A boy transfer to school of mafic. 2
眠る変態を担架ではこぶ先生たち、それを見届けてから。
「じゃあ、僕もう帰りますね」
「そうね、こんな変態が出るんだから気をつけて……って、ちょっと待った」
踵を返し、もうあと数歩で離脱するというところで声をかけられる。
「何でしょうか?」
さも何のことだかさっぱりわからないといった風にばれるように見せかけて返す。
ここで演技が上手すぎるとあまりほかの言動も信用されなくなるからそれはまずい。
「そもそも呼び出した用件を伝えるのを忘れるところだった」
そう満面の笑みで答える幼女様。
一対何をたくらんでいやがるのか……。
「二つあって、君にとって悪い話と、伝言。どっちを先に聞きたい?」
「伝言から」
即答である。悪い話は聞きたくないのだから仕方ない。
「えっと、雫さんからの伝言です『夏休みには一度帰ってくること』とのことでした」
雫からすでにメールでこのことは言われていたし、もともと帰るつもりだった。
「それに伴った書類等はすでに書かれているので気にしなくてもいいですよ」
「あ、それはありがとうございます」
夏休みなどで外に出るとき、いろいろ書類を書かなくてはならないのだが済んでいるのなら楽ができる。
「じゃあ、次のほうね」
「あ、急用思い出したので失礼します」
そういうと踵を返し、脱兎のごとく走り出したが運が悪かった。
―――開かれる扉、うち開きであるそれは慎吾に迫り……。
「大丈夫ですか!?」
今まさに入ろうとしていた女性、幼女様を見ていたせいで少しでも女性を感じさせる人に合うと、『ああ、これが女の人だよな』という感想を抱いてしまう。
「―――だいじょうぶです」
―――やばい、涙が出てきた。
慎吾に扉をぶつけた女性は仰向けに倒れている慎吾に近づこうとしている。
「ちょっと待った。それ以上こっちにこないでくれ!
―――いや、少し後ろに下がってくれ」
「?」
唐突だが、この学園の制服はブレザーである。
故に、女子生徒は当然ながらスカートをはく。
それが倒れている人の近くに歩いてきたら中が見えるのは当然である。
しかも、近づいたときに一瞬純白の布が見えたのは非常にまずい。
「恵美、パンツ」
見るに見かねてか、幼女様が恵美といわれている少女に一言声をかけると。
「きゃ!
―――見ましたか?」
スカートのすそを押さえてこちらを見て言うが、過去は変わらない。
「悪い」
ただ一言いって起き上がる。
「ま、まあ不可抗力ですし、ここで仰向けになって倒れているのも私のせいですから……いいですよ」
そういいつつ、顔をそらし続ける。
まあ、仕方ないだろう。事故とはいえ、初対面の男にパンツを見られたのだから。
「じゃあ刈谷、用件だけど……。
―――ちょうど恵美も来たし、全部言っちゃうか。
えっと、この学園で一番重んじられるものが何か分かる?」
慎吾のほうを向いて聞いてくる幼女様。さっきの事故がある故に逃げるわけには行かない。
「血筋と能力ってところですか?」
喧嘩を売ってきたやつらの口上から判断してみるとそれが思いつく。
「うん、あってる。
でも、そこまで大きな力があるのは百家と御三家と巫家と皇家ぐらいだけだからそれ以外だと単純に戦闘能力の高い千士になってくるんだよね。
で、今日出てきた変態はこの学園にいる七人の百家の一人なんだけど、はっきり言って雑魚よ、雑魚」
―――かわいそうに。いくら変態でもここまではっきりと雑魚扱いは少し同情してしまう。
「? ならなんで生徒会に入ってるんですか? 荒事が多いから力がないとは入れないって聞きましたが」
その問いに忌々しげに答える幼女。
