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最悪?のスタート2

1の続きです。これまた長い

あらすじ:地震起きて日本壊滅。

「実はそれについては俺に案がある。一回それは置いといて…」


ゴソゴソと懐をいじる海屋。そしてシンプルな黒い箱を取り出す。


「これが義眼だ。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

この方、話結構話を後回しにするな、と思いつつ海屋の手にある義眼とやらを凝視する。真ん丸で宝石みたい。かわいい。きれい。なんか謎の紋章が入ってる。かっこいい。ワクワク。

少年か。とでも言いたそうなまなざしでこちらを見る海屋。残念。美少女でした。左目はつぶれているけど。

「赤い…?」海屋のは青いのに。

「ああ。ここで後回しにしていた義眼の説明をしておこう。簡単に言うとポイントは「色」だ。」

…色?はて、お主は今、色と言ったのかの?

「その様子だと実際に見せたほうがはやいかもな」


すっと立ち、移動する海屋。一応瀕死の私はもちろん立てない。

手をすっと前に出し、目をつぶる。なんだろう。中二...


「ブルー:ウォーター」

光に包まれる海屋は神々しさがアップしてイケメン度もあがっているのだが...なんか、かっこよくない…こういう詠唱ってだいたいかっこいいんじゃないの!?詠唱、ただの英単語やんけ。

そしていつの間にか海屋の手には水(青色のコップ付き)が。

「見てたか?」

「うん…」下を向いて答える私。

「義眼はその色の()()()()をもつものを作ることができる。いくつかルールがあるがな。例えば、水って実際は透明だが絵だと大体青で書かれたりしないか」

「たしかに」

「義眼で生み出したいときに実際の色はあまり関係ない。人々の中にあるイメージが大切なんだ。」

「そりゃまたなんで?」

「原理とかの詳しいことは俺もわからない。ただ…」

きっと海屋はなにかに気付いているんだろうな。

「じゃあ、もし私が義眼を左目に入れたら私は赤色のイメージがあるものを作れるっていうこと?」

「そういうことになるな」「チートやんけ」


「全部で義眼は赤、青、緑、白、黒の5色。1色につき2個ずつある。色によって付ける人に求める素質が違う。つまり適性がなくちゃ使えないんだ。」

「例えば?」

「そうだな。例えば緑の義眼はあふれるほどのやさしさを使用者に求める。赤なら、前に進む意志とか情熱とかじゃないか?」

なるほど。私、赤の適正ありまくりじゃん。

「この世には10個の義眼が存在する。俺への指令は「生存者を探し出して義眼を与え、アスの犬を増やせ」。」


富、名声、力の三択なら絶対「力」を選ぶ私。そんな私が義眼にそそられないはずがない。そして漫画大好き歩ちゃん。あることを思いつく。


「魔法は?」

「…っは?」

「青だったらさ、氷魔法とか、水魔法とかつかえそうじゃん。」

「なるほど、思いつきもしなかった。」

「せっかくだから試そうよー!!」

「わかった。」

再び私と距離をとる海屋。

「ブルー:アイス」

家の製氷皿で作ったような氷が現れた。こりゃ流通網が終わってるえんじぇ―でも食べ物にはこまらんな。てかどこから発生してるんだ。「これは言い方の問題だね」


その後も試行回数を重ね、そして...ついに...


「ブルー:マジック オブ アイス」

シャアアアアアアアアアアアアアアアアと音が響いて、氷のつぶてが海屋から放たれた。


「きたああああああああああああ!」叫ぶ私と

顔には出さないようにはしているものの興奮が抑えきれていない海屋。


「義眼に興味は沸いたか?」

もうちょっと笑顔がつくれたらぜひわが社に来てほしかった。…ごほんっ。

「ほしいぃ~!海屋くぅーん、私が自由にもなれて、義眼も得られる最っ高な選択肢はないの?」

私に、まてができるわけないじゃろう。

そんなごみを見るような目で見なくても…。泣いちゃうぞ?私が泣いたら…だれも来ないわ。

「そうだな。…なくはない…ただ…」

 ただ?

「おまえに異世界に行ってもらうことになる。」

…唐突すぎやしませんかね。…でも異世界転生漫画読み漁ってた私にとっちゃありがてえ。夢みたいだ!

「そんなことなら全然いくいく!逆に異世界なんていけるの?」

「アスの科学力は恐ろしい。…俺にはチップが埋め込まれている。チップの効果で俺はお前の思考が読めるようになっている。義眼にもない効果だ。崩壊前じゃ考えられなかっただろ?そんな異次元の発明品がアスには…いやend Jにはゴロゴロ眠っている。」

あーだから(1話)無礼者とか言ったのばれたんだーふーん。スミマセンデシター!!!

私の謝罪で満足気だな、おい。

「チップはいつ埋め込まれたの?」

「中2の時」

「結構前だな」

「テストカンニングしてたんじゃないかとか疑わないのか?」

「海屋はそんなことしなさそうだもん。...まさかしたの!?」

「してねえ!」

「じゃあ、いいじゃん。この話は終わり!」

口を開け呆然とする海屋。タバスコぶちこんだろか?(←サイテー)


「で、アスのすごさは分かったけど異世界にいくためにはどうすればいいの?てかなんで私異世界いくん?」

「数年前、俺が倉庫に入った時、中に異世界転生紙というものがあった。そいつを拝借する。一応言っておくがお分かりの通り、いまじゃ日本は無法地帯だから罪悪感は感じる必要はない。それとお前が異世界にいくのは俺を手伝ってもらうためだ。」

異世界転生紙って、ちょっと…名前そのまんますぎないか?

「といいますと」

「俺はアスをぶっ壊す。アスが君臨し続ける限りこの世界はよくない方向に向かい続ける。…だが謀反を起こそうとしても日本にいる限りGPSによって俺の場所はばれ続ける。反抗した瞬間、遠隔操作の爆発でボン。終わりだ。異世界に行くお前に頼みたいのは3つ。①地震発生の調査②義眼持ちとの戦闘を想定して、義眼の機能を制限する物体のゲット③アス討伐の同志を見つけることだ。俺は訳あって転生紙を使えなg…」

「おk」

「…随分と軽い気がするが大丈夫か?」

「うい。私はやるときはやるやつだからね。というか海屋のチップ破壊装置みたいなのは捜索しなくていいの?」

「あったら持ち帰ってきてもらう程度で構わない。異世界にある保証がないからな。おそらくアスの金庫かどっかだろう。」

「義眼の機能を制限する物体っていうのは存在するってこと?」

「ああ、おそらくな。アスは義眼を開発した。その時に対抗できるものを用意していないとは到底考えられない。だが俺が倉庫を探した時にはそんなものは見つからなかった。まぁ、義眼を持つ俺に存在を知られたらまずいよな。えんじぇーは安全な隠し場所が少なすぎる。よってお前の言うチップ破壊・無効化装置よりはある確率が数倍高い。」

なるほどね。じゃあ早速、作戦会議といきますか。あっ、みんなも聞いちゃだめだよ。なんてったって極秘ミッションだからね





まず私がやること、それは...



「かわいいねェ~キミ~♡」「そりゃそうですよ、私美少女ですもん(棒)」



…えらーい「アス」のきもおじの接待だった…

お疲れ様です。いよいよ動き始めました!このまま突っ切るぜ!

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