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ダークイリュージョンー最期の宴ー  作者: 彼方
第一章 第一部 東大陸編 
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プロローグ

いつまで続けるのだろうか?この怠惰な日常を。


少年は思う。


自分には力がある。このぬるま湯につかりきった日々を破壊し、黒く染めてやるだけの力を持っている。


ならば何故それを行使しないのか?


生物的欲求に従い、破壊と殺戮のかぎりを尽くせばいいではないか。


それが本来の自分にふさわしい。

……見栄をはるのはよそう。


正確には「持っていた」が正しい。


今の自分には、かつての力はないのだ。


きっと、普通の十六歳男子となんら変わりないと思う。

……言い訳をしよう。


だから自分は、平穏な日々に身をおいている。


破壊者である自分が、平和を満喫できるわけがない。


そんなことはわかっている。


なのに、繰りかえす。昨日と変わらない平穏を今日も望む。


明日も続けばいいのに、なんて考えてしまう。


自分は変わったのだろうか?だとしたら彼のせいにちがいない。


……だが、もう何度目かもわからないこの葛藤は、もう終わる。


破壊者としての本能が察知している。


平穏は終わる。自分の意思に関わらず、幕を閉じる。


新たな幕開けは、きっと本来の自分にふさわしい舞台だ。


そのとき自分は、どうするべきなのだろうか?


自分を堕落させた彼を――どうすればいいのだろうか?


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