「いくらあいつが変態で雑魚でも、家の力があるからね。入れないわけにはいかないの」
とてもいやだったようだ。
「話がそれたね。まあ、要しちゃうと家の名前だけで偉そうにしているやつを懲らしめたいから適当に挑発しておいてくれってこと。なんだったら適当にしめてもいいからさ」
「つまり、堂々と止めれないから囮になってくれと」
家の力で堂々ととめることはできないし、そういうのは現行犯で捕まえられない。
現行犯でないから家の力を恐れた被害者から告発されることもなく、結局なかったことになるかららしい。
それを“藤林家”という後ろ盾を持った権力のない慎吾を使って適当にやっちゃおうということだ。
「一を聞いて十を知るという慣用句があるけど、君の場合は同じ十を知るでも、一を聞いて七ぐらいを知るってところかな?」
「残りの三はどこ行った?」
と、当然の疑問を口にすると。
「すでに知ってそう」
しかし、あながち間違ってはいない。
慎吾はあれだけのことをやっておいていまさら呼び出される用件はこれぐらいだろうと思っていた。
なぜなら、かなり多くの校則違反をやっておいて怒られはしても反省文やら罰則はまだもらっていないからだ。
つまり、何者かが慎吾をかばっている。という結論にたどり着くのはおかしくないだろう。
「で、なぜそこの……「恵美」そうそう、恵美って言うやつがいるとちょうどいいんだ?」
少しいやな視線を受けつつ聞くと。
「対価ももらわずに仕事はいやでしょ。だから恵美にあなたの魔術のコーチをしてもらいます」
思わず恵美のほうを見ると微笑んでいる。
様子から察するにこいつはもともと知っていたようだ。
「ありがたいが、挑発と魔術の訓練を併用なんて結構難しいぞ」
「大丈夫、とりあえずは二人っきりで魔術の訓練してればいいから」
「?」
なぜそうしていればいいのかがわからない。
この作戦について考えるに、僕が強くなくても問題ない。
それなのに訓練を優先させる理由がわからない。これは対価だから先にやる必要性はほぼゼロだというのに。
「あれ? うれしがると思ったら思い切り考え始めた。 何でだろう? 恵美ちゃん」
「たぶん、先に訓練する意味がわからないんじゃ……」
そういって小声で『私も分からなかったし……』と続ける。
「おーい。刈谷くーん。聞いてますかー?」
「あ、と、すまない。まったく聞いてない」
思考の海から引きあがってきた慎吾はやはり意味がわからないらしく。
「なあ、別に僕に被害はないからいいが、対価を先に渡したら逃げるかもしれないぞ。僕が」
はあ、と幼女は一つため息をついてから。
「あのね。見たら分かると思うけど、恵美は美人でしょ。だから君みたいなやつが一緒にいたら妬まれるわけ。しかも恵美はフルネームだと中森恵美よ。この意味分かる?」
中森、そう聞いてようやく理解した。
恵美はすらっと背が高く、さらに出るところは出ているというスタイルのよさだ。それだけでなく良家の子女なら家の都合もあって偉そうにしているやつがその相手を妬まない理由はないといっても過言ではあるまい。
「なるほどね。外見と血筋がしっかりしているから、掃除したい相手が食いつく相手だってことか。しかもそこにどこの馬の骨とも分からないやつがくっついたら、そりゃあ妬むな」
そう一人納得する。
すると、横で恵美が顔を赤くしてつぶやく。
「―――そんな、私なんて……」
無論その場では無視された。
「てめえと恵美様では釣り合わねぇんだよ!」
振るわれる剣をかわし、すれ違いざまに足を払い、宙に浮く相手に拳を落とす。
「っは!」
「ぐふっ!」
拳は鳩尾に突き刺さり、そのまま相手は受身も取れないまま地面に叩きつけられる。
