【大アルカナ】1番・魔術師〘正位置〙
あたしは今朝も
リナが【タロットカード】を置いたままの
テーブルに近づいて
テーブル前に座ると
またリナがいつもしているのを思い出しながら
【タロットカード】に自分の前脚を乗せると
また急に眠くなってきちゃって
気がつけば………
『ここはどこかしら?』
お部屋の中だけど…
知らないお部屋
あたしのベッドも無いし
あたしの隠れ家もオモチャも無い
それにリナがご飯の時に使ってるテーブルも無いし
【タロット占い】を
する時使ってるミニテーブルも無……ある!!
でも、ちょっとテーブルが高くなったような気がするんだけど?
ルナが初めて見る部屋の中を探索し
まだ見覚えのある?テーブルの上に跳び乗ると
そこに置かれて居た物
【木の杖】【金貨】【金色のカップ】【剣】
それを見てルナは…
【木の杖】
《何これ?ワンちゃんが食べるジャーキー?
でも、いくらなんでも大きすぎるわね。
それだったら、あたし達の大好きな
〔にゃんこスティック〕もコレぐらい
大きくしてもらわないと!》
【金貨】
《何かしら?匂いもしないし…
そういえば、リナがジャラジャラと音をたてて
『ルナ、見てみて!
ルナに似た黒猫の小銭入れ。可愛いでしょ』と
その時に中に見えた〔小銭〕に似ているけど
サイズは大きいわね。》
【金色のカップ】
《何これ?お水を飲む入れ物かしら?
でも〔金色〕って何だか〔あの缶詰〕みたいに
ここに入ってるお水は幸せの素かしら!?》
【剣】
《最後はコレね。
なんだか、危ない物みたい。
あたしのこのお手入れされた爪みたいね。
使い方を間違わないようにすれば大丈夫だけどね。
あたしの爪みたいに。》と
ルナは自分の前脚にある爪をニュッと出して呟いた。
《それにコレは必要な物で大切な物みたいね。
それが全部揃ってここにある!
準備は全て整った!大丈夫!って感じで
ワクワクする
それにこのお部屋は明るいから
あたしまで明るい気持ちになっちゃうし。
まぁ【金色の小銭?】は
あたし達ネコには必要ないけどね。
ほら、[猫に小判]って諺が
あるみたいじゃない。リナは喜ぶと思うけどね》
ちょっとテーブルの前に
バラとユリのお花があるから
あたしは近寄らないほうが良いわね。
綺麗なお花だけど…
ルナはテーブルから飛び降りて
『隣のお部屋は何かしら?
このお部屋はテーブルがあったから
隣はベッドがあるのかも』と
ルナはドアノブに跳びつき
器用にドアノブを回して隣の部屋へ入っていった
するとルナがそこで見た光景は………