第二百四十七話 これはリューラ回ですか?R.はい、色々閲覧注意です:後編
ぶっちゃけ後半は読み飛ばしてもいいかもしれない。
―前回より・通路―
「成る程。つまりお二人がそこにのびている小娘を一刀両断しようとした所、私が図らずも乱入し潰してしまったというわけですか。それはそれは申し訳御座いませんでした」
「いいって事よ。元々ぶちのめして気絶さす予定だったのを、妥協して殺すかって所でお前が気絶させてくれたんだからな」
「で、そっちは何があったんだよ?確か生一やら風戸なんかと突撃した筈だが……」
「はい。適当に飛姫種二匹を締め上げて彼女らと別れ単独で動いていたのですが、そこで"官邸特選隊"なる集団の一員だと名乗る小女に遭遇しまして」
「おっ、それなら私らと同じようなもんだな。そこでノビてるガキも官邸特選隊って名乗ってやがった」
「しっかし床を二階分ほども突き破るたぁ派手にやったもんよな。お前さんの怪力がありゃ、その程度のチビ如き二、三十発ぶん殴りや余裕かと思うが」
「そうだよな。その刀―確か『再起の産廃刀』とかいったか、それの能力もありゃ時速100kmで直進する大型バスだろうが正面から返り討ちにできるってのに、何故そこまで手こずった?」
「それがですね……まぁ、口頭で話すより先に此方を見て頂いた方が早いでしょう」
そう言って璃桜は小ぶりな死体の顎か喉仏の辺りへ指を差し込み、顔面を覆う皮膚を器用にゆっくりと剥ぎ取っていく。しかし不思議な事に、死体からは一滴の血も流れない。それどころかそもそも、この死体からは血の臭いさえまるでしないのである。
そして皮膚が顔面から剥がれきった時、二人はその"中身"に大変驚かされることとなる。
「……!!――おいおい、こいつぁ……」
「そういう"カラクリ"か……どうりで貧相な癖に頑丈な訳だぜ……」
剥がされた皮膚の下にあったのは、様々なパーツを組み合わせて精巧に形作られた機械の顔面であった。
「そう、此奴めの正体は真宝政府の保有する人工知能搭載のヒト型ロボット……このような姿ならば、俗にアンドロイドとでも言うのでしょうか」
「いや、こいつぁガイノイドだな。アンドロイドってなぁ男型の名前だ。こっちは女型だからガイノイド。あんま知られてねぇけどな……それで?幾らガイノイドがヒトより頑丈だろうが、それがお前を苦戦さす理由にはなんねぇよな?」
「はい。私もこれが有機生命体でないと聞いた時は驚きこそしましたが、叩き潰せばいいと思っていたのです。しかし、予想は外れた。詳しくはわかりませんが、これの内部には多少の傷ならば一瞬で修復するような仕掛けがあったのえす。ともすれば私が幾らこれを潰そうとしても、此方が疲れるばかりとなる。今回はどうにかその仕掛けの根源を叩き弱らせた所に追い撃ちをかけて機能を停止させましたが……」
「あんだけ喰らって最後の最後でここまで修復に持ってったってか……どんだけだよ」
「つーかそうなると機能停止も実質不確定なんじゃねぇか?」
「一応、額にあるこの電球から光が消えたので止まったのではとは思います。元は緑色に光っていましたから」
「こいつぁ電球じゃなくて発光ダイオードだがな。兎も角いつ動き出したっておかしかねぇ、適当にバラしてゴミ箱にでも捨てとくのが得策だろうよ」
「そうですね。ではそうしておくこととします。それでは」
かくして璃桜は機能を停止したガイノイドを抱えてその場を去っていった。
「さて、璃桜も行っちまったようだしそろそろコイツを処分すっか」
「そうだな。取り敢えず普通に殺すんじゃつまんねーし、ここは派手に……っと」
そう言ってリューラは懐から携帯電話を取り出し、何処かへ連絡を入れ始める。
「もしもし。おぅ先生、私だ。オゥ、久し振り。いやな、前に言ってたブツを譲って欲しいんだが。そう、それだ。うん、アレをな。うん、超速達で頼むわ。うん、ぉん、オゥ、次暇だったらそっち行くからよ。んじゃ、またな」
「どこに連絡してたんだ?」
「自営業の薬屋だよ。ふとした偶然で知り合ったんだが、中々面白い奴でな。取り扱ってるブツも普通の店じゃ手に入らねーようなもんが揃い踏みだ」
「つまりそこに薬の配達を頼んだってわけか―――ってお前、言ってること無茶苦茶だが正気か?配達ってのは普通ピザだろうがそんな直ぐに来るもんじゃねぇしひだいr、第一こんな場所に―――!?」
届くわきゃねえだろ バシロが言い切るより前に、茶色い六面体型の何かが天井を勢い良く突き破り落ちてきた。
「なッ、なんだぁ!?」
「おー、相変わらず早ぇな」
「一体何がどうなってんだ……」
「電話やらパソコンやらの電波なんぞを辿ってスピーディな配達ができるらしい。兎も角こいつでこのクズを処理するとしようぜ。バシロ、こいつの手足を壁に固定しろ。腕は水平、脚は内角60度だ」
「了解」
「おい、起きろクズ」
拘束した輿石を叩き起こしたリューラは、すぐさま小さな注射器に入った液体を彼女の首筋に注射した。