「だいぶ上手くなりましたね」
「毎日毎日実戦形式で半強制的にやらされてきたからな。これで上手くならなかったら本当に才能がないんだろう」
倒れている男子生徒を道の端によけて保健室に連絡を入れる。
「それでもたった一週間で体術は形になってますから。才能ありますよ」
それに対し、慎吾の説明は簡単なものだった。
「剣術っていう下地があったし、いい見本や練習相手があったからな」
それらがあれば、起源の知識と“目”のおかげで完全に相手の動きをまねることができる自信がある。
「それにしても驚きです。
体術はさておき、魔術は一目見るだけで使えるようになるなんて……。
―――配分はかなり難しい魔術もあったんですが、少し落ち込みます」
実際、慎吾に見ただけでまねできない魔術はほとんどない。
できない理由は、一つだけでそれは“単に魔力が足りない”以外にないからだ。
「悔やむべくは魔力の少なさですね。しかし、雫さんもなんで教えてくれなかったんでしょう?」
雫に、慎吾は身体強化と剣術しか教えてもらっていない。ほかにもいくつか魔術は教えてもらえたが、それらは全て必須といわれるような簡単なものばかりであった。
―――雫は気付いていたのだ。刈谷慎吾という男に多くの魔術を会得させるとこの世界の魔術基盤が根本から崩れ去ると……。
「では、また明日、刈谷さん」
「ありがとうございました」
そう会話を済ませ、忍び寄る殺気を背に、寮の自室へと戻る。
「おい、止まれ貴様」
口調、魔力、気配からターゲットだと判断できる。
「何でしょうか?」
あくまでも口調は丁寧に、丁寧というのは意外と敵対心をあおる。
「金輪際、恵美に近づくな。分かったな」
「はい。
―――ですが、あちらから近づいてきた場合はどうすればいいのでしょうか?」
疑問としてはもっともだと思うものだが、肯定の後、否定のような発言もまた、敵対心をあおる。
「ありえん。貴様など恵美からしたら道端のごみくずのようなもの。貴様から声をかけない限り、そのようなことはありえない」
「そうでしょうか? こちらから恵美さんに声をかけたことはほとんどないのですが……最初にあったときもあちらから声をかけていただけましたし」
嘘はついていない。
最初に会ったとき、恵美が最初に『大丈夫ですか!?』と声をかけている。故に嘘はついていない。
「とにかく。貴様は恵美に近づくな。恵美は俺のものだ」
さすがの慎吾もあきれた。
まさかの俺のもの発言である。しかし、慎吾が突っ込むのは微妙なところであった。
「恵美さんは人なので“俺のもの”という発言は変ではないですか?
それに、恵美さんにも自由意志はありますよ。婚約しているならともかく、そういったこともないのに“俺のもの”という発言は理解できません。
いったいどういう理由で“俺のもの”なのか説明していただけると幸いです。それを聞いて、恵美さんに確認を取ってから判断しますので」
七割本心、二割遊び、一割仕事で発言すると、案の定、顔を真っ赤にして怒っている。
分かりやすくてありがたい。
「貴様はどうやらひどい目にあいたいらしいな……」
放たれる殺気は出会ったときの比ではない。思わず半歩下がってしまったが、それと同時に錬金術で剣を作り出せるぐらいには成長していた。
本当なら刀を作りたいところだが、錬金では鋳造のもの程度までしか強度が出せないのであきらめ、ショートソードを二本作り出す。
それを見て相手は笑う。当たり前だ。素人が剣を持ち、さらに二刀だ。笑うのが普通だろう。
「――――――――」
しかし、慎吾の構えに隙は無い。正確には隙があることで隙をなくしている。
「燃え尽きろ!
