達は窓なら外を見た、そこには、勇義から命令を受けて地上へと向かって地下都市に詳しい人間を連れて来いと頼まれた海兵がいた、そして、彼に連れられような形になっている中折れ帽とロングコートの男がいた
コンコン
ドアをノックする音が響いた、勇義が扉の近くにいた鬼に向かって頷いた、鬼はそれを合図としてドアを開けたのだ
挨拶しながら入ってきたのはレイモンドだった、その後ろに中折れ帽のロングコートの男が会釈をしながら入ってきた
レイモンド「こちら、ヘリホム警察地下都市担当のラルマ・エルドス警部です」
エルドス警部は被っていた中折れ帽を取って、胸の所まで持っていった
エルドス警部「どうも、先ほど紹介に与りましたラルマ・エルドスです、ヘリホム警察の地下都市課を担当しています、よろしくお願いします」
周りにいた海兵や鬼達は頼もしそうな目線でエルドス警部を見ていた
レイモンドは仲間に連れられて銃や弾薬、アーマーなどの装備一式を装着しはじめて出発に向けての準備を整えつつあった
勇義「エルドス警部、私は星熊勇義だ、この大隊の大隊長にしてこの連隊の連隊長を勤めている、今日はこの地下都市をぜひ案内してほしい、よろしく頼む」
エルドス警部「はい、星熊さん、私も全身全霊でこの地下都市を案内させていただきます」
両者は固く握手を交わした、彼らはこの時から一時的では全力の信頼を交わしたのだった
ヘリホム人民共和国首都サルホムの地下都市のある路地
複数の人影があったがその内の数人はデカくて毛むくじゃらだった、その正体は容易に獣人族であることが分かる
彼らは神妙な面持ちで会話をしていた、それもまるで人に聞かれたくないように辺りを見回し、さらに、声を小さくして話していた
人間1「そういえば、植民地海兵隊がここに来ているらしい」
狼「マジかよ、鬼との戦争が終わったかと思うと次は俺達か?冗談じゃないぜ」
犬「落ち着け、多分連中は死体泥棒共を捕まえに来たのだろう」
人間2「残念ながら連中は死体だけじゃあないぞ、生きてる奴まで誘拐するらしいぞ」
?「お前らそろそろ行くぞ」
皮のジャケットを来た男が急に出てきて路地で話していた集団に話し掛けてきた
犬「どこに行くんすか?」
男「植民地海兵隊が居るところだ」
次回は探検回です