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ヴァーミンズ・クロニクル  作者: 蠱毒成長中
シーズン2-ラビーレマ編-
29/450

第二十九話 私立校列王記-Aberration In The School-




ツジラジ、放送開始!

―前々回より・午前10時程―


『せェーのッッ―』


『『ツジラジっ!』』

 繁と香織の無駄に元気な声が、六大陸の主要な国家全域に流れ込む。


 それと同時に、第一回とは違った音楽が流れ出す。


―錆色の空 苦境に悶え

―やがて人は 欲に目覚め

―私利私欲 夢 快楽の為

―満足だけ目指し 動き出す


『はい、そんなこんなで始まってしまいましたツジラジ第二回っ!相変わらずの電波ジャックですが張り切っていきましょう。司会の青色薬剤師です』

『予想外のお便りの数に圧倒されつつピザトースト片手に徹夜で作業してたら口内炎になりました。司会のツジラ・バグテイルです。ん……で、この番組の概要は……もう説明しなくても良いか。企画が生中継になったくらいだし』

『いや説明しようよ。パーソナリティだよ?』

『つうかそもそもこの番組、明確な概要なんてモンがそもそも無ぇじゃん』

『それはそうだけど……』

その後、暫くフリートークが続く。

『さて、フリートークも程々に続いて番組に届いたお便りの方、紹介していきたいと思います!』

『はい、どんどん参りましょう』

『では先ず最初に、ラビーレマにお住まいのラジオネーム・兎田ピョンさん。11歳の方から』

『11歳?若いねぇ!』

『広い年齢層に受け入れられる番組という事だろうよ。さて、「ツジラさん、青色薬剤師さん初めまして。」』

『『はい、初めまして』』

『「先日献立表に『発作』と書いてあったので一体何事かと思っていたら、ヤムタ産の果物・ハッサクでした。こういう場合、どう突っ込めば良いでしょうか?」という事なんですが』

『それはアレだね。あの人だよホラ、声優の近野香奈恵さん。あの人ラジオ番組で「猛る者」と書いて「モサ」って読むのを「モウジャ」って読んだりするような、アレに近いよね』

『何か近しいものを感じるな。と言う訳で兎田ピョンさん、そういった場合には無理に突っ込まず、運命に身を任せると良いと思います。さてさて、続いてのお便り』


 番組はスラスラと進行していき、五通の頼りを詠み上げた所で、遂に企画のコーナーに入る。


『ハイ!そういう訳で御座いまして。お便り紹介も程々に、遅ればせながら本日のゲストの方ご紹介して行きましょう!』

『第一回に続き、この方が来て下さいました!元医学博士のニコラ・フォックスさんです!』

『はいどうも皆さん今日は。ぶっちゃけ無職のニコラ・フォックスです』

『いやぁ、よく来てくれたなニコラよ』

『いやいや、呼んでくれて有り難うと言わせてよ。あと折角呼んでくれたのに遅れてご免』

『気にしないで。そりゃ昨日あんなに遅くまで騒いだんだもん。遅れたって仕方ないよ』


 その後ツジラは、昨日青色薬剤師とニコラの三人で集まり宴会を開いた事を明かした。無論これは捏造であり、繁自身の無意味な遊び心によるものであった。


『さて、メンバーも揃った所で今回のメイン企画行ってみましょう。青色、今回の収録場所を説明してくれるか?』

『はいは~い。今回の収録場所は、ラビーレマ首都圏東部にある、とある私立高等学校です。今回私達は、ラジオネーム「生まれたての」さんからのお便り「校内に潜む謎の殺人犯を捕まえて欲しい」との依頼を受けました』

『被害者は主に生徒の皆さんで、総じて全裸に剥かれ干涸らびていたとの事。この事から番組では犯人を霊長種・神性種以外として推定。対応する作戦の立案に努めました』

『無論、ゲストのニコラさん込みで』

『そして私達三人が考えた企画タイトルはーッ!』


『『『「ラビーレマ死闘編~学校でラジオ番組と殺人鬼が死闘過ぎる~」ッ!』』』


 そのタイトルと共に動き始めた三人。そしてそれと時を同じくして、学校に身を潜めていた三人も動き出す。

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