―――フレイムハリケーン―――」
炎の竜巻が慎吾に迫る。
―――だが、甘い。
「―――ウォータウォール―――」
水の壁が慎吾の目前に作り出され、炎を消す。
だが、炎を消しても竜巻は収まらない。
「ここだ!」
だが、炎がなくなればある程度近づける。それができれば魔術の核にたどり着くことは可能である。
「――――な」
竜巻は霧散し、剣を振り切った姿の慎吾がいる。
現象名は術式破壊と呼ばれるものだ。
ありとあらゆる身体から離れて発動する魔術であれば、それには核といわれる魔術の本体がある。
それは魔力でしか干渉できないが、そこを魔力で干渉すれば魔術を破壊できる。
慎吾の“目”から見ると、そこに魔力が集中し、中心に術式が描かれる。
現象自体は有名だし、実際に魔具などではそれを利用した仕掛けも存在する。だが、それが一般的に使われない理由はその核はあまりにも小さく、狙い打つなんて難しすぎるし、核自体にも強度があるので簡単に破壊できるものではないからだ。
机上の空論や、伝承などで剣で核を破壊することは考えられてきた。
確かに、魔力をまとった剣で核を攻撃すればよっぽど強い魔術でもない限り簡単に破壊できるだろう。
核は魔力という点において強い防御能力を持っているも、物理的なダメージに耐性がないのだから。しかし、物理的には本来干渉できないというジレンマもあり、そうそう破壊できるものではないのである。そんな賭けをするぐらいなら同じだけの魔力をぶつけて相殺したほうが早い。
「術式破壊なんてもの使えるのか……いや、偶然だ。サイクロン系統の魔術の核はその中心に位置する。中心を攻撃すれば確かにあたる可能性がないわけではない……!」
必死に自分に言い聞かせる男。しかし、慎吾にとって術式破壊は使うなといわれているものではない。最悪一度ぐらい使っても“偶然”の一言で片付けられるからだ。
故に、『あまり使うな』としか言われていない。使うなといわれているのは術式変更と分解だ。
変更とは、術式を書き換えるというもの。例えば、ファイアボールを撃たれたとき、それをエイド(初級回復魔術)に書き換えると回復できる。
しかし、これはちょっとというか大きな問題があり、使われている魔力と同じ魔力量で発動するものでないと暴発してしまうという点である。基本的には回復魔術に書き換えるが、できない場合は圧倒的な大魔術に書き換えることで不発に終わらせることもできる。
分解は術式を消すこと。単純に術式だけを消すので魔力はこちらに向かってくるが、何の術式も与えていない魔力は自然の中にすぐ溶け込んでしまうため問題ない。
「君のような幸運の持ち主に、我が至宝の魔術を見せてあげよう。
―――我がために咆えろ、我が身は汝らの主なり。焔のもと、火たちよ業火となりて、彼の罪人の罪を焼き尽くす断罪の焔となれ―――!!」
ここで“目”を使い、術式を看破する。
―――熱の上昇、複数体への干渉、燃料は魔力、他人の魔力まで燃やす、始めは波となって、何かにぶつかったときそこからいくつもの魔術にバラける、さらにそれぞれが術式を持つ。
正体の看破は容易ではない。集中力を使うし、何よりそこまでの情報を一瞬のうちに脳に処理させるのだ。すさまじい頭痛が慎吾を襲う。
「―――――っく」
ガンガンと響く頭痛を我慢して、敵を観察する。
男は高笑いしつつ、両手を広げて魔力を集める。
術式が完成するまで…あとコンマ三秒。術式完成前の敵撃破に使用する時間…二秒。
術式破壊…不可。中心はあの男になる。
「―――炎武五ノ型 炎心―――」
術式が完成する。
―――時間が停止する。思考の海の時間は加速し、外の世界を置き去りにする。
―――炎の波を防いでもそこからはじける炎を防げなければ死。かすっただけで致命傷になりかねない。波は球状に広がるため、上空に逃げても直撃は必須。