(警告:ここから先のシーンはこれまでにないほど過激で人を選ぶ表現を含む為、拝読の際は十分注意されたし。また、読者に配慮してなるべく過激な描写を控えたいとも思う為、敢えて地の文を極力廃した形でお送りする。但しそれでも人を選ぶシーンではあるため、ここから先の閲覧は全て読者諸君それぞれの自己責任でお願いしたい。一応パソコンで閲覧している読者に限り、ウインドウの高さを極力低くした状態で下記の"=====境目====="をページの中央に持ってきてCtrlキー+Fキーからのページ内検索で(KOKOMADE)と入力し検索を続行することでそのシーンを回避できるようにはしておくので、心臓の弱い方などはこのコマンドでの回避を推奨する。ガラケーの読者は数字キーを連打してこのシーンの回避を目指すべし。スマートフォンの読者は知らん。尚この警告を無視してここから先のシーンを読んだ何れかの読者がどんな被害を被ったとしても、作者は一切責任を負わないと宣言する。また、詳細が気になる方はメッセでご一報頂ければ解説くらいはしようかとも思う)
=====境目=====
「っっ!?こ、ここは一体……私は何を……」
「よく眠れたか、クソビッチ」
「ッ、誰が痴女よ!っていうかこの拘束は何!?早く放しなさいよ!私の教育はまだ終わってないのよ!」
「いーや、お前の教育は終わったね。まぁ元より始まってすらねぇが……こっからは、私らのタァンだ」
「俺らのターン、ドロー!スタートフェイズ、てめぇのターンのフィニッシュフェイズに発動しといたインスタントスペル《超越する男性ホルモン》の効果発動ッ!」
「はぁ!?フェイズ?ドロー?あんた等何言って――「相手プレイヤーの肉体は男性ホルモンに侵され、女っぽさが消え失せる!」――いや、話をって、え!?な、何が、はっ、嘘?」
「嘘なものかよ。ほれ、鏡見ろィ」
「な、は、ヒ、ヒゲぇぇぇぇぇぇ!?」
「髭だけじゃねーぜ。肉も骨も何もかも、てめーの肉体は今や完全に男のそれだ。そう、何もかもな……」
「何も、かも……ま、まさかッ!」
「そう、何もかもだッ!つまりお前の下半身は今やお前が死ぬほど忌み嫌っていた男性器―の、ようなもんが生えてるって事になる」
「"の、ようなもん"だ。"そのもの"じゃあねぇんだぜ。そもそもてめーは雌雄の性器をまるで別物のように言ってたが、発生学的に見りゃあその成り立ちはほぼ同一と言える。長話は省略するがな」
「それでてめーの性器だが、ひとまず卵巣を下げて薄皮一枚で隔てた状態で体外に露出させたッ!そしてクリ○○スを軽く10cmほど延長させ海綿体も寄せて盛った!」
「そ……そんな……」
「それでまぁ、アレだ。お前に教えてやるよ、ガチな金的の痛みって奴を……」
「……金的の痛みを教える……はッ、やってみなさいな。金的なんて生理痛に比べれば屁でもない、笑って済ませられる程度の―「そうかァ、よッ」―っォ゛、はッ……ァ゛……な゛に゛、こ゛れ゛……」
「ん……ンんン?どうしたぁ?えれェ苦しみようだが大丈夫か?」
「ハハハ、聞くまでもあるめぇ。屁でもねーっつんだから、お前に握られたぐれーでヘバるわきゃねーって、なぁ?」
「そうだな。まぁ何時までも握ったままってのもアレだし、離して確認取ってみっか。どうだよ、痛みは?」
「っはぅ……っ……な、なんとも無いわッ!予想通りね!いや寧ろ予想よりか―「よし解った」―ルがぐぅぅぅっ!」
「……予想通りってんで、軽く平手打ちしてみた。まぁスカートめくりの要領だわな……大丈夫、だろ?」
「っっ、っっっぅ゛っ、語るに……及ばずよッ!この程度で苦しむとか男なんてやっ―「ちぇをぃあー」―ぱぎゃへぉっ!?……っぇ゛ぅ゛……」
「どうだよ、おい。今度のはそこそこ強めの蹴りだぞ」
「……っ、ぅ……ぁ……や、やめ……やめて……」
「あ?」
「やめて……お願い……」
「何?聞き取り辛ぇが、まさか"やめて"と言ったか?」
「"やめて"だぁ?おいおい、話が違うじゃねーか。金的なら例外なくギャグ化するんじゃねーのかよ?」
「男より優れた女にゃ二言はねーよな?ましてこの期に及んで前言撤回などと言い出そう筈もねーよ―なッ!?」
「ゥえぼグるあガッ!―ごめ、ごめなひゃいッ、も、もう許しべぐぅっ!」
「悪ィ、脚が勝手に動いて聞き取れなかった……が、"許して"と来たからには"くれなくても結構です。好きにして下さい"って続くんだろうなぁ」
「いや、ちがふぶぇっ!ゆるしてくだぶふぃっ!もうゆるしてくぶほぅっ!」
「かーんしゃしろよォ、クソ女ぁ。私が"そこ"を責めんのは恐らくこれが最初で最後、し~~~っかり喰らっとけィ!」
(KOKOMADE)
「さて……反応が消えたしこんなもんでいいだろ」
「だが完全に死にきっちゃあいねーようだぜ」
「そうか。なら適当に手足切り落としてその辺のゴミ箱にでも捨てとこうや。完全に死んで腐り始めた辺りでどっかの三下が見付けてトラウマんでもなるだろ」
「おぉ、ナイス。名案だな、それで行こうぜ」
かくしてリューラとバシロによって四肢をもがれゴミ箱に捨てられた輿石の四肢と胴体は真宝の下水道へ落下。そこで意識が戻ってしまった輿石は、下水道に棲息する獰猛な補食生物によって生きたまま喰い殺されていった。
次回、遂に議会との最終決戦!