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プロローグ(1)
小説って難しいですね。厳しい。適当に流し読みしてください。
ふいに目が覚めた。少し肌寒く感じて、俺は乱れた毛布で身体をくるんだ。するとすぐに睡魔が訪れ、夢に落ちた。
◆
──着信だ。毛布から手だけを飛び出し、手当たり次第に携帯を探す。コールが二回程度なったあたりで携帯に手が当たった。毛布の中に引き込み、感覚だけで慣れ親しんだそれを操作して電話にでた。
「……はい。なんすか……」
寝起きだと思われる低い声で俺は言う。
「もうちょっとで十二時です。早く起きてください」
若い女の子の声だ。声質は可愛らしく、申し訳ないけど寝起きにはちょっと興奮します。
「りょうかいです……」
俺がそう答えるとすぐに電話は切られ、素っ気なさに少し涙ぐみ、頭の上に置いてあったギアをかぶって、そのままの体勢でログインをした。