―――対抗魔術の使用は必須。ただし、他人の魔力すら燃料とするこの魔術に対抗するためにはより強い術式強度が必要。
―――結果を設定。この魔術を利用し、同じ属性の魔術を持ってこの魔術を相殺する。
―――仮定を計算。自身を守ることが条件のため、壁は自身の周り一メートルに広げる。
―――術式を逆算。必要要素を術式に与え、自身の保護のための術式を内側に広げる。
―――できた術式を持って、結果を予想。保護術式が防御術式に近すぎるため、防御術式をさらに外側に一メートルほど遠ざける。
―――結果の予想。自身の無事が予想される六十九パターンのうち六十九。ただし、六十八パターンにおいて周囲に尋常でない被害が出ることが判明。対抗魔術の変更を推奨。
―――第二案を提出。敵の炎の波を覆い先の防御術式を敷くことを推奨。
―――内側の敵の死の可能性はほぼ確実。炎の波の内側にさらに防御術式と保護術式を展開。
―――周囲の被害、術者の被害、敵術者の被害確率五パーセント以下。よって本術式を採用。
―――必要魔力の抽出。現在残存魔力の六十パーセント。
―――術式展開。発動までコンマ〇三秒。
「―――――っ!!!」
慎吾はここまでの思考と術式の展開を一瞬のうちに終え、それまで酷使した脳の代償として激しい頭痛を受ける。
思わず方膝を突いてしまったが、これぐらいならば痛みを我慢できる。額に手を当ててみると熱を持っている。
意識もだいぶ薄れ、根性だけで意識をつないでいた。
「――――な、んだと」
秘伝の魔術を無力化され、さらにそこから出る自身への被害まで止められたのだ。しかし、その身にあるのは守られたことに対する感謝はなく、秘伝を防がれた憤慨だけがあった。
「―――貴様、何者だ! どこの家のものだ!! このような屈辱……俺が許すと思ったか!!!」
しかし、そういって慎吾を見たその男はそれ以上何もいえなかった。
「――――――」
“目”が開かれ、両手の剣は構えられている。
表情はなく、しかし、その瞳には強い意志の力が宿る。
―――何より、その身からは何も感じられなかった。
すっと上げられた剣を注視すれば、恐ろしいまでに魔力が集められている。
「――――――」
慎吾が剣を振り下ろそうとしたとき、男はどうしようもない恐怖に打ちのめされた。
振り下ろされたとき、発動したのは錬金術。ウェポンワークスという汎用魔術。
だが、その作られた剣は、尋常でない数だった。
「―――舞え、剣たちよ―――」
まさしく号令のように、それが唱えられて瞬間。その場にあった全ての剣がその場で舞い始めた。
―――術式外の魔術。これを人は固有魔法という。
舞う剣たちは男に迫り、浅くない傷をつけていく。
―――術式外であるため、“目”をもってしても看破できず、防御方法は純粋に起こされた魔術を相殺するしかない。
―――刈谷…否、刈野家の本来の魔術特性を考えれば、この固有魔法は何の疑問も持たない。だが、慎吾の特性は知識、故にこの固有魔法はあまりにもおかしい。
「―――終演―――」
男が倒れたとき、そうつぶやいて剣たちは再び眠る。夜にしか動けないおもちゃたちのように。
「何、これ?」
その感想は当然である。固有魔法は使い手が少ない。
まさか魔術も満足に使えなかった人が固有魔法を使えると思わないのは当然である。
「あ、幼女様。ちょっともう限界なので寝ます。さようなら」
そういって慎吾はその場から立ち去る。
その場に残された幼女様は頭を抱える。まさか、ここまでのものとは思ってもいなかった。
―――そして気付いた。あたりに散らばる剣と倒れ伏す重症の男の処理のことを……。
「あいつ……!」
しかし、怒りをぶつけるその存在はすでに寮で眠っているのだ。これをそのままにすることもできず、仕方ないので男に治癒術をかけ、剣を適当に集めて砕き、元の土塊に変え、男を懲罰部屋に放り込んでみたら朝日が昇っていた。
―――久しぶりに人に対して殺意が沸